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第3章・若さを保つ食材
いざ、頂へ①
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道具が揃ったところでいよいよヒナの登山の時が近付いてきた。
「いよいよこの時が来たね!」
およそ1週間近くかかった登山への挑戦から開始までの期間。しかしそもそも登山の理由が『若さを保つ果実』の為という些細な理由である故に打ち合わせが必要だったのとそもそも道具の準備が出来ていないのが原因ではあるが。
直露は見送ることしかできない。というのも道具はヒナに全て渡していて自分は防具などを所持していないからだ。
「気をつけて行ってこいよ!もしなにかあればすぐに連絡してこいよ!!」
不安な表情を隠せない直露や直露の家族に対してヒナは笑顔で手を振ったのであった。彼女の後ろ姿を見て直露の父親は言う。
「道具は必ず安全であることは保証できない。無事に帰ってくることを祈るしかない。ただ、何となくだけど彼女なら無事に登山できそうな気がするんだ。あの強い好奇心は旅をする上で結構重要だからね!」
直露は頷いた。
「俺もそう思う。あの子なら無事に果実を持ってきそうな気がするね。でも油断は禁物だから無事に帰ってくることを願うしかないよ。」
そう言いながら直露や彼の家族は無事を願いながら彼女が行った方角を眺めていた。
その頃、ヒナは挑戦する山に到着した。標高880メートルの『ブルーフォレスタ山』という火山である。この山は有史以来の噴火はなく、ここ最近噴火するかしないかどうかが議論されている山であり、噴火の危険性は少なく火口に近寄ることも禁止されていないのである。この火口の周りに若さの果実とは別の美味な果実が育っているとも言われている。しかしこの山は危険で溢れているため簡単には火口や頂上には辿り着けないのだ。
ヒナは麓である老人に声をかけられたのだ。老人は穏やかな顔で年を重ねている感じであった。
「お嬢ちゃんは山に登るのかね?」
「分かります?これからあの山頂を目指します!」
ヒナは山頂辺りを指差すと老人はアドバイスをしてくれた。
「お嬢ちゃんな、この山はワシも若い頃……45年くらい前に登頂したことがあるんじゃ。山道は登山口から頂上までは一直線であるが、その山道には猛獣が出たり、食人植物が生えていたり、罠が仕掛けられていたりと本当に危険じゃよ。引き返すなら今だよ。」
するとヒナはアドバイスを聞きつつ自分の意思を伝えた。
「私は危険も承知でやって来たの。家族は今はいないし、特に失うものとかはないわ。だから今は挑戦したいことに挑戦して欲しいものを自分で手にいれる!それが私の趣味であり、生き甲斐でもあるのよ!」
それを聞いた老人は真剣な顔つきになりヒナに語り始めた。
「この山は危険がある反面、未知なるいにしえの文化が眠るとも言われている。だが今の若い子達はなかなか登山に行かないために誰も見つけられない文化の片鱗も山の中にある。お嬢ちゃんがその気なら見つけられたらでいいから見つけてほしい!」
「ええ、勿論見つけてくるわ!楽しみにしててね!かならず報告しにいくから!」
ヒナは老人の話を聞き、楽しみが増えた喜びで笑顔が輝いていた。そしていよいよ登山口へと向かい、山に入ることにしたのである。まだ見ぬ世界への旅立ちにヒナの緊張と楽しみはボルテージは最高潮に達していた。
「いよいよこの時が来たね!」
およそ1週間近くかかった登山への挑戦から開始までの期間。しかしそもそも登山の理由が『若さを保つ果実』の為という些細な理由である故に打ち合わせが必要だったのとそもそも道具の準備が出来ていないのが原因ではあるが。
直露は見送ることしかできない。というのも道具はヒナに全て渡していて自分は防具などを所持していないからだ。
「気をつけて行ってこいよ!もしなにかあればすぐに連絡してこいよ!!」
不安な表情を隠せない直露や直露の家族に対してヒナは笑顔で手を振ったのであった。彼女の後ろ姿を見て直露の父親は言う。
「道具は必ず安全であることは保証できない。無事に帰ってくることを祈るしかない。ただ、何となくだけど彼女なら無事に登山できそうな気がするんだ。あの強い好奇心は旅をする上で結構重要だからね!」
直露は頷いた。
「俺もそう思う。あの子なら無事に果実を持ってきそうな気がするね。でも油断は禁物だから無事に帰ってくることを願うしかないよ。」
そう言いながら直露や彼の家族は無事を願いながら彼女が行った方角を眺めていた。
その頃、ヒナは挑戦する山に到着した。標高880メートルの『ブルーフォレスタ山』という火山である。この山は有史以来の噴火はなく、ここ最近噴火するかしないかどうかが議論されている山であり、噴火の危険性は少なく火口に近寄ることも禁止されていないのである。この火口の周りに若さの果実とは別の美味な果実が育っているとも言われている。しかしこの山は危険で溢れているため簡単には火口や頂上には辿り着けないのだ。
ヒナは麓である老人に声をかけられたのだ。老人は穏やかな顔で年を重ねている感じであった。
「お嬢ちゃんは山に登るのかね?」
「分かります?これからあの山頂を目指します!」
ヒナは山頂辺りを指差すと老人はアドバイスをしてくれた。
「お嬢ちゃんな、この山はワシも若い頃……45年くらい前に登頂したことがあるんじゃ。山道は登山口から頂上までは一直線であるが、その山道には猛獣が出たり、食人植物が生えていたり、罠が仕掛けられていたりと本当に危険じゃよ。引き返すなら今だよ。」
するとヒナはアドバイスを聞きつつ自分の意思を伝えた。
「私は危険も承知でやって来たの。家族は今はいないし、特に失うものとかはないわ。だから今は挑戦したいことに挑戦して欲しいものを自分で手にいれる!それが私の趣味であり、生き甲斐でもあるのよ!」
それを聞いた老人は真剣な顔つきになりヒナに語り始めた。
「この山は危険がある反面、未知なるいにしえの文化が眠るとも言われている。だが今の若い子達はなかなか登山に行かないために誰も見つけられない文化の片鱗も山の中にある。お嬢ちゃんがその気なら見つけられたらでいいから見つけてほしい!」
「ええ、勿論見つけてくるわ!楽しみにしててね!かならず報告しにいくから!」
ヒナは老人の話を聞き、楽しみが増えた喜びで笑顔が輝いていた。そしていよいよ登山口へと向かい、山に入ることにしたのである。まだ見ぬ世界への旅立ちにヒナの緊張と楽しみはボルテージは最高潮に達していた。
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