17 / 762
第3章・若さを保つ食材
村への帰還と食材の正体①
しおりを挟む
ヒナは帰り道を探すことにしたのである。しかし帰り道となると危険な山道を再び歩かねばならないのかという心配があった。すると歩いていくと『出口』という看板を見つけた。
「え、何これ!?」
彼女が見た出口の正体はなんとエレベーターであった。しかもエレベーターといっても太い木の板に紐をつけたような感じの簡素なものではなく地上から地下街へと行くタイプの場違いの窓無しエレベーターであった。
「ここは中心街じゃないのになんでこんなのがあるの!?」
さすがにヒナも苦笑いしたのである。しかし罠という情報がサングラスに表示されないので信じてそれで帰ることにしたのである。彼女がエレベーターに乗ると山頂の扉は閉まった。
下の階(?)のエレベーターの扉が開くとヒナが現れた。ヒナの視界にはビルの中の連絡道みたいな光景が映る。
「ここはビルの中なの?」
すると少し先にエレベーターがあるのでそこを目指して歩くと怪しい顔を隠した黒ずくめの二人組に捉えられてしまったのである。抵抗しても力が強く、逃げられない!!
「離してっ!!」
ヒナが抵抗している最中に別の黒ずくめの人物が大きな箱を台車に乗せてエレベーターから現れたのである。
数時間後の直露の民宿前。直露が民宿の食事の買い出しに出掛けようと外に出た時、入口前に『至急開けるように!』の紙が貼られた大きな箱を発見した。
とりあえず開けることにした直露だったが箱には2つ鍵がついていて一つ目が鍵穴に合わないのでもう一つの鍵を合わせたら箱が開いたのである。
すると箱の中に大きな厚めの袋が入っていて南京錠つきの紐で密封されていたのである。
「なんやこれ。何かの注文した品物か?」
そう思った直露だったが中の品物が動いているので驚いた直露は南京錠を最初の鍵で開けたのである。すると中からヒナが登場したのである!
「直露くん、ただいま!!」
ヒナは疲れた感じの笑顔であった。直露は完全に固まり、目が点になっていた。
「ヒナちゃん……どういうことなの……これ?」
「よく分からないの。下山しようとしたら通路でよく分からない人達に捕らえられてしまって……」
「…………意味が分からん……」
「直露くん!!でもこれ、手に入れたんだよ!!」
「こ……これは……?」
「頂上の野菜の種だよ!!浦なんとかっていうおじさんがくれたの!!」
少し固まりが取れて目が普通に戻った直露は種をヒナから受け取ったのである。
「これが若さを保つ食材の種なのか……」
「うん!これを大きな畑に植えたら良いんだって言ってたよ!!」
「(ヒナちゃん疲れてるのかしゃべり方が子供っぽくなってるわ……)」
しかし直露はヒナが帰還した上に食材の手がかりが手に入って嬉しいと思うと同時に箱にヒナが入っていた衝撃と急変(?)したヒナへの戸惑いがこんがらがってしまい複雑な感情であった。
「とにかく地元の学者さんにこの種を明日見せに行こうか?」
「うん!どんな食材が分かるかもしれないね!!」
「(あぁ……違和感が……)」
「直露くん?どうしたの?」
「いや、何でもないよ……ごめんね、心配させて。もう夜七時だからお客様と一緒に食事をしよう!!」
「うん!!食事、食事!!」
そして二人は食堂へ向かい、晩飯を食べることになるのだがここでも一悶着が起きるのであった。
「え、何これ!?」
彼女が見た出口の正体はなんとエレベーターであった。しかもエレベーターといっても太い木の板に紐をつけたような感じの簡素なものではなく地上から地下街へと行くタイプの場違いの窓無しエレベーターであった。
「ここは中心街じゃないのになんでこんなのがあるの!?」
さすがにヒナも苦笑いしたのである。しかし罠という情報がサングラスに表示されないので信じてそれで帰ることにしたのである。彼女がエレベーターに乗ると山頂の扉は閉まった。
下の階(?)のエレベーターの扉が開くとヒナが現れた。ヒナの視界にはビルの中の連絡道みたいな光景が映る。
「ここはビルの中なの?」
すると少し先にエレベーターがあるのでそこを目指して歩くと怪しい顔を隠した黒ずくめの二人組に捉えられてしまったのである。抵抗しても力が強く、逃げられない!!
「離してっ!!」
ヒナが抵抗している最中に別の黒ずくめの人物が大きな箱を台車に乗せてエレベーターから現れたのである。
数時間後の直露の民宿前。直露が民宿の食事の買い出しに出掛けようと外に出た時、入口前に『至急開けるように!』の紙が貼られた大きな箱を発見した。
とりあえず開けることにした直露だったが箱には2つ鍵がついていて一つ目が鍵穴に合わないのでもう一つの鍵を合わせたら箱が開いたのである。
すると箱の中に大きな厚めの袋が入っていて南京錠つきの紐で密封されていたのである。
「なんやこれ。何かの注文した品物か?」
そう思った直露だったが中の品物が動いているので驚いた直露は南京錠を最初の鍵で開けたのである。すると中からヒナが登場したのである!
「直露くん、ただいま!!」
ヒナは疲れた感じの笑顔であった。直露は完全に固まり、目が点になっていた。
「ヒナちゃん……どういうことなの……これ?」
「よく分からないの。下山しようとしたら通路でよく分からない人達に捕らえられてしまって……」
「…………意味が分からん……」
「直露くん!!でもこれ、手に入れたんだよ!!」
「こ……これは……?」
「頂上の野菜の種だよ!!浦なんとかっていうおじさんがくれたの!!」
少し固まりが取れて目が普通に戻った直露は種をヒナから受け取ったのである。
「これが若さを保つ食材の種なのか……」
「うん!これを大きな畑に植えたら良いんだって言ってたよ!!」
「(ヒナちゃん疲れてるのかしゃべり方が子供っぽくなってるわ……)」
しかし直露はヒナが帰還した上に食材の手がかりが手に入って嬉しいと思うと同時に箱にヒナが入っていた衝撃と急変(?)したヒナへの戸惑いがこんがらがってしまい複雑な感情であった。
「とにかく地元の学者さんにこの種を明日見せに行こうか?」
「うん!どんな食材が分かるかもしれないね!!」
「(あぁ……違和感が……)」
「直露くん?どうしたの?」
「いや、何でもないよ……ごめんね、心配させて。もう夜七時だからお客様と一緒に食事をしよう!!」
「うん!!食事、食事!!」
そして二人は食堂へ向かい、晩飯を食べることになるのだがここでも一悶着が起きるのであった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
転生先はご近所さん?
フロイライン
ファンタジー
大学受験に失敗し、カノジョにフラれた俺は、ある事故に巻き込まれて死んでしまうが…
そんな俺に同情した神様が俺を転生させ、やり直すチャンスをくれた。
でも、並行世界で人々を救うつもりだった俺が転生した先は、近所に住む新婚の伊藤さんだった。
少し冷めた村人少年の冒険記 2
mizuno sei
ファンタジー
地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。
不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。
旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる