ヒナの国造り

市川 雄一郎

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第5章・地獄の懸垂と古代都市の復活阻止と成分の正体

あの日の事実①

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日紙家と記者二人が居間に集まると信じられない事実を語り始めたのである。

「あのインタビューに関してですが、発言自体は事実です。本人から聞きましたし、『セリフデジタルタンク(ヒナの世界でいうボイスレコーダー)』に録音されています。」

そして一同で大深島のセリフデジタルタンクに収録されている直伸の声を聞いたのである。

『従兄とは色々ありまして以前から仲が悪かったんですよね。死んだんですか?そりゃ良かった。一族の大半が綺麗さっぱり消えてくれて良かったけど“直露一味”が消えなかったのは残念。日紙家を終わらせてやりたかったのに……残念!』

その言葉を聞いた直露は怒りをにじませた。

「あのやろー、俺をそんな風に思っていやがったのか!!」

「直露、落ち着きなさい。」

姉が直露をなだめた。直露は落ち着きはしたものの直伸への怒りは収まらず、血は頭に上りつつあった。

「不快な気持ちにさせて申し訳ない。」

大深島が謝罪をすると直露は慌てて大深島をフォローしたのである。

「ああ、いや……大深島さんに怒りはありません。むしろこのような話をしてくださりありがとうございます!!」

回想が一旦終わるとヒナは直伸に怒りを示した。

「直伸さん、あなたは最低です!!身内が死んだのにその言いぐさは許せない!!」

「何をおっしゃるか……僕は許せない身内が消えたことを喜んでいるだけだ……」

「嘘つけ!!直伸さんは何かしたんじゃないですか!?」

「別のお嬢ちゃんか……僕がなにかしたとでも……?」

「直伸さんがダイナマイト仕掛けて殺してたじゃないですか!!!なんで捕まらずにまだここにいるんじゃ!!犯罪者じゃんか!!おかしいだろ!!」

雪はヒナ以上に厳しい口調で直伸にキレたのである。妹を殺し、大切な親族をも殺されただけに怒りは尋常ではなかった。

「ふん!お嬢ちゃんは大人への口の利き方に気を付けな!!」

「大人どころか子供以下の感情で何人も殺しているやつが偉そうに抜かすな!!」

直露も怒りを隠しきれない。そして回想が再開された。

大深島は別のセリフデジタルタンクを起動させたのである。すると信じられない直伸の発言が収録されていたのだ。

『あなた殺しただろ?』

日紙家の遠縁とのやり取りである。殺害を疑われた直伸はとんでもなき返しをしていたのだ。

『ああ、俺がしたよ!』

『貴様!!どういうことだ!?』

『ダイナマイト仕掛けるときに“誰かを殺す”と唱えれば罪悪感が沸くから“家の強度テスト”といえば殺人をした気分にならないんだよね!』

『な……なんて野郎だ!!』

『殺すのに深い理由はないさ……』

あまりにも酷いものだった。軽い感覚で9名も殺害した残忍さが目に映るのだ。
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