ヒナの国造り

市川 雄一郎

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第5章・地獄の懸垂と古代都市の復活阻止と成分の正体

運命の夜③

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そして夜8時となり、ついに審判の時が近づいてきたのである。ヒナも直露も緊張のあまり、眠ることができなかったのだ。

「いよいよ、審判が下ります。皆様からの支持はどのようなものになるか気になります。」

緊張がてらに支援者に語りかける直露であったが、少し顔が疲労気味なのかいつもより気迫を感じられなかったのだ。ヒナはタオルを水で濡らして絞ってから直露のおでこ辺りに乗せたのである。

「ヒナちゃん、ありがとう。あと今日は何処か行きたかったのに我慢させてごめんね。」

「今日は大切な日だから投票以外は出ないつもりだったわよ。」

「そうか……あと誰もヒナちゃんのことを冷ややかな眼でみてないからね。ヒナちゃんはみんなの人気者だから安心してね。」

「ありがとう!!」

夜9時……何も連絡らなかったのである。普通なら速報など何らかの情報が入るはずなのに……おかしいなと思いつつ直露はテレビをつけたのである。

「またこいつか……」

テレビには例の市川アナウンサーがいた。どうせまた直露批判だろうと思われるが選挙特別番組に出ていたのである。

「また市川さんか!!」

ヒナが声をする方向(右側)を向くとなんと寝ていたはずの雪がいた。どれだけ嫌っているんだよ……と突っ込みたくなるのだが、とりあえずテレビを見ていたのである。

『あれ、市川さん。どうも日紙直露候補が一位になっていますよ!!』

『そんなバカな、テロリスト支持が増えているのか!?虎口(とらぐち)さん、これは再確認です!日紙直伸さんの“不当逮捕”も加えて再確認です!!』

「おいおい、再確認ってなんだよ!!直伸さんは普通に犯罪者だろ!!」

雪の野次が強くなっていた。というよりさすがに不当逮捕発言には皆が激怒していた。

「たくさんの事件を裏で起こしていたのに不当逮捕ってなんだよ!!」

「市川よ、お前が捕まれよ!!」

「これで不当逮捕なら過去に殺人を犯した人の大体は無罪かよ!!」

とんでもない世間を舐めきった発言に直露が見ていたインターネット掲示板でも批判が大多数であった。しかしアナウンサーが反省する気配はない。

「僕は彼が元からこんなんだと知っているから深く何も考えないさ。」

直露はボソッと言った。そして時間がたつにつれて日が変わりかけの夜11時代終盤を迎えた。すると直露のデカケータイに電話が入った。

「もしもし直露です。こんばんは、いつもお世話になっております。………………本当ですか!?よっしゃ!!」

電話が切れるのを確認した直露はガッツポーズをしたのである。

「みんな、お疲れ様!!選挙が全候補者中、僕が一位になりました!!しかも僕の仲間も多数当選したようです!!!」

「直露くん、おめでとう!!」

「ヒナちゃん、ありがとう……そしてみんなもありがとう!!!!」

喜び爆発の直露はすぐに食堂に行き、酒を持ってきたのである。ヒナと雪はオレンジジュースで、他全員は酒をついで乾杯である。

「カンパーイ!!」

長い長い一週間は終わった。これで直露の夢と希望は繋がれたのだ!!
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