ヒナの国造り

市川 雄一郎

文字の大きさ
112 / 762
第6章・ヒナの旅立ち

封鎖された地下鉄駅①

しおりを挟む
資料の話についてヒナは話を聞こうとしたのである。

「これは何かな?」

「これは『名字名鑑』だよ。ここの世界の苗字が大体掲載されているよ。君の気になる名字があれば調べてみるといい。たぶん君の世界の名字はあまりないかもしれないな。これは君にとって特殊な名前かも知れないからね。」

「うわあ……『束坂(たばさか)』、『春代前(しゅんだいまえ)』、『山彦道(やまびこどう)』、『色五(しきご)』とか聞いたことないのばかり……!!『山彦道は中世の武家の戦士達がマウンテールの土地を守るため『ヤマビコ隊』を結成して守護者としてその地で讃えられて彼らのいた土地を“山彦道”と名付けられた。それが土地に住む者達にその名を授けられたことからマウンテールには“山彦道”姓が非常に多い。』ってすごい詳しいねえ!!」

「だろお?これは勉強になるからじっくり読めばいい。」

「ありがとうございます!じっくり読むわ!!」

「マイペースで読みや。さあちょっと涼みがほしいから窓を開けるか……」

サトキは窓を開けた。すると下からなにか騒がしい声が聞こえてきたのである。荒々しい声が聞こえ、怒りに満ちた若い男性の声も聞こえてきた。

「俺の人生メチャクチャや!!お前ら絶対許さんから来世でも覚悟しとけや!!」

「アホ!!何早まっとるんや!!ええ加減にせんかい!!とっとといらんことやめろ!!地下鉄の駅を何閉鎖させとるんや!!」

「うるさい!!お前らのせいで……お前らのせいで人生な、おかしくなったの分からへんのかい!!?」

二人はとにかく現場へと向かうことにした。二人が現場に着くと地下鉄の駅は閉鎖されていてその駅の入り口に凶器を振り回した男性がいた。

「この人生無茶苦茶にされたことを俺は絶対許さへんからな!!未来永劫呪ってやる!!」

実はこの状況は三時間くらい前から続いていて危険と判断されて駅を閉鎖されてしまった模様である。凶器を振り回す男性はどうも誰かを攻撃したいというよりかは自ら命を絶ちたいようである。

「お前ら!!俺はもし小さい頃に精神的な苦しみに襲われなければこんな底辺な状況にならなかったんだよ!!バカタレども!!」

「何言ってるんや!まだ若いからやり直せるやろ!!」

「はあ!!?遅いわ!!弟に大金持っていかれて業者に騙されて稼げず情けない状況に追い込まれて何でいつも俺はこうなんや!!!」

「知るか!!とっととやめろ!!話を聞いたるさかい!!」

「同情など要らんわ!!とっとと死んでやるから俺の最期を映せよマスコミども!!」

かなり彼は怒りを出しているようだ。しかも誰かが近づけば間違いなく攻撃しかねない怒りぶりにヒナは少し策を考えていた。

「うん、何とかしなくちゃ……このままでは良くないわ。」

「大丈夫かよ……要らないことしちゃダメだヒナちゃん!!」

しかし何とかする気満々のヒナは後に驚くべき行動をとるのであった!!
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【完結保証】科学で興す異世界国家 ~理不尽に死んだ技術者が、「石炭」と「ジャガイモ」で最強を証明する。優秀な兄たちが膝を折るまでの建国譚~

Lihito
ファンタジー
正しいデータを揃えた。論理も完璧だった。 それでも、組織の理不尽には勝てなかった。 ——そして、使い潰されて死んだ。 目を覚ますとそこは、十年後に魔王軍による滅亡が確定している異世界。 強国の第三王子として転生した彼に与えられたのは、 因果をねじ曲げる有限の力——「運命点」だけ。 武力と経済を握る兄たちの陰で、継承権最下位。後ろ盾も発言力もない。 だが、邪魔する上司も腐った組織もない。 今度こそ証明する。科学と運命点を武器に、俺のやり方が正しいことを。 石炭と化学による国力強化。 情報と大義名分を積み重ねた対外戦略。 準備を重ね、機が熟した瞬間に運命点で押し切る。 これは、理不尽に敗れた科学者が、選択と代償を重ねる中で、 「正しさ」だけでは国は守れないと知りながら、 滅びの未来を書き換えようとする建国譚。

私が……王太子……のはずだったのに??

#Daki-Makura
ファンタジー
最愛と朝を迎えたら……城下が騒がしい……?? 一体……何が起きているのか……??

【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~

ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。 王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。 15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。 国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。 これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。  

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。

転生皇女セラフィナ

秋月真鳥
恋愛
公爵家のメイド・クラリッサは、幼い主君アルベルトを庇って十五歳で命を落とした。 目覚めたとき、彼女は皇女セラフィナとして生まれ変わっていた——死の、わずか翌日に。 赤ん坊の身体に十五歳の記憶を持ったまま、セラフィナは新しい人生を歩み始める。 皇帝に溺愛され、優しい母に抱かれ、兄に慈しまれる日々。 前世で冷遇されていた彼女にとって、家族の愛は眩しすぎるほどだった。 しかし、セラフィナの心は前世の主・アルベルトへの想いに揺れ続ける。 一歳のお披露目で再会した彼は、痩せ細り、クラリッサの死を今も引きずっていた。 「わたしは生涯結婚もしなければ子どもを持つこともない。わたしにはそんな幸福は許されない」 そう語るアルベルトの姿に、セラフィナは決意する。 言葉も満足に話せない。自由に動くこともできない。前世の記憶を明かすこともできない。 それでも、彼を救いたい。彼に幸せになってほしい。 転生した皇女が、小さな身体で挑む、長い長い物語が始まる。 ※ノベルアップ+、小説家になろうでも掲載しています。

処理中です...