ヒナの国造り

市川 雄一郎

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第8章・まさかの新展開

竜太VS大東①

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ヒナは驚いた。あの事件の時より厳かな表情をしている竜太の姿を見たからである。顔は笑っているが奥底に映るのは怒りと憎しみの二つの感情であった。

「久しぶりだな……大東さんよ!!」

「てめっ!!」

大東に対する怒りからか竜太は大東の腕を強く握りしめたのである。

「俺も腕を折ったことはあるが伸ばしたらメチャクチャ痛かった……伸ばせるなら痛くないわな……!!」

笑いながら腕を握る竜太の怒りは雰囲気から誰もが分かっていたのである。ヒナは二人の光景を見て言う。

「怒りって簡単に忘れられるものじゃないからあそこまで怖くなれるんだよね……」

「確かにヒナさんの言う通りです。私も自分に嫌なことをしてきた方々を許せないです。ただで終わりたくないけど私はまだ力不足だから他人任せになっていますが……」

「ヒナちゃん、雪ちゃん……危ないから離れておきな……あと雪ちゃんは今は俺達に甘えてくれ。何かあれば命懸けで守ってあげるからな!!」

すると竜太の手を払った大東は冷静に話しかけてきたのである。

「いや~~、竜太さん、久しぶりですね~~。」

突然、大東の口調が変わりはじめたのである。

「久しぶりだな、大東さんよ。俺の怒りに触れてどうだったか?」

「まあ……大したことはないなあ。」

「あ?喧嘩売ってんの?」

苛立つ竜太は大東に対して厳しい口調を見せたのである。

「そうそう、竜太さん。そろそろ能力見せてよ。」

「能力?あれは今は発動しないんだよね……」

「そうなんだ(笑)。」

冷ややかな笑いを見せた大東に竜太は少し頭に血を上らせていた。

「人を軽く見やがって……」

「あ、そうそう。今日はやけに晴れが広がっていますね……」

「話題がよお変わるのお……人をバカにしとるんかね?」

「いえいえ、昨日ドーリン地区に人気歌手が来ていたそうだよ。」

「話題がコロコロ変わるなあ!!」

トーンを抑えつつも頭に来ている事実に変わりはない。ヒナはあまりの竜太の怒りを見ていて止めないといけないという気持ちに駆られた。

「竜太さん、抑えて!!」

「抑えてるよ。でも少しでもなめた姿勢を表せば承知しない。」

もはや怒りを抑えきれていない竜太は大東の胸ぐらを掴もうとした時であった。大東はある信じられない発言をしたのである。

「あ、そうだ。以前の話だけど……」

「まだ話を変えるか。そういう姿勢が嫌われるんだよ!!」

「数年前ね、ある街でとんでもない事故が発生したんだよ。」

「は?」

何の話か分からない竜太の怒りは少しずつ増していたがこの話は竜太に関わる衝撃的な話であった。
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