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第10章・団結に向けて
周参見野一族と竜太の繋がり②
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集会所で話し合う周参見野の一族達はこの後の展開を予想まで交えつつ話し合っていたのである。リーダーは周参見野英寛(すさみの・えいかん)といい一族の中で強くルーツを大切にしている人物である。
「我々が竜太氏と会うことで我々のルーツを伝える意義がはっきりと分かるはずだ。」
「しかし、竜太さんはここにこられるか分かりませんよ。」
そう言ったのはヒナの世界と異世界を往復する西村雄麿(にしむら・たけまろ)で父方は関西、母方祖父は周参見野和麿(すさみの・かずまろ)であるヒナの世界の人である。息子は関西の中心の近くの地域で児童施設の職員を勤めている。彼は竜太がやって来るかどうか分からないので英寛に言ったのである。
「雄麿さん、大丈夫。私の勘は当たりますから……」
「まあそれなら……」
そう呟くと西村は納得したのか意見をしなくなったのである。どうやら彼の予想は当たりやすいようだ。しかし周参見野一族の人々は多い、多い。なんせ男系に拘らずに集まったのだから当然ではあるが百年くらいで子孫が繁栄したのだからすごいものだ。
「しかし本当によく集まりましたね……」
「周参見野一族は本当に頼もしい。」
西村が感心すると英寛は嬉しそうな顔をしながら皆に信頼を寄せていた。そして英寛は懐から『周参見野一族野系譜成物(すさみのいちぞくのけいふなるもの、家系図か)』を取り出したのである。そして彼はそれを読み始めたのである。
『周参見野一族の始まりは1870年春、異世界から周参見氏なる男性がスーザック村の洲山野集落へと訪れ、その村に於いて多々の異世界の文化を伝え、村の新しい祭りや村に伝わる伝統を伝えるための祭りを作るなどして村おこしに貢献し、祭りなどを通じて村に人が集まるようになってからは村は繁栄したのである。男性はそのことから大地主で村を治める洲山野(すざの)氏の唯一の子である女性と結ばれ、後に子宝や子孫に恵まれた。』
系譜にはそう書いていた。周参見氏はやはり関西からこの世界に渡っていたというのだ。
「やはり、向こうの世界にルーツが……」
「同じルーツの竜太氏に会う必要がある。」
「ですが、それならブルーサイドあたりにいた方が……?それだと竜太氏の仲間にブルーサイドに繋がりがあるので会う確率が高…………」
一族の話を聞いていた英寛は激怒した!!
「ブルーサイドだと!!?聞きづてならんわ!!」
「!?」
「あのブルーサイドには“日紙”という一族がいる。我々の一族を殺したあの一族が…………!!」
周参見野一族はどうやら日紙家に恨みがあるようだ。
「我々が竜太氏と会うことで我々のルーツを伝える意義がはっきりと分かるはずだ。」
「しかし、竜太さんはここにこられるか分かりませんよ。」
そう言ったのはヒナの世界と異世界を往復する西村雄麿(にしむら・たけまろ)で父方は関西、母方祖父は周参見野和麿(すさみの・かずまろ)であるヒナの世界の人である。息子は関西の中心の近くの地域で児童施設の職員を勤めている。彼は竜太がやって来るかどうか分からないので英寛に言ったのである。
「雄麿さん、大丈夫。私の勘は当たりますから……」
「まあそれなら……」
そう呟くと西村は納得したのか意見をしなくなったのである。どうやら彼の予想は当たりやすいようだ。しかし周参見野一族の人々は多い、多い。なんせ男系に拘らずに集まったのだから当然ではあるが百年くらいで子孫が繁栄したのだからすごいものだ。
「しかし本当によく集まりましたね……」
「周参見野一族は本当に頼もしい。」
西村が感心すると英寛は嬉しそうな顔をしながら皆に信頼を寄せていた。そして英寛は懐から『周参見野一族野系譜成物(すさみのいちぞくのけいふなるもの、家系図か)』を取り出したのである。そして彼はそれを読み始めたのである。
『周参見野一族の始まりは1870年春、異世界から周参見氏なる男性がスーザック村の洲山野集落へと訪れ、その村に於いて多々の異世界の文化を伝え、村の新しい祭りや村に伝わる伝統を伝えるための祭りを作るなどして村おこしに貢献し、祭りなどを通じて村に人が集まるようになってからは村は繁栄したのである。男性はそのことから大地主で村を治める洲山野(すざの)氏の唯一の子である女性と結ばれ、後に子宝や子孫に恵まれた。』
系譜にはそう書いていた。周参見氏はやはり関西からこの世界に渡っていたというのだ。
「やはり、向こうの世界にルーツが……」
「同じルーツの竜太氏に会う必要がある。」
「ですが、それならブルーサイドあたりにいた方が……?それだと竜太氏の仲間にブルーサイドに繋がりがあるので会う確率が高…………」
一族の話を聞いていた英寛は激怒した!!
「ブルーサイドだと!!?聞きづてならんわ!!」
「!?」
「あのブルーサイドには“日紙”という一族がいる。我々の一族を殺したあの一族が…………!!」
周参見野一族はどうやら日紙家に恨みがあるようだ。
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