ヒナの国造り

市川 雄一郎

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第11章・新たな武器と過酷な道のり

モルガナ女王妃の謎①

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四人は再び下の街を目指して歩き始めたのである。

「そういやさっきのお姫様の言ってた母親について気になることがあるんだ。」

竜太はエレーラの母・モルガナについて気になることがあるという。それはモルガナの出自と亡くなったことについてである。

「母親とはモルガナ女王妃のことか?」

「ああ、日尻家の出身と言ってたのともうなくなっているという点でな。」

「何か知っているのか?」

「深くは知らへんけど少しくらいの知識ならある。元々皇帝一族について研究していた時期があったからな。」

竜太は皇帝一族について調べていたことあるほど勉強熱心だった。そしてモルガナ女王妃についての話をすることにしたのである。

「モルガナ女王妃は1959年9月8日にドーリンの日尻家に生まれた。日尻家は紀元前500年頃から名を馳せた名家で元々は当時の皇帝の皇子の子が興した一族でその子供が日尻家の初代になったという。紀元前403年のドーリンの歴史書にも名が記されているという古い家系だという。」

「お……すごい歴史が長いんだな……!!」

「ああ。モルガナ女王妃はそんな名門に生まれたにも関わらずかなりのアウトドア派で習い事とかよりも皆でスポーツをしたり、キャンプや冒険に出たりと活発的な性格で本来ならガッチ皇帝の兄弟は誰もモルガナ女王妃の性格を知っているからお妃に迎えようとしなかったそうな。」

「確かにその性格では皇帝の夫人につとまるかどうか……」

「実際、彼女には別の名門一族の当主からプロポーズされていたこともありましたしまさかガッチ皇帝が……とは思いましたね。」

「元々日尻家とは婚姻はあったからでは?」

「確かに現皇帝の4代前は母方が日尻家だと本に書いていましたね。」

皇帝一族と日尻家は確かに深い関係があることは伺えたが、なぜ皇帝はモルガナ女王妃を気に入ったのか。

「実は皇帝は自身の身体があまり丈夫でないこともあって健康面に不安を抱いていたようです。モルガナ女王妃は健康に気を遣い、常に身体を動かすことを心がけており皇帝にとっては『自分をしっかりサポートしてくれる』と思い、御成婚されたそうです。」

「確かにモルガナさんを迎えてからの皇帝は身体が少し良くなった感じがあるよね。」

「それもモルガナ女王妃のお陰ですよ。しかし逆に彼女がね…………」

竜太は顔を曇らせた。どうやらモルガナ女王妃はある問題を抱えるようになったというのだ。
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