ヒナの国造り

市川 雄一郎

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第12章・ヒナの国造り

血にそまるヒナ②(家系図つき)

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倒れたヒナの身体を自分のものにしようとしているこの男は『死体コレクター』の異名を持つのである。以前にも“攻めのゴトリー”こと後藤リード(ごとう・りーど)の従弟の後藤俊人(ごとう・しゅうと)を自分のコレクションにしようとして返り討ちにあったことがある主亮はヒナをゲットしたときの顔は嬉しそうであったのだ。



「君の家柄は確かに素晴らしい。しかし君の父親の“高祖父”の妹で僕達の内祖母の久代は高祖父らと違い、苦労をしてきたのだ。だから君をコレクションに入れたら久代さんの無念を晴らすことができる……」

「そんなことをしても久代さんは嬉しくないわよ……」

「き……君は……刺したはずなのに!?どうして回復したんだ!!?」

「あなたの攻撃の傷は確かに致命傷だったわ。だけどこの中に秘められた気力が刺された臓器を復活させてくれたの……!!」

「!?まさか……刺された場所を“気力”だけで回復させたというのか!!?」

なんとリラからもらったバッジのたまっていた“気”が回復の気合いの“気”となってヒナの傷を回復させて致命傷を無くしてしまったのである!!

「リラさんが助けてくれたんだわ……」

「…………俺のコレクションが……!!」

「コレクション?私を倒せばできるじゃないかな?でも……私のことを騙した罪は重いわよ…………」

“シャキーーン!!”

ヒナが剣を構えたポーズをすると何かが斬れる音がして主亮は倒れたのである。倒れた主亮は呟いた。

「う…………やられた…………」

「大丈夫よ。急所は外しておいたから死なないわよ……」

「へ……さすがだな……」

「そんなことないわ。私の先祖に武士がいるからね……先祖が力を貸してくれただけよ……」

「なるほどな……俺の先祖は酒屋だからな……」

「良いじゃないのお酒屋さん……養父の尚徳さんがお酒好きだから注文してあげたいわ……」

「ありがとな……う……」

主亮は意識を失い、倒れたのである。だがヒナは彼とは再び戦うだろうと確信していたのである。そして彼の正体をいつか突き止めないといけないと思いつつ、このときはその場を去ったのである。

「リラさん……ありがとう……」

ヒナはリラのバッジを取り出して眺めていたのである。若くして命を落としたリラの残した“気”のエネルギーがたくさんバッジに流れ込んだのであった。まさにヒナに何かがあった時のためにリラが助け船を出した……そう考えられなくもないのだ。
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