ヒナの国造り

市川 雄一郎

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第14章・日常へ戻る時

浦一族と浦宮世代

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その頃、ロジはある場所でリヴァイアサンから電話を受けたのである。

「もしもし……廣神です。」

『こんにちはだなロジ……』

「リヴァイアサンか……どうした?」

『今日、解散後はまたアディーマのホテルに集まるだろう?そしてそこから“あの人”に会うぞ。』

「おぉっ!?“あの方”に会えるのか!?良いなぁ!!」

Wと対立しているロジはリヴァイアサンと共に“ある人物”と会うことになったようだ。

「いやあ……久しぶりで……」

『何年ぶりだ?』

「結構年数経つなぁ。」

どうやらロジは久しぶりに会うようである。だがリヴァイアサンは話し方からよく会う人物のようである。


起きた和也の目の前には平安貴族の服装をした男性が6人いた。それぞれ“拍子木”“つりがね”“ちゃんぽん”“太鼓”“笛”“小太鼓”の前に座っていたのである。

「これは…………」

「私は浦宮世代(うら・みやよしろ)といいます。皆様が倒れていたのを私達浦一族が見つけたのです。大丈夫でしたでしょうか?」

「ありがとうございます。もう大丈夫ですよ!!」

河内のとある村を治めていた浦一族の本家筋の彼は決して『うらみや・せだい』とは呼ばない(松坂世代みたい……)。『うら・みやよしろ』である。他の6人は本家・分家筋が交ざった浦一族の人物である。

「この度は我々が皆様(3人)に演奏を通じて我々の太古からの力を注入します。そして一人は能力をお持ちではないようなので能力もお授けします。」

「わざわざありがとうございます。そこまでしなくても……」

「いえ、皆様方は我々の同志が希望を託した人物を救ってくださると信じています。だから我々は協力するのです。」

「“希望を託した人”??誰かは分からないが……いつかはそうなるかもしれませんね。よろしくお願いしますっ!!!!」

宮世代は強く和也に思いを訴えた。それを聞いた和也はよく分からずとも未来を思い、宮世代の気持ちをくみ取ったのである。

「ではいきますね…………」

一方その頃、松浦はまだお祈りを続けていたのである。

「はっ!」

「うっ!」

ある男性が松浦の背中に右手を押さえたのである。すると松浦は少し身体に力が入ったのか力強い祈りを見せた。

「さあ、王家になりたいだろ!!私は合谷ボギー(あいや・ぼぎー)という!!人に力を注入する能力者だ、よろしく!!大幾君から聞いたが君は王になりたいようだな!!」

「はいっ!!なりたいっす!!なをやとかなりたいっす!!」

松浦は力を入れて祈りを続けた。ロジとリヴァイアサンと“ある人物”に和也・マーティン・姫野と浦宮世代とその一族に松浦と合谷と五堂橋兄弟…………色々な思いが巡るのだ。


そして場面は変わり、アディーマのホテル。ヒナは風呂を出てからスクラッチタイガーと一戦交えたあと、外に出てきた将志を見つけて“あれ”を渡すことにしたのである。その時、6人乗りの車が到着した。
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