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第15章・古座川町編
「ある場所へ行け」
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ヒナと野中の元に現れたのは背広を着た男性であった。
「私は三尾聖と言います。あなたが猫屋敷さんですね。」
「はい……ところであなたは……?」
「私は古座川町の職員でして、先日大阪のある市から連絡がありまして『猫屋敷という女性を呼んでくれ』という内容でした。」
「(私に……?)」
大阪に関してホテルの予約の件ではないのは分かっており何か思い当たる節が見つからないのだが、行くだけ行くことにするのであった。
「明日、午前10時に大阪府松原市の近鉄南大阪線の河内松原駅の改札口にてお待ちしていますとのことです。そして渡したい物もあるそうです。」
「分かりました。」
すると野中がヒナに警告したのである。
「ヒナちゃん、やめとけ。もしかしたら個人情報を手に入れた連中がヒナちゃんの命を狙っているかもしれない……!!物に釣られちゃ……」
「野中さん……安心してください。私には遠く離れていますが仲間がいます。必ず帰ってきますから……」
「分かった……くれぐれも気を付けな。危ないと感じたらすぐに帰ってこいよ。」
「ええ。」
ヒナの性格を知る野中はこれ以上制止できず、無事を願って送り出すのであった。三尾は心のなかで思うことがあった。
「(彼女に期待しなければ……世の中が混沌と化するだろう……)」
どうやら三尾は何か知っているようである。しかし一方でヒナはとにかく大阪へ行くことで頭がいっぱいであった。
翌朝、古座駅に尚徳が同伴で来てくれたのである。
「ああ、ヒナちゃん。気を付けな……もし日にちがかかるようならば仕事のローテーションも何とかするから気にせずにな。」
「うん、ありがとう!!」
「息長さんも仕事よりお前が色々な場所で勉強してくれることを望んでいるからな。」
「でもね……私は子供が好きだし、施設への恩返しもしたいからちゃんと帰ってこれるようにするし、それに…………みんなを心配させたくないからね!!」
「そうか……分かった。無理するな。何かあればすぐに私に連絡をくれたら良い。」
「ありがとう!!」
心配してくれる尚徳の優しさが嬉しかったヒナは尚徳の身体を抱き締めたのである。尚徳の表情は優しいものであった。そしてくろしお号が到着し、乗り込むヒナを手を振りながら見送る尚徳であった。
「(三尾か……たしかあの男ではないな……)」
尚徳は何かを知っているようではあった。ただヒナには何も言ってないようではあった。
「(今は何も言わないでおこう…………)」
ホームを離れるくろしお号を見つめながら尚徳は真剣な表情をしていたのであった。
くろしお号が発車するとヒナは窓際の席で野中から貰ったメモを取り出すとそれを読んだのである。ただ内容は難しいものであった。
『浦屯郷が当主の浦氏は今の古座川町の小川村を拠点とし、強い勢力を保っていた。浦氏の本来の拠点は今の羽曳野市西浦だが、屯郷は息子を西浦に残し、自らは古座川で勢力の基盤を作ったのである。』
「…………全然分からないや。」
普通に見ても確かに意味不明な内容である。そのため、ヒナは大阪に着いたら一度竜太に電話をかけることにしようとしたのである。するとヒナは嫌なものをまた見てしまったのである。
「(あ、あの眼鏡の人は!?)」
ヒナの席の向かい(通路を挟む)の窓際の席にまた京橋までつけてきた眼鏡の男性がいたのである。そして今回は男性がヒナと視線があった途端……
「ニヤリ……」
なんとニヤニヤしたのである。不敵な笑みを浮かべる男性にさすがにヒナは彼に対して嫌な気分から殴りたいほどのウザさに変わったのである。
「(この人……気味悪い!!)」
普段は心の中でも人を悪くは思わないように心掛けているヒナも苛立ちでいっぱいであった。だが異世界の時のヒナもなかなか心の中はあれでしたが…………
そうこうしている間に電車は天王寺に到着したのである。降りたヒナは早速竜太に電話をかけたのだが…………
「繋がらないわ……」
竜太には繋がらなかったのである。仕方なく松浦に連絡を入れると繋がったのである。
「こんにちは!!」
「こんにちは、ヒナちゃん!!久しぶりだね!!どうしたの?」
「うん、実は……このメモの事だけど……」
「メモ?」
ヒナは画面の向こうの松浦にメモを見せたのである。すると……
「ああ、これなら今俺の送ってくれたら良いよ。そこに『FAX』と書かれた部分があるからそこを押したら紙が入れられるよ。」
ヒナは言われた通りに押すとCDをセットするようなものが出てきてそこにメモを置くとセットする場所は元のところに引っ込み、松浦の元にメモが届いたことを確認したのである。
「これ、サトッちゃんに渡しとくね。情報入力してもらうからね。」
「ありがとうございました。助かります!」
メモは無事、松浦の元に届いたのでヒナは安心したのであった。そしてヒナは河内松原駅へと向かうのであった。
「私は三尾聖と言います。あなたが猫屋敷さんですね。」
「はい……ところであなたは……?」
「私は古座川町の職員でして、先日大阪のある市から連絡がありまして『猫屋敷という女性を呼んでくれ』という内容でした。」
「(私に……?)」
大阪に関してホテルの予約の件ではないのは分かっており何か思い当たる節が見つからないのだが、行くだけ行くことにするのであった。
「明日、午前10時に大阪府松原市の近鉄南大阪線の河内松原駅の改札口にてお待ちしていますとのことです。そして渡したい物もあるそうです。」
「分かりました。」
すると野中がヒナに警告したのである。
「ヒナちゃん、やめとけ。もしかしたら個人情報を手に入れた連中がヒナちゃんの命を狙っているかもしれない……!!物に釣られちゃ……」
「野中さん……安心してください。私には遠く離れていますが仲間がいます。必ず帰ってきますから……」
「分かった……くれぐれも気を付けな。危ないと感じたらすぐに帰ってこいよ。」
「ええ。」
ヒナの性格を知る野中はこれ以上制止できず、無事を願って送り出すのであった。三尾は心のなかで思うことがあった。
「(彼女に期待しなければ……世の中が混沌と化するだろう……)」
どうやら三尾は何か知っているようである。しかし一方でヒナはとにかく大阪へ行くことで頭がいっぱいであった。
翌朝、古座駅に尚徳が同伴で来てくれたのである。
「ああ、ヒナちゃん。気を付けな……もし日にちがかかるようならば仕事のローテーションも何とかするから気にせずにな。」
「うん、ありがとう!!」
「息長さんも仕事よりお前が色々な場所で勉強してくれることを望んでいるからな。」
「でもね……私は子供が好きだし、施設への恩返しもしたいからちゃんと帰ってこれるようにするし、それに…………みんなを心配させたくないからね!!」
「そうか……分かった。無理するな。何かあればすぐに私に連絡をくれたら良い。」
「ありがとう!!」
心配してくれる尚徳の優しさが嬉しかったヒナは尚徳の身体を抱き締めたのである。尚徳の表情は優しいものであった。そしてくろしお号が到着し、乗り込むヒナを手を振りながら見送る尚徳であった。
「(三尾か……たしかあの男ではないな……)」
尚徳は何かを知っているようではあった。ただヒナには何も言ってないようではあった。
「(今は何も言わないでおこう…………)」
ホームを離れるくろしお号を見つめながら尚徳は真剣な表情をしていたのであった。
くろしお号が発車するとヒナは窓際の席で野中から貰ったメモを取り出すとそれを読んだのである。ただ内容は難しいものであった。
『浦屯郷が当主の浦氏は今の古座川町の小川村を拠点とし、強い勢力を保っていた。浦氏の本来の拠点は今の羽曳野市西浦だが、屯郷は息子を西浦に残し、自らは古座川で勢力の基盤を作ったのである。』
「…………全然分からないや。」
普通に見ても確かに意味不明な内容である。そのため、ヒナは大阪に着いたら一度竜太に電話をかけることにしようとしたのである。するとヒナは嫌なものをまた見てしまったのである。
「(あ、あの眼鏡の人は!?)」
ヒナの席の向かい(通路を挟む)の窓際の席にまた京橋までつけてきた眼鏡の男性がいたのである。そして今回は男性がヒナと視線があった途端……
「ニヤリ……」
なんとニヤニヤしたのである。不敵な笑みを浮かべる男性にさすがにヒナは彼に対して嫌な気分から殴りたいほどのウザさに変わったのである。
「(この人……気味悪い!!)」
普段は心の中でも人を悪くは思わないように心掛けているヒナも苛立ちでいっぱいであった。だが異世界の時のヒナもなかなか心の中はあれでしたが…………
そうこうしている間に電車は天王寺に到着したのである。降りたヒナは早速竜太に電話をかけたのだが…………
「繋がらないわ……」
竜太には繋がらなかったのである。仕方なく松浦に連絡を入れると繋がったのである。
「こんにちは!!」
「こんにちは、ヒナちゃん!!久しぶりだね!!どうしたの?」
「うん、実は……このメモの事だけど……」
「メモ?」
ヒナは画面の向こうの松浦にメモを見せたのである。すると……
「ああ、これなら今俺の送ってくれたら良いよ。そこに『FAX』と書かれた部分があるからそこを押したら紙が入れられるよ。」
ヒナは言われた通りに押すとCDをセットするようなものが出てきてそこにメモを置くとセットする場所は元のところに引っ込み、松浦の元にメモが届いたことを確認したのである。
「これ、サトッちゃんに渡しとくね。情報入力してもらうからね。」
「ありがとうございました。助かります!」
メモは無事、松浦の元に届いたのでヒナは安心したのであった。そしてヒナは河内松原駅へと向かうのであった。
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