ヒナの国造り

市川 雄一郎

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第16章・ステラガーデン編

10月10日⑧

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 一方で大祐は部下を召集したようであり、ヒロはその面々を見るや否や顔をしかめたのである。


 「(よりによって今回はこいつらかよ……!?)」


 ●大谷おおたに育郎いくろう(異名『爆裂戦闘員』。)

 ●野沢のざわ雅也まさや(異名『煙突』。)

 ●中井なかい和志かずゆき(異名『血の手術オペ』)

 ●平田ひらた広幸ひろゆき(異名『ドライフルーツ』)

 ●高木たかぎあゆむ(異名『運命のデスティニー・天秤ライブラ』)


 以上の5人である。グリーンウッドフィールドは密かに自ら警備軍を育て、その中で優秀な5名を当日の警備に指名したのである。


 小柄ながらどでかいチェーンソーを持つ大谷にはドーリン地方に生息する“ドーリンウルフ”の霊獣がパートナーにいたのである。


 「俺と相棒の『シェパード』だけで警備は十分だ。」


 「ふんっ、カッコつけやがって……」


 カッコつける大谷の言葉をあっさり流した野沢は学者のような眼鏡をかけていた。大祐は5人の姿を確認すると笑顔を見せたのである。


 「やった!!お前らが来てくれたから百万馬力だあ!!」


 すると大谷は大祐の首根っこ近くにチェーンソーの刃を近付けてオンのスイッチの近くに指を据えたのである。


 「おい……呼んどいてとは何だ貴様?いつから上司になったんだ?」


 「…………あ、いや…………」


 「俺らはお前達のサポートに来ただけだ。お前らと同盟を組んだつもりなどない……!!」


 「は……はい……申し訳……ございません…………」


 大祐の言葉が弱々しくなると大谷はチェーンソーを彼の元から離して再び背中に掛けたのである。


 「さて、何をすればいいんだい??」


 「…………皆さんへの…………段取りを説明します…………」


 恐怖からか大祐は震えながら大谷の質問に答えたのであった。


 「育郎……やりすぎだろ?この人びびってるやん。」


 「何だと平田?これくらいしないと士気が上がらんだろう?」


 「むしろ下がるわ!!」


 平田が警告するも育郎はへりくつ(?)で返した。この大谷のような人に仕えそうにない人間を自分の部下とするグリーンウッドフィールドは大物といえよう。


 「それで、死刑の対象って何なの?」


 退屈そうに背筋を伸ばしている中井に高木が冷静に答えたのである。


 「グリーンウッドフィールド様の顔に傷付けた連中どもが対象になっていますよ。」


 それを聞いた中井は大きなあくびをしたのである。


 「ふわぁ~、そんな下らない任務に俺を呼ぶなよ。俺は忙しいんだからさあ~」


 すると中井の携帯に電話がかかってきたのである。


 「もしもし、中井です。」


 『中井くんか?私だ、グリーンウッドフィールドだ……』


 「どうされましたか!?」


 『お前……退屈な任務に呼んで申し訳ないなぁ……』


 突然、中井の表情が恐怖からか凍ったのである。


 「いえ……大事な任務でして……はい……」


 『ごまかさなくてもいい。次何か言えばお前を氷漬けにするからな?』


 「はい……」


 恐怖のあまり、自信満々な雰囲気を出していた声が弱々しくなり任務の愚痴すら吐けないような暗い表情に変わったのである。
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