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第16章・ステラガーデン編
ブレーザーが語る真実①
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キララがブレーザーの正体を知ると場面は変わり、いつの間にかある王室の中にいたのである。
「ここは・・・?」
「ここは我々が住んでいた城の王室の中だ。この城は我々の処刑後に民によって大部分を焼かれたのだがこの部屋は無事だったのだ。どこの国かは詳しくは今は言えない。」
「・・・」
「さてお前は昔、母方の祖母の実家で『レオナルドとテップル』という悪人を倒す二人の男女を描いた絵本を読んだことがあるな?それは『フズ・ムジカ』とは違う話だったろう。」
「ええ、読んだこと・・・あるわ。確かに違うわね。」
「読んでどう思った?」
「主人公のレオナルドとヒロインのテップルが本当に許しがたい悪の王国と戦う姿がかっこよくて・・・昔学校でテップルの物真似をしていたわ。」
「そうか・・・」
キララの話を聞いて微笑むブレーザーだったがすぐに表情が険しくなった。
「実はこの話は大部分が真実である。そこに出てくるレオナルドとテップルは実は悪人のモデルであったのだ。今やその事実を知る人は少ないがな・・・」
「!?」
「そして昔の私・・・ブレーザーはその二人の孫であった・・・!!」
「ユータが・・・レオナルドとテップルの・・・孫・・・?」
驚くキララにブレーザーは再び優しい表情を見せて続きを語ったのだ。
「ああ、私はある国の王家において生誕した。今から200年ほど前、当時国王だった『レンジ』の第三王子として生を授かったのだ。祖父のレオナルドと父のレンジは絵に描いたような最低な王であった。自分達に歯向かえば身分関係なくすぐに処刑し、他の地域の土地を無理矢理起こした戦争で奪い、身内とは思いたくない程とんでもない連中だった!!」
「ひ・・・ひどい・・・!!」
「そうだろう?それが普通の反応だ、私はそんな王家に携わりたくなかったが、父の退位とともに私が後継者に選ばれたのだ。兄がいるのに“能力を見込んで”即位させられたのだ。」
「能力を見込んで・・・って何でそれだけで!?」
「とにかくレンジは国を巨大化させたかったようだ。そのため、文武両道の私に目をつけていたのかもしれない。」
「・・・断れなかったの?」
「一度断ったよ。すると祖母のテップルが私の親友が住むある国を滅ぼしたことがあるんだ。彼女はどこかの国の代々革命家だった家の出で本来なら身分は違うはずだが、彼女の祖父が財を成していていつの間にか貴族のような立場となり、レオナルドと結婚したという。」
「国を・・・滅ぼした・・・ですって!?だから王家にふさわしくない振る舞いが・・・」
「いや、それはレオナルド自身がそのような性質だったからだ。そしてレンジは幸いにも心優しき母である『ミキ・ブロイセン』と結ばれた。母は別の国の国王の王女で父の暴走を食い止めてくれていたそうだ。だが母はすぐに亡くなった・・・」
少しずつ重くなるブレーザーの話。しかし彼の数奇な運命はキララやフズ・ムジカと繋がるものであったのをキララはまだ知らなかった。
「ここは・・・?」
「ここは我々が住んでいた城の王室の中だ。この城は我々の処刑後に民によって大部分を焼かれたのだがこの部屋は無事だったのだ。どこの国かは詳しくは今は言えない。」
「・・・」
「さてお前は昔、母方の祖母の実家で『レオナルドとテップル』という悪人を倒す二人の男女を描いた絵本を読んだことがあるな?それは『フズ・ムジカ』とは違う話だったろう。」
「ええ、読んだこと・・・あるわ。確かに違うわね。」
「読んでどう思った?」
「主人公のレオナルドとヒロインのテップルが本当に許しがたい悪の王国と戦う姿がかっこよくて・・・昔学校でテップルの物真似をしていたわ。」
「そうか・・・」
キララの話を聞いて微笑むブレーザーだったがすぐに表情が険しくなった。
「実はこの話は大部分が真実である。そこに出てくるレオナルドとテップルは実は悪人のモデルであったのだ。今やその事実を知る人は少ないがな・・・」
「!?」
「そして昔の私・・・ブレーザーはその二人の孫であった・・・!!」
「ユータが・・・レオナルドとテップルの・・・孫・・・?」
驚くキララにブレーザーは再び優しい表情を見せて続きを語ったのだ。
「ああ、私はある国の王家において生誕した。今から200年ほど前、当時国王だった『レンジ』の第三王子として生を授かったのだ。祖父のレオナルドと父のレンジは絵に描いたような最低な王であった。自分達に歯向かえば身分関係なくすぐに処刑し、他の地域の土地を無理矢理起こした戦争で奪い、身内とは思いたくない程とんでもない連中だった!!」
「ひ・・・ひどい・・・!!」
「そうだろう?それが普通の反応だ、私はそんな王家に携わりたくなかったが、父の退位とともに私が後継者に選ばれたのだ。兄がいるのに“能力を見込んで”即位させられたのだ。」
「能力を見込んで・・・って何でそれだけで!?」
「とにかくレンジは国を巨大化させたかったようだ。そのため、文武両道の私に目をつけていたのかもしれない。」
「・・・断れなかったの?」
「一度断ったよ。すると祖母のテップルが私の親友が住むある国を滅ぼしたことがあるんだ。彼女はどこかの国の代々革命家だった家の出で本来なら身分は違うはずだが、彼女の祖父が財を成していていつの間にか貴族のような立場となり、レオナルドと結婚したという。」
「国を・・・滅ぼした・・・ですって!?だから王家にふさわしくない振る舞いが・・・」
「いや、それはレオナルド自身がそのような性質だったからだ。そしてレンジは幸いにも心優しき母である『ミキ・ブロイセン』と結ばれた。母は別の国の国王の王女で父の暴走を食い止めてくれていたそうだ。だが母はすぐに亡くなった・・・」
少しずつ重くなるブレーザーの話。しかし彼の数奇な運命はキララやフズ・ムジカと繋がるものであったのをキララはまだ知らなかった。
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