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第16章・ステラガーデン編
新米警官・山崎美章②
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山崎は古敷岳に帰れるかどうか相談をしたいのだが、まずは先になぜここに流れてきたのかを話すことにしたのであった。古敷岳の隣にいた保安官・杏楳寺昌樹は山崎を物珍しそうにじろじろ見ていたのであった。
「僕は気がつけばここにいました。本当の理由は分かりませんが・・・」
「本当の理由は分からない?」
「ええ・・・いつのまにかここに・・・」
「出身は?」
「大阪の“美章園”という住宅地です。最近警察官になりまして僕より後に警察官になったパートナーと一緒にとある事件の容疑者を尾行していた時でした。」
・・・・・・・・・2日前。昼の大阪市内の路上にて山崎はパートナーと共に尾行捜査をしていた。二人は容疑者が会議をするという公園に来ていたのであった。山崎は公園のブロックの壁の穴から様子を伺い、私服を着ては容疑者にばれないようにしているパートナーは公園の入口で待ち合わせをするふりをしていた。連絡は内線で行っていた。
「“河堀口”警部、怪しい連中どもはどうだ?動きをみせたか?」
「いやあ~、山崎さん。なかなか動きを見せてくれませんて。相手は相当勘のするどい輩ですよ。」
「やはりか・・・だが諦めない。必ず捕まえてやる。正式なアジトはこの辺のはずだからな!!」
「すごい気合いですね・・・」
この時、公園内で容疑者の関係者が集まっていたが容疑者本人はおらず、関係者も動きを見せないためか山崎はピリピリしていたのである。河堀口は公園に入り、ベンチに座って本を読み始めたのである。
「この本・・・いつのまにか展開が激変しているやん!」
変な声をあげた河堀口に関係者達が視線を向けた。だがそれも一瞬であった。関係者達は再び仲間と会話を再開し、幸いばれずにすんだのである。
「さて、そろそろ手錠を用意するか・・・」
するとビルの間に隠すように停めていたパトカーの横に怪しい男性が近付いたのである。
「誰だ!?」
パトカーの元へと全力ダッシュをした山崎は怪しい人物を捕まえようとしたが間一髪のところで逃がしたのであった。
「何だったんだ・・・今のは!!」
そして公園に戻ろうとした山崎であったが・・・
「ここはどこだ?公園がなくなってる!!」
すると近くを散歩していた初老の男性が山崎に声をかけたのである。
「公園はここにはないぞ?」
「えっ!?そんな!!ここはどこですか!?」
「ここはラビリンシングタウン内の“ビショーブパーク”ですよ。有名な住宅地なのだが分からないとはあんたは不思議な人だな。」
「(地名も景色も確かに“美章園”に似ている!!どこなんだここは!?河堀口はどこだ!!)」
その頃、公園内で指示待ちをしていた河堀口は山崎の指示なしにおかしいと思ったのかパトカーまで様子を見に行くも当然誰もいなかったのである。
「あれ!?山崎さん?どこ行ったんだ!?本部に連絡だーっ!!」
結局、山崎達が尾行していた全員は逮捕されたが容疑者は捕らえられず山崎本人も行方不明となり河堀口にとっては後味の悪すぎる1日となったのである。
「山崎さん・・・山崎さーんっ!!」
山崎を慕っていた河堀口は夕方のビルの屋上で涙を流して叫んでいたのであった。
「僕は気がつけばここにいました。本当の理由は分かりませんが・・・」
「本当の理由は分からない?」
「ええ・・・いつのまにかここに・・・」
「出身は?」
「大阪の“美章園”という住宅地です。最近警察官になりまして僕より後に警察官になったパートナーと一緒にとある事件の容疑者を尾行していた時でした。」
・・・・・・・・・2日前。昼の大阪市内の路上にて山崎はパートナーと共に尾行捜査をしていた。二人は容疑者が会議をするという公園に来ていたのであった。山崎は公園のブロックの壁の穴から様子を伺い、私服を着ては容疑者にばれないようにしているパートナーは公園の入口で待ち合わせをするふりをしていた。連絡は内線で行っていた。
「“河堀口”警部、怪しい連中どもはどうだ?動きをみせたか?」
「いやあ~、山崎さん。なかなか動きを見せてくれませんて。相手は相当勘のするどい輩ですよ。」
「やはりか・・・だが諦めない。必ず捕まえてやる。正式なアジトはこの辺のはずだからな!!」
「すごい気合いですね・・・」
この時、公園内で容疑者の関係者が集まっていたが容疑者本人はおらず、関係者も動きを見せないためか山崎はピリピリしていたのである。河堀口は公園に入り、ベンチに座って本を読み始めたのである。
「この本・・・いつのまにか展開が激変しているやん!」
変な声をあげた河堀口に関係者達が視線を向けた。だがそれも一瞬であった。関係者達は再び仲間と会話を再開し、幸いばれずにすんだのである。
「さて、そろそろ手錠を用意するか・・・」
するとビルの間に隠すように停めていたパトカーの横に怪しい男性が近付いたのである。
「誰だ!?」
パトカーの元へと全力ダッシュをした山崎は怪しい人物を捕まえようとしたが間一髪のところで逃がしたのであった。
「何だったんだ・・・今のは!!」
そして公園に戻ろうとした山崎であったが・・・
「ここはどこだ?公園がなくなってる!!」
すると近くを散歩していた初老の男性が山崎に声をかけたのである。
「公園はここにはないぞ?」
「えっ!?そんな!!ここはどこですか!?」
「ここはラビリンシングタウン内の“ビショーブパーク”ですよ。有名な住宅地なのだが分からないとはあんたは不思議な人だな。」
「(地名も景色も確かに“美章園”に似ている!!どこなんだここは!?河堀口はどこだ!!)」
その頃、公園内で指示待ちをしていた河堀口は山崎の指示なしにおかしいと思ったのかパトカーまで様子を見に行くも当然誰もいなかったのである。
「あれ!?山崎さん?どこ行ったんだ!?本部に連絡だーっ!!」
結局、山崎達が尾行していた全員は逮捕されたが容疑者は捕らえられず山崎本人も行方不明となり河堀口にとっては後味の悪すぎる1日となったのである。
「山崎さん・・・山崎さーんっ!!」
山崎を慕っていた河堀口は夕方のビルの屋上で涙を流して叫んでいたのであった。
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