ヒナの国造り

市川 雄一郎

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第17章・ステラガーデン死刑台編

“やつの弟”

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 一方である人物がうごきだそうとしていたのであった。ある廃墟のビル内で男性が部下を引き連れていたのである。


 「さあ・・・いよいよ構想を立てることにした・・・の意思を汲んだプロジェクトが始まるのだ。」


 その人物とは・・・【あずまヒカルド】という男性である。あの【あずまムヒカ】の弟であり、弟とはの思想を持つ人物である。


 「俺はライスギアにルーツを持つが、あの地には何ら人生を変える“何か”は無かったのだ。だが、このならばその私が望む世界を作ることが出来るのだっ!!!」


 彼の言葉から力強さを感じているのか部下達は一言一言に拍手を送る。


 「兄はお人好しで生真面目すぎた!!だが私は真面目だけでは終わらない・・・新しい世界の創生主になるのだっ!!」



 その頃、寿明はライコウを交えて拓人と話をしていたのである。寿明の質問に拓人はしっかりと答えた。


 「それで聞きたいけどタックンのお父さんを唆しているのは誰?」


 「3人います。まずは宇治橋で次に“東ヒカルド”氏。そして津部国つべくに諜報部隊隊長・・・」


 「いずれもタチの悪い連中ばかりだなあ。しかも東と津部国は滅茶苦茶危険人物じゃないか。暗黒の業界で5本の指に入るやばい人物じゃないか。」


 ライコウは宇治橋の悪口は聞きたくなかったが東と津部国のことには関心があったようだ。


 「すみませんトシさん。東さんと津部国さんって誰ですか?」


 「東は兄がライスギアの官僚でその従兄が津部国つべくに敦美あつみ諜報部隊隊長という。東の兄と僕は知り合いだけど兄から見ても手のつけられないとんでもない弟らしいという。この二人がこの拓人さんのお父さんを唆しているという。」


 「宇治橋さんと関わりが・・・・・・」


 ライコウは寿明から東達の話を聞くと少し考え込んでいた。



 その頃、ヒカルドの元にある人物が現れたのである。


 「やあ、敦美じゃないか。今日は例の“中央国のガンマン秘書”はいないのか?」


 「今日は彼は用事だから別の秘書に来てもらったよ。」



 ●【津部国つべくに敦美あつみ

 諜報部隊隊長、ライスギア元教育委員長。


 ●【あずまヒカルド】

 革命家、ライスギア元牧場経営者


 ●【日尻ひじり参展さんてん

 諜報部隊調査スパイ、津部国敦美秘書


 この3人は一体、何を企むのか・・・会議との関わりがこれから見えるだろう。
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