ヒナの国造り

市川 雄一郎

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第17章・ステラガーデン死刑台編

光の希望と絶望⑲~『会わせてやるよ』~

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 ユミリの霊獣の最後の一匹である【ブレイズ】の能力が発動寸前であったその時、絶人は顔を青ざめてまさかの発言をしたのである。


 「分かった・・・!!悪かった!!あの二人に会わせてやるよ。だから俺の敗けだ・・・あんたらはさすがだぜ。」


 するとユミリと同化したブレイズが言う。


 「嘘じゃないだろうな?」


 「ああ。俺はつかない!!あとあの人たちも話せば分かる人達だから・・・俺から話をつける。」


 「ならなぜあいつらは周夫達を裏切ったのだ?」


 「それは分からない。だけど今日は光という子の処遇を巡ってスペーシー家と会食する予定らしい・・・そこに参加できるよう話をつけるから・・・殺さないで!!」


 ブレイズ(ユミリ)は絶人が手を合わせる姿を見て信用したのかこう発言した。


 「ならばそうしてくれ。スペーシー家からは誰が参加するのだ?」


 「なんであんたがスペーシー家や周参見野家やあの二人のことを知っているのか・・・まあいい。参加するのは・・・」


 「参加するのは?」


 「215女・ミア!!」


 「!!」


 「645男・オックス!!」


 「!!」


 「1185女・ペルシア!!」


 「!?じゃあ双子の姉のテュカは・・・?」


 「参加しない・・・!!だけどミアの兄、マービンが参加する。181男のマービン・スペーシーだ!!」


 「ほぉ・・・なかなかの面子じゃないか。」


 「そうだろ。名が通っている猛者ばかりだ。あと金平の妻の【エリ】もスペーシー家の214女だ。」


 「ほお・・・金平の夫人もか。さて、金平を返してもらおうか・・・」


 「俺には金平を元には戻せねえ。ウイユ様に相談してくれ。」


 「話の通じない相手だろ。」


 「大丈夫。通じるさ・・・俺を信用してくれ。誠意・・を見せるから!!」


 「分かった・・・お前を今日殺すのはやめておく。だからその代わりに誠意・・とやらを見せやがれ!!」


 「は・・・はい・・・!!」


 先程よりトーンの下がった声の絶人だがブレイズは彼を信用したのか絶人へ攻撃をやめたのであった。するとユミリは意識を失い、矢西野が彼女を受け止めたのである。


 「大丈夫か?」


 「スー、スー」


 「良かった。眠っているだけだ。」


 ユミリと矢西野の元に政春達が駆けつけるが絶人は彼らに背を向けて不気味な笑いを見せたのであった。
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