ヒナの国造り

市川 雄一郎

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第17章・ステラガーデン死刑台編

宇宙会食②~『抗議士』周参見野英雅~

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 その頃、周夫達がいると思われるとある島の別の地域で大暴れをしている人物がいたのである。


 「俺は抗議する!!俺は抗議する!!」


 こん棒らしきものを振り回し、かなり粗暴で外見はアイドルクラスのイケメンにも関わらず危険な人物であるがある人物がその危険な男性の目の前に現れたのである。


 「・・・てめえ、何してやがる?」


 「貴様は北条ほうじょうりょう(※1)!!」


 「お、貴様はよく見たら周参見野すさみの英雅ひでまさ君じゃないかぁ!!」


 「北条ちゃん。今も『期待の外』の異名は健在か?」


 「その異名は忘れろ!!貴様のせいで北条家の当主を解かれてしまったのだ!!許さぬ!!」


 北条は怒りからハシビロコウに変身すると英雅はニヤリと笑ったのである。


 「てめえ・・・ハシビロコウになったからって勝てると思うなよ・・・!!」


 「うるせえ!!食らえ、怪鳥の突撃ガルーダアタック!!!」


 ハシビロコウに変身した北条が体当たりをしてきたが英雅の腕が自身の身長の2倍もあるこん棒に変化し、それで鞭のように北条に殴りかかったのである。攻撃をもろに受けた北条はその場ですぐに倒れたのであった。


 「期待外れな貴様に抗議する!!」


 「(なんや・・・このサイコパス・・・!?)」


 バタッと倒れると変身が解けて北条の意識は失っていた。するとホッとする英雅の背後から声が聞こえてきたのである。


 「キャー!!かっこいい!!」


 「魅力的~っ!!」


 「な・・・何だ、あの人間の群れは!?」


 英雅が後ろを振り向くとなんと英雅に魅了された男女がたくさんいたのである。英雅はそれを見てムカッとした表情をしていたのであった。


 「鳥の巣を攻撃して仲間の鳥が襲撃するような状況か・・・俺は追いかけられるのは大嫌いだ!!抗議の意を込めて・・・」


 すると追っかけ軍団に対して英雅は腕を20メートル以上のこん棒に変化させるとなんと軍団に対して鞭のように殴りかかったのである。


 「“抗議こうぎ協奏曲シンフォニー第516楽章”!!!」


 すると軍団は全員がぶっ飛ばされたのである。英雅の恐ろしい気の短さがここから伺えるのだ。


 「ふぅ・・・ついてこなくていいから・・・抗議する。」


 そして英雅は周夫達のいるスペーシー家の会食の会場へと向かう。


 「(スペーシー家・・・マヤ母さんやクロックスじいさん達を苦しめたことは許さねえ!!)」


 その頃、北条は倒れながら呟いていた。


 「周参見野軍艦家27男・・・英雅ひでまさ・・・“こん棒使い”の危ない男だ・・・」


 北条は青空を見上げて苦笑いをすると意識を無くしたのであった。


 (※1)漢字は『獠』である。
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