ヒナの国造り

市川 雄一郎

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第17章・ステラガーデン死刑台編

宇宙会食⑦~ユキナと大道寺家~

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 矢西野が落ち着くとユキナは突然皆に話をし始めたのである。


 「私がなぜおじいちゃんと揉めているか理由を教えてあげる。」


 「!?」


 「これは直接は関わらないけどユミりんも少しだけ関わるわ。」


 「私が?」


 「発端はユミりん・・・あなたが孤児院に入れられたことが始まりよ。」


 ユミリは孤児院に入れられて他の兄弟達とは違う育ち方をして本来得られるはずだった周参見野家の恩恵を受けずにいたのである。そのためか他の姉妹に比べて総合的能力が低いという弱点があるのだ。


 「あなたが孤児院に入れられてから祖父は少しおかしくなったわ。だけどまだその時はさすがに私と祖父とは確執などなかったわ。」


 しかしある時期、祖父が周参見野家を訪問してユミリのことで当主(ユキナ達の父親)に抗議しようとしたときに二人の関係に傷がついたのである。


 「私は実はまだユミりんの存在を知らなくて何気ないを祖父に言ったの。」



 《ユキナの子供時代》

 ユミリとユキナの祖父である大道寺幸猶はユキナを見つけて話しかけたのである。


 「おぉ!ユキナか!!ユミリは元気にしているか!?」


 「ユミリ・・・?誰それ?私は一人娘よ・・・」


 すると大道寺の目には殺意のようなものが浮き出たのである。


 「貴様・・・に洗脳されたのか!?」


 「おじいちゃん?」


 「仕方ない・・・私はもう貴様を孫娘とは思わない。この場で殺すっ!!」


 すると何かにとりつかれたかのような表情をする幸猶は懐から小型ナイフを取り出してユキナを刺そうとしたのである。ユキナは祖父の姿を見て泣くことも出来ず凍りついたような表情をしていたのであった。しかし・・・


 「・・・私に血の繋がったを刺すことなど出来ね・・・すまないがユキナ。貴様はもう私の前に姿を表さないでくれ・・・」


 ナイフをユキナの腹部の近くで止め、涙を流した幸猶はそう呟いたのである。するとユキナも涙を流して祖父に想いを伝えた。


 「おじいちゃん!!そんなこと言わないで!!私、おじいちゃんのこと好きだよ!!おじいちゃんは疲れているだけでしょ?だからイラついて私を刺そうとした・・・そうでしょ?」


 「いや、殺そうとした・・・」


 「!?」


 「もうお前の顔を見たくない。周参見野の連中に汚染されたお前の醜い顔など・・・孫はユミリだけだ。」


 「おじいちゃん!!待って!!」


 幸猶に見捨てられても祖父への愛情を見せたユキナだったがもうこの日から両者は会うことはなかったのだ。
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