新大陸の冒険者支援課 ~新大陸での冒険は全て支援課にお任せ!? 受け入れから排除まであなたの冒険を助けます!~

ネコ軍団

文字の大きさ
251 / 303
第4章 深い森に迷う二人の姉

第251話 実った果実に誘われて

しおりを挟む
 ガエロの怒りの断崖が見えてから、すぐにジャスミンが魔導ゴンドラを横に向けた。魔導ゴンドラはガエロの怒りの断崖を沿うように進む。
 魔導ゴンドラが方向を変えてから十分ほどで、ジャスミンは右腕を前に伸ばし二人に口を開いた。

「クリアーダウンズヒルが見えて来たでござるよ」

 ジャスミンの指した先へ視線を向けた。色づいた森の中に黄色に染まった丘が見えて来る。十メートルはあろうかという木に黄色の実がビッシリとなって丘を黄色に染めていた。

「すごい丘が黄色に染まっている……」
「あぁ。ドリアーノの実は黄色くて大きいからな……」

 グレンは丘を見てすぐに周囲に視線を動かし、警戒しながらクレアに返事をしていた。
 ジャスミンはオールを上下に動かした。魔導ゴンドラが上昇していきクリアーダウンズヒルよりも高くなり向こう側が見えるようなった。ジャスミンは前方を指して口を開く。

「あの丘の向こうに見える建物がガーラム修道院でござるな」
「あれが……」
「ふーん」

 クリアーダウンズヒルの丘の向こうに、そびえる三本の尖塔の中央に蛇が絡んだ十字架が見えた。尖塔は城のよう石造りの巨大な長方形の建物から伸びている。建物は強固な円形の城壁に囲まれていた。城壁に囲まれ尖塔をもつ建物が福音派のガーラム修道院だ。
 クレアは体を前に倒し丘の向こうの建物を必死に見ようとした、グレンは対照的にチラッと建物を見た後はすぐに興味を無くしまた周囲を警戒していた。
 オールを動かすジャスミン、魔導ゴンドラが今度は下降していく。

「来たか……」

 周囲の森の木が激しく揺れているグレンに気づいた。彼はすぐに振り向いた。

「ジャスミン! 高度を上げろ!!」
「でっでも!」

 魔導ゴンドラの高度を上げろと叫ぶグレンだった。いきなり魔導ゴンドラを上げろと言われ、ジャスミンが躊躇した。

「チッ!!!」
「グっグレン君!? 危ないですよ」

 舌打ちをしたグレンが立ち上がった。クレアはいきなり立ち上がったグレンに困惑した表情を浮かべた。グレンはゴンドラを軽く蹴って浮かび上がると一直線に森へ向かって飛んで行った。
 彼の目は赤く光らせオーラを纏い右手を腰にさした剣へと持って行く。

「グアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!」

 森の木の間から三メートルほどの筋骨隆々で黄色の毛皮を纏い、やや前に出た口の上下に牙を生えた耳が尖ったゴリラのような魔物が飛び出して来た。
 魔物はグレンを見ると右腕を振り上げた。指先には鋭く伸びた爪がキラリと輝いている。グレンに向け右腕を振り下ろした。空気を切り裂くような音がグレンの耳に届く。ジッと振り下ろされる腕を見て、彼は剣を強く握りしめた。

「はあああああああああああああああ!!!」

 気合を入れ剣を抜いたグレンだった。グレンは剣を抜くと同時に魔物の右腕を斬りつける。剣は魔物の腕よりもはるかに速く鋭く伸びて魔物の右腕を肘と手首の間を切り裂いた。

「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」

 グレンの視界に数滴の赤い血が飛ぶ。回転しながら魔物の右手は地面と落ちて行き、周囲に悲痛な鳴き声が響く。表情を一つ変えずにグレンは剣を戻し横から魔物の胸を斬りつけた。

「ウギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 魔物の血と吹き出し斬られた毛がふわりと浮かぶ。体をのけぞらせ叫び声を残して魔物は地面へと落ちていった。森の木の枝が折れる音がし、地面に魔物が叩きつけられたのだった。グレンは剣を振って血を拭う。

「ふぅ」

 小さく息を吐いたグレンは魔導ゴンドラへと戻って来た。グレンはクレアの横に立つ。クレアは座ったまま、グレンの横顔に見とれている彼女の頬はうっすらと赤くなっていた。
 グレンがクレア視線に気づいて彼女の方を向く。ハッとしたクレアは恥ずかしそうにすぐに視線を外し口を開く。

「あっあの魔物は……」
「ドリアロンエイプだ。ドリアーノの実が好物の魔物だ。獲物に近づくやつが嫌いで襲って来るんだ」
 
 鞘を持ってグレンは剣を収めながら答えている。ちなみにドリアロンエイプの黄色い毛は好物のドリアーノの実を食べすぎて色が移ったと言われている。
 
「グレン君が気にしてたのはドリアンエイプだったんですね」

 依頼内容を聞いた時からグレンが気にしていたのは、ドリアロンエイプのことだとクレアは納得してうなずいた。しかし、グレンはすぐに首を横に振り否定する。

「いや…… 違う…… あいつらならドリアーノの実の採取なんてちょろい仕事だよ…… やっぱり収穫期はむりだな」
「えっ!?」

 グレンは立ったまま体をジャスミンに向け彼女に声をかける。

「ジャスミン! 魔導ゴンドラを下せ。ここからは徒歩だ」
「でもまだ距離があるでござるよ」
「空に居るのは危ないんだよ。頼む」
「わっわかったでござる」

 頭を下げ危険だと言うグレン、ジャスミンは彼の言葉に従い魔導ゴンドラを地上へと下ろす。魔導ゴンドラからグレンとクレアが降りる。

「ジャスミンは降りないのか?」
「あぁ。ちょっと待つでござるよ……」

 左手をグレンに向ける待つように指示するジャスミンだった。彼女は船尾でオールを水平に持つと目をつむる。オールと魔王ゴンドラが青く光り風が静かに舞い上がり彼女のスカートの裾がわずかにはためく。

「フォレストモデリング!」

 魔導ゴンドラとオールが青く強く光った直後になくなってしまった。船尾に居たジャスミンはふわっと浮かんだようになって静かに地面に足が着く。彼女の手はオールを水平に持っていた時のまま手を上に向けていた。

「小さくしたのか?」

 近づいて来たグレンがジャスミンの手を覗き込む。彼女の手の平には小さくなった魔導ゴンドラがあり上にはオールが乗っている。

「はい。こうしておけば持ち運びが簡単でござるよ」
「なるほどな……」

 ジャスミンが使ったのはフォレストモデリングという魔法で、物体を再構築し大きさを変化させる。ただし…… 使えるのは構造を全て把握した物体のみであり、建造物など複雑な物へと使う場合にはそれなりの知識が必要となる。

「じゃあ……」

 グレンはポケットに手を突っ込んで水晶を取り出し職員証をかざす。水晶のディスプレイに地図が表示されキティル達の緑の点を表示する。

「あっちか…… 丘の中腹って辺りだな。ただ集めれば言い訳じゃなく質によって報酬が違うな…… まぁいい」

 つぶやいたグレンは水晶をポケットに戻しクレアに顔を向けた。

「あっちだ。行こうか」
「はい」
「行くでござるよ」

 グレンの先導で三人は歩き出した。三人はクリアーダウンズヒルを上っていく。しばらく歩くと森が開けた小さな草原のような場所へ出た。キティルとクロースが草原の中央に立って居た。荷物と黄色の実が入った籠を地面に置いておりここを拠点にドリアーノの実を集めているようだ。
 草原に出た三人はキティルとクロースの元へと歩いていく。

「よお! キティル」
「グっグレンさん!? どうしてここへ?」
「俺達もちょっと用事だよ……」

 歩きながらグレンは右手をあげ挨拶するキティルに声をかけた。彼女は驚いていたが、クロースは彼らが来ると思っていたのか笑ってうなずいていた。
 グレン達がさらに近づくと……

「おーい! 見つけたぞ! 大量だ」
「はぁはぁ」
「ちょっと待ちなさいよ…… はぁはぁ」

 ドリアーノの実が生い茂る森の奥から声が聞こえて、オリビアが姿を現す。続いてグレゴリウスとメルダが彼女に続いて森から出て来た。三人はドリアーノの実が詰まった籠を抱えている。

「おや…… グレン君たちも……」
「本当だ。グレンさんだ」

 グレンを見つけたオリビアとグレゴリウスが嬉しそうに笑っていた。三人は歩く速度をあげグレン達の元へ向かう。

「「がうあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」」

 オリビアたちの背後から二頭のドリアロンエイプが現れた。

「しつこいな……」
「やっぱり倒しておくべきだったわね」

 振り向いた籠を地面に置き背中のメイスに手をかけるオリビア、彼女の横で同じように弓をだして構えるメルだった。
 皆が森から現れたドリアロンエイプへと視線を集中させていた。ドリアロンエイプの左斜め後ろにある木にわずかな異変が現れる。緑と黄色の枝がわずかに震え黒い二つの点がぎょろっと動いたのだ。

「チッ!!! 伏せろおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」

 グレンの声が響いた。メルダは素早く地面に飛び込み伏せていた。オリビアもグレンに従い伏せようとした。

「えっえっ!?」
「あっ! グレ!!!」

 遅れたグレゴリウスだった。オリビアがすぐに立ち上がり彼に向かって飛び込んだ。

「キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!」

 声が響き直後に空気を切り裂くような音をし、影がドリアロンエイプの左から右へと飛んで行った。直後にドリアロンエイプの首が地面へと転がるのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜

サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。 〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。 だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。 〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。 危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。 『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』 いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。 すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。 これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!

椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。 しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。 身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。 そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす

黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。 4年前に書いたものをリライトして載せてみます。

猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める

遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】 猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。 そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。 まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』

チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。 気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。 「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」 「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」 最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク! 本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった! 「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」 そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく! 神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ! ◆ガチャ転生×最強×スローライフ! 無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!

底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
 40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。  しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。  おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。  漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。  この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――

処理中です...