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第4話
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「魔法ですか? そんなのお伽噺ですよ」
という、シルの言葉は俺に衝撃を与えた。
(ない!? そんなわけが.......。いやいや、わからない。あの不思議な場所で会った女は確かに魔法はあると言っていた。それが嘘だった? まさか、そんなことが?)
混乱、短い期間だが少しの間でも共にしたシルと肝が縮むほど美しい女言葉。どちらを信じるかと問われればそれは非常に難しかった。
ただ、シルが知らないだけかもしれないし、女は不思議な力を使っていたから知っていてもかしくない。俺は後者を信じることにした。
(シルには悪いけど大きくなったら魔法使いを探しに行こう)
心の中でそう決意した。
数日がたってつかまり立ちができるようになった俺は、ベビーベッドの柵につかまり部屋の内部をしっかりと見た。つかまり立ちを初めてしたとき俺と同じように手放しで喜んでくれたシルの笑顔を思い出した。
(かわいかったなぁ……って、いやいやそうじゃなくて)
脱線していく思考を戻し内部の観察を始める。
あったのは豪華なタンスに鏡付きの化粧台、天蓋付きのベッドにイスとテーブル
それらはシルと俺以外使う者はなく、天蓋付きのベッドに至っては使っているところを見たことがなかった。
(やっぱり、あれがないんだよな)
いくらも回してもないそれ。本来であれば壁あるものだが、それがあった片鱗は見えなかった。
(窓がない)
これは生まれてから《一度も》外に出ていない俺だから何とも言えないが、おかしいと思う。窓がないから外がどういうものなのか知らないし、それに半年もたって両親が会いに来ないのもどう考えてもおかしい。
俺は何者なんだ?
全く分からなかった。明らかに特殊な生まれだろう。転生者だから普通ではないのは分かるが、ここまで特殊だと困る。しかし、困ると思っている反面、わくわくしている自分がいるのも事実だった。
(メイドが付いてるし、高貴な生まれかな)
にやにやしながら考える俺。しかし誰しもそういう存在に憧れることもあるだろう。
そんなことを考えてすごしていたら、俺が生まれてからかなりの日にちが過ぎた。自分では何日たったかわからないが、ハイハイ出来るようになったので、だいたい一年ぐらいだと計算していた。
そして今日、シルが部屋にいないときにベビーベッドを降りて部屋をこっそりと探索することを決めていた。ゆっくりとつかまり立ちをする。足を柵にかけて一メートルそこそこを落下するが、あらかじめ転落防止にシルが敷いてくれた天蓋付きベッドの毛布の上に着地する。ここまでは完璧だ。降りてからハイハイ移動を開始する。あまり物が置かれていないためか、自分が小さいためか、部屋はとても広く感じられた。初めに行ったのは天蓋付きのベッド。下から見上げるとどこのお貴族様だよとつっ込みを入れたくなる程の大きさのそれはとても豪華なものだった。上に乗ると大人が四人ほど寝られる大きさがあり、カーテンにはいたるところにレースや刺繍があった。少しの間跳ねて遊んでいたがそれも途中で飽きたので再び移動を始めた。そのあと、タンスやいすテーブルに行ったが特に何もなかった。
(やっぱり鏡だよな)
何度かメイドに運ばれて鏡を見たことがある俺だが、自分だけで見るのは初めてだった。ようやくついた化粧台。椅子から台の上へとよじ登り鏡のところまでたどり着く。鏡越しに見る自分の右腕にはやはり奇妙な模様が。非常に厨二心がくすぐられるが、悪いものだったら嫌なので慎重に調べる。調べるといってもペタペタ触ったりするだけなのだが。
(なんも異変とかはないんだよな)
鏡の前で確認することをやめ鏡の端をつかんで立つ。
(右腕なぁ)
と、思いながらゆっくりと鏡に映る自分の右腕へと手を伸ばすと……、
鏡にあたるかと思われた左手は鏡を突き抜けた。
「えっ?」
体重を崩してそのままつんのめる。
吸い込まれるようにして鏡の中に入ってしまった。
♦
—エワンゲリウム聖王国
王城の重厚な扉の前に一人の男が立っていた。名をオグマ・ペルケトゥム。
聖王国の近衛騎士にして、『死剣の主』。
一見優男にも見える柔和なその整った顔は、見るものが見れば詐欺だ、と口をそろえるだろう。それもそのはず、オグマの顔とは裏腹に内包される莫大な力が垂れ流しになっているのだから。これでも抑えているというのだからおかしな話だろう。
「入れ」
声が聞こえて扉が開き、中に入るオグマ。
オグマが見たのは様々な魔道具が乱雑に置いてある部屋。それもすべてが一つで庶民が生涯遊んで暮らせるだけの価値があるものだった。声の主の方へ目を向けると山積みになった書類が置かれているデスクがあった。デスクの後ろにみえるステンドガラスから日からが差し込み部屋全体が不思議な雰囲気に包まれていた。
(あれは魔道具だな)
確信するオグマ。部屋の主には何度かあったことがあるが、この部屋に来るのは初めてだった。声がかかり、ステンドガラスに向けていた視線を戻し、デスクを見る。
「よく来たなオグマ。待たせてすまない」
見えたのは祭服を着た老人。
「トリア司祭お久しぶりです」
頭を下げるオグマ。その行動には敬意が篭っていた。
「まぁ、かけなさい」
促されるままにソファに腰を下ろす。
「おいそこの、茶を」
「かしこまりました」
近くに控えていたメイドにトリアは命令し、お茶が出てくる。
「ありがとうございます」
「では、話をしよう。私がそなたを呼び出した件だが、とある重要な任務についてほしい」
「それは?」
「それは……、赤子を殺してほしいのだ」
重い口調でトリア口から出たのは簡単な任務だった。赤子を殺すことなど数十の戦いを収めてきたオグマにとってはそれこそ赤子の手をひねるようなものだった。
自分を愚弄するのか、そういった視線でトリアを見るオグマ。だが、トリアにひるんだ様子は一切ない。これほどのオグマの殺気を浴びてここまで平然としていられるのはテルグムでも数少ないだろう。
「まぁ聞け、その赤子は闇のエレメントを秘めている。それだけなら多々あることだ。しかし、あの女の手先だというのなら話は違ってくる」
「あの女? まさか例の……」
「そう、誰も名前を知らない、だが存在だけは知るものぞ知る伝説。人はこう呼ぶ『名知らずの女』と」
という、シルの言葉は俺に衝撃を与えた。
(ない!? そんなわけが.......。いやいや、わからない。あの不思議な場所で会った女は確かに魔法はあると言っていた。それが嘘だった? まさか、そんなことが?)
混乱、短い期間だが少しの間でも共にしたシルと肝が縮むほど美しい女言葉。どちらを信じるかと問われればそれは非常に難しかった。
ただ、シルが知らないだけかもしれないし、女は不思議な力を使っていたから知っていてもかしくない。俺は後者を信じることにした。
(シルには悪いけど大きくなったら魔法使いを探しに行こう)
心の中でそう決意した。
数日がたってつかまり立ちができるようになった俺は、ベビーベッドの柵につかまり部屋の内部をしっかりと見た。つかまり立ちを初めてしたとき俺と同じように手放しで喜んでくれたシルの笑顔を思い出した。
(かわいかったなぁ……って、いやいやそうじゃなくて)
脱線していく思考を戻し内部の観察を始める。
あったのは豪華なタンスに鏡付きの化粧台、天蓋付きのベッドにイスとテーブル
それらはシルと俺以外使う者はなく、天蓋付きのベッドに至っては使っているところを見たことがなかった。
(やっぱり、あれがないんだよな)
いくらも回してもないそれ。本来であれば壁あるものだが、それがあった片鱗は見えなかった。
(窓がない)
これは生まれてから《一度も》外に出ていない俺だから何とも言えないが、おかしいと思う。窓がないから外がどういうものなのか知らないし、それに半年もたって両親が会いに来ないのもどう考えてもおかしい。
俺は何者なんだ?
全く分からなかった。明らかに特殊な生まれだろう。転生者だから普通ではないのは分かるが、ここまで特殊だと困る。しかし、困ると思っている反面、わくわくしている自分がいるのも事実だった。
(メイドが付いてるし、高貴な生まれかな)
にやにやしながら考える俺。しかし誰しもそういう存在に憧れることもあるだろう。
そんなことを考えてすごしていたら、俺が生まれてからかなりの日にちが過ぎた。自分では何日たったかわからないが、ハイハイ出来るようになったので、だいたい一年ぐらいだと計算していた。
そして今日、シルが部屋にいないときにベビーベッドを降りて部屋をこっそりと探索することを決めていた。ゆっくりとつかまり立ちをする。足を柵にかけて一メートルそこそこを落下するが、あらかじめ転落防止にシルが敷いてくれた天蓋付きベッドの毛布の上に着地する。ここまでは完璧だ。降りてからハイハイ移動を開始する。あまり物が置かれていないためか、自分が小さいためか、部屋はとても広く感じられた。初めに行ったのは天蓋付きのベッド。下から見上げるとどこのお貴族様だよとつっ込みを入れたくなる程の大きさのそれはとても豪華なものだった。上に乗ると大人が四人ほど寝られる大きさがあり、カーテンにはいたるところにレースや刺繍があった。少しの間跳ねて遊んでいたがそれも途中で飽きたので再び移動を始めた。そのあと、タンスやいすテーブルに行ったが特に何もなかった。
(やっぱり鏡だよな)
何度かメイドに運ばれて鏡を見たことがある俺だが、自分だけで見るのは初めてだった。ようやくついた化粧台。椅子から台の上へとよじ登り鏡のところまでたどり着く。鏡越しに見る自分の右腕にはやはり奇妙な模様が。非常に厨二心がくすぐられるが、悪いものだったら嫌なので慎重に調べる。調べるといってもペタペタ触ったりするだけなのだが。
(なんも異変とかはないんだよな)
鏡の前で確認することをやめ鏡の端をつかんで立つ。
(右腕なぁ)
と、思いながらゆっくりと鏡に映る自分の右腕へと手を伸ばすと……、
鏡にあたるかと思われた左手は鏡を突き抜けた。
「えっ?」
体重を崩してそのままつんのめる。
吸い込まれるようにして鏡の中に入ってしまった。
♦
—エワンゲリウム聖王国
王城の重厚な扉の前に一人の男が立っていた。名をオグマ・ペルケトゥム。
聖王国の近衛騎士にして、『死剣の主』。
一見優男にも見える柔和なその整った顔は、見るものが見れば詐欺だ、と口をそろえるだろう。それもそのはず、オグマの顔とは裏腹に内包される莫大な力が垂れ流しになっているのだから。これでも抑えているというのだからおかしな話だろう。
「入れ」
声が聞こえて扉が開き、中に入るオグマ。
オグマが見たのは様々な魔道具が乱雑に置いてある部屋。それもすべてが一つで庶民が生涯遊んで暮らせるだけの価値があるものだった。声の主の方へ目を向けると山積みになった書類が置かれているデスクがあった。デスクの後ろにみえるステンドガラスから日からが差し込み部屋全体が不思議な雰囲気に包まれていた。
(あれは魔道具だな)
確信するオグマ。部屋の主には何度かあったことがあるが、この部屋に来るのは初めてだった。声がかかり、ステンドガラスに向けていた視線を戻し、デスクを見る。
「よく来たなオグマ。待たせてすまない」
見えたのは祭服を着た老人。
「トリア司祭お久しぶりです」
頭を下げるオグマ。その行動には敬意が篭っていた。
「まぁ、かけなさい」
促されるままにソファに腰を下ろす。
「おいそこの、茶を」
「かしこまりました」
近くに控えていたメイドにトリアは命令し、お茶が出てくる。
「ありがとうございます」
「では、話をしよう。私がそなたを呼び出した件だが、とある重要な任務についてほしい」
「それは?」
「それは……、赤子を殺してほしいのだ」
重い口調でトリア口から出たのは簡単な任務だった。赤子を殺すことなど数十の戦いを収めてきたオグマにとってはそれこそ赤子の手をひねるようなものだった。
自分を愚弄するのか、そういった視線でトリアを見るオグマ。だが、トリアにひるんだ様子は一切ない。これほどのオグマの殺気を浴びてここまで平然としていられるのはテルグムでも数少ないだろう。
「まぁ聞け、その赤子は闇のエレメントを秘めている。それだけなら多々あることだ。しかし、あの女の手先だというのなら話は違ってくる」
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