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プロローグ
コンコン、とドアが叩かれる音がした。
ペンを弄ぶのをやめ、「はーい」と返事をする。
「失礼します。狭間先生~新作のシナリオ進んでますか?」
アシスタントの女性が部屋にひょこりと顔を出す。
「あぁ、君かこんな遅くまですまないね」
彼女は湯呑みとおにぎりが乗った盆を手にわざわざ作業机の隣まで来てくれる。
「大丈夫ですよ、それより先生。全くじゃありませんか……」
机上のパソコンを横目にため息をつかれた。
当たり前だ。
一切手を付けていないのだから。
「いや、全くいいアイデアが思い浮かばないのだよ……どうしたものか……」
「もう、頑張ってくださいよ?これ置いときますから」
「あぁ、ありがとう」
彼女はそのまま部屋を後にした。
──俺は机に拳をぶつけた。
ため息をつきたいのはこっちのほうだ。
『頑張って』という言葉も嫌いだ。
過去のことを掘り下げてくる奴も。
こっちは最善を尽くそうとしているのに。
なんなんだ、無責任に助言してきやがって……。
そりゃ俺は少し前までは売れていた。
それは確実なことだ。
とある有名ゲームのシナリオを担当してデビューした俺は新星のシナリオライターだと注目を浴びていたのだが、スランプに陥りいつの間にか業界から姿を隠すようになっていた。
しかし俺はシナリオを書くことをやめられなさった。
書きたいのだが、知らぬ間に新しい発想が世には溢れかえっている。
書いたとしても「これはある」「この設定は主流だ」とケチをつけられる。
正直、もう散々だ。
俺は机に突っ伏した。
いっそこのまま何処かに飛んでしまいたいとさえ思ってしまった。
ペンを弄ぶのをやめ、「はーい」と返事をする。
「失礼します。狭間先生~新作のシナリオ進んでますか?」
アシスタントの女性が部屋にひょこりと顔を出す。
「あぁ、君かこんな遅くまですまないね」
彼女は湯呑みとおにぎりが乗った盆を手にわざわざ作業机の隣まで来てくれる。
「大丈夫ですよ、それより先生。全くじゃありませんか……」
机上のパソコンを横目にため息をつかれた。
当たり前だ。
一切手を付けていないのだから。
「いや、全くいいアイデアが思い浮かばないのだよ……どうしたものか……」
「もう、頑張ってくださいよ?これ置いときますから」
「あぁ、ありがとう」
彼女はそのまま部屋を後にした。
──俺は机に拳をぶつけた。
ため息をつきたいのはこっちのほうだ。
『頑張って』という言葉も嫌いだ。
過去のことを掘り下げてくる奴も。
こっちは最善を尽くそうとしているのに。
なんなんだ、無責任に助言してきやがって……。
そりゃ俺は少し前までは売れていた。
それは確実なことだ。
とある有名ゲームのシナリオを担当してデビューした俺は新星のシナリオライターだと注目を浴びていたのだが、スランプに陥りいつの間にか業界から姿を隠すようになっていた。
しかし俺はシナリオを書くことをやめられなさった。
書きたいのだが、知らぬ間に新しい発想が世には溢れかえっている。
書いたとしても「これはある」「この設定は主流だ」とケチをつけられる。
正直、もう散々だ。
俺は机に突っ伏した。
いっそこのまま何処かに飛んでしまいたいとさえ思ってしまった。
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