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『世界』-はじまりの御伽噺
しおりを挟むむかしむかしの御話です。
人間や他の生物が生まれる前の、まだ世界がちっぽけで不完全だった頃のこと
そこには、様々な神様が平和に暮らす、
美しい世界がありました。
そんな世界に、ある日突然、鏡の向こうから『赤い瞳の少女』がやって来ました。
あどけなさの残る色白の少女は、その儚い容姿からは想像も付かないほど残虐に
持て余した力を振り翳し、神々の尽くを惨殺したのです。
美しかった原初の世界に残ったのは鮮血の海と屍肉の山。
命辛々生き残った神々は、その凄惨な光景を脳裏に深く刻み込まれ、
突然トラウマと共に世界の全てを背負わされました。
混乱と憔悴に呑まれた、たった数人の神様の力では、世界の再建は絶望的なものでした。
しかし、生き残った神々の中でも強い神力を誇る二人の神様が立ち上がるのです。
大地を司る神『神樹』
天空を司る神『天神』
二人の神様が懸命に世界の修復を試みる姿に感銘を受け
残された神々は徐々に結束を高め、愛した世界を再建するために奮闘しました。
そうして新生した世界も少しづつ安定を経て
美しかったかつての世界は取り戻されました。
神々は神樹と天神、二人の神様の功績を讃え、
後の世界までこう語るのです。
「神樹と天神は共通して美しい青色の目の神様だ
青い瞳を"希望"の象徴として語り継ごう」
そして、二人の神々に順じて、世界の再建に大きく影響を与えた神様の瞳の色を、
それぞれ様々な象徴として語り継ぐことを決めたのです。
青色の瞳は『希望』
金色の瞳は『恵』
緑色の瞳は『幸福』
桃色の瞳は『愛』
紫色の瞳は『美』
最後に、とある神様はこう語ります。
「原初の世界を蹂躙したあの少女は
輝きを失い暗く沈んだ、赤色の目だった。
赤い瞳は『災厄』の象徴で相違ないだろう。」
それは瞬く間に世界全域に広がり
神々の奮闘の末
原初の世界より大きく広がった世界には
次々と新たな神様が降誕され更に世界は豊かになりました。
ある時、突如降誕された『創造神』の圧倒的な力で
神々以外の生命が創り出され
神界から派生された、天界、魔界、現界、異界では
神様ではない様々な生き物が自らの力で文明や歴史を積み重ね
自分たちの世界を作り上げたのです。
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はい、めでたしめでたし。
なんて…少し物足りないかしら?
安心してちょうだい。
これからもっと色んな物語を聞かせてあげるから。
それは、ちょっと残酷で寂しいお話
素敵な運命を定められていた『主人公』とされる少年少女が
その大切な運命を歪められ、自分に定められた物語を白紙にされてしまう
そして、その白紙のページは、たった一人の神様の悪意で
悲惨なものに書き換えられていく…
けれどね、運命が決まっていないと言うことは
彼らの意思で抗う余地が残されていると言うこと
それはとても過酷で難しいことだけれどね
さあ、彼らが辿る末路は、果たして
ハッピーエンドか、バッドエンドか
その目で見届けてあげて。
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