田舎土魔法使いの成り上がり ~俺は土属性しか使えない。孤独と無知から見出した可能性。工夫と知恵で最強に至る~

waru

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第51話 120点

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凶悪なシスターに一発叩き込んだアルが目を覚ますと、そこはFクラスの宿舎内の自室であった。身体中に包帯を巻かれ、間違いなくボロボロの状態になっていた。

「またか・・・、ただ手応えあったな。強過ぎんだよ・・・。ちくしょう。まだまだ強くならなきゃな。動きからして、俺と全然違う。」

そう言うと、ズキンと頭が痛む。

「痛ったたたた。ダリアさん、容赦ないなあ。」


「……そうでもないぞ、普通なら手加減し続ける。お前が本気にさせたんだ。…誇れ。他の奴は皆伸びてたぞ?失禁だらけだった。…全くもってだらしない。」

「…おお!!うわあああ!!」


「…なんだ、居たら悪いのか。…死んだかと思って心配したぞ。結構強く蹴ったからな。」


おいおい、殺す気だったのかよ。そりゃ、痛い訳だ。

アルピエロの無事を見て、動き始めるダリア。


「じゃあ、私は行く。安心したよ。・・・・明日からはサガが戻って来る。平穏な日々が始まるぞ?良かったな。」



「…ダリアさん。…本当に、…本当にありがとうございました。」

「…貴方のおかげで、状況判断や戦い方の見直しが出来ます。能力よりスキルより大事な事かも知れません。もし…もし自分が…強いスキルを持っていたら、ココまで用心する事は…無かったでしょう。それによって…早死にしていたかも知れません。重要なのは、その場で自分が何が出来るか、何をすべきか解るべきだと感じました。」



「・・・・120点だ。お前は頭が良いな。強くなるのが80点。残りの20点で死ぬ可能性がある。状況判断を付けて強くなるのが100点。・・・そこから更に自分の至らなさを素直に認める。それでまた強くなる。…120点だ。」



「ありがとうございます。・・・また挑みます。」

「ああ、待ってるぞ?」


気持ちの良い、関係の区切りであった。一時的な教師だが、知り合いという関係。ダリアは相当に強いが、アルを鍛える為に手加減をして成長を喜ぶ。それだけだが、好意的な関係。今迄にアルはそんな関係性はいなかった。

アルはダリアとの出会いも、感謝する事にした。


その後はクラスの級友達にもみくちゃにされた。皆、ダリアに一矢報いたかったのだ。それを為したアルは、まるでヒーローの様であった。…そりゃそうだ。人生で2回も失禁させられる相手。…好きにはならんよなあ。


模擬大戦、2回の実習を経て。ダリアの地獄の特訓で、その存在感を見せたアルピエロ。それはもう、クラスの中心人物と言ってよい存在感であった。だが、アルは孤独に慣れてしまった。未だ、クラスに馴染んだという印象を持てていない。


その感覚は次の事件で薄れていく事となる。



痛む頭を抑えつつ、Fクラスの宿舎階段を下りていく。

「あ、アル君。良い所に!」
「アル君!頼りにしてるよ!」

「よ!Fクラスの太陽!」
「我らが希望!!」

「また活躍したら、私キスしてあげる!!」

「えー!私も私も!」


「・・・・何の話ですか?話が分からない。」



「…あら、アル君は知らなかったかしら?…各クラス対抗選抜戦よ。貴方はその選抜に選ばれるわ。」
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