ただ、恋人ごっこをしたいだけ

にしめ

文字の大きさ
1 / 14

出会いは葡萄倶楽部で

しおりを挟む
私が、今でもふと寝る前に思い出すこと高校時代の苦しくて楽しくて結局辛い思い出。高校時代のあの関係は、とうに途切れてしまった。
また、朝が来た。目覚まし時計の音で私は目を覚ます。
「晴香!早く起きなさい!」
お母さんの声が家中に響いた。
なんで、私に指図するんだろう私のことなんてなんとも思ってないくせに。
私は、朝ごはんを食べずに身支度を済ませて家を出た。
今は7月、高校生活にも慣れてきた頃だ。
学校への通学路に葡萄倶楽部というラブホテルがある。そこの前を毎日なんとも思わず素通りしてきた。でも、この日だけは違った。葡萄倶楽部の前にマッシュルームヘアで黒髪ヒョロガリ男子が立っていた。
うちの高校の制服を着て…
私はその人を二度見した。その人の横を通ろうとすると、
「ねぇ、そこのお嬢さん僕とどう?」
とそのヒョロガリは聞いてきた。
私は、ビックリしたが、
「行きません!失礼な人ですね。」
と早口で言い放ち、早足で学校に向かった。
あの人は誰なんだろう…なんであそこにいるのよ!
心の中でブツブツ文句が増えていく。
その日以降、その人を見ることはしばらくなかった。
次に見たのは、8月で登校日の図書室。
「あっ、あの時の人だ!元気だった?
お嬢サーン?」
目は笑っておらず口元だけが、ほくそ笑むように上がっていた。
「何ですか?」
「ねぇ、お嬢さん僕の彼女になってよ~」
「嫌です。」
「なんで?」
「面識がない私に急に話しかけてきて、失礼なことを言うからです。」
「ふーん、僕は本気なんだけどな…」
と表情を一切変えずに話す。
「晴香ちゃんだっけ?恋人ごっこでいいからさ彼女になってよ」
「私の名前知ってるんですね。なんで、そんなに彼女になって欲しがるんですか?」
「正直、誰でもいいけど晴香ちゃんが可愛いからかな~」
私は、呆れながらもこれまで彼氏などいなかったため付き合うことにした。
私がOKを出すと、彼は
「へーOK出しちゃうんだ。ふーん」
「まぁ、これからよろしく」
と言ってきた。
私は、
「よろしく」
とだけ言い、自分のクラスに戻った。
つづく
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

離婚した妻の旅先

tartan321
恋愛
タイトル通りです。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

エリート警察官の溺愛は甘く切ない

日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。 両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉

処理中です...