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序章:練習船、異世界へ
決断
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第1教室は、あっという間に通夜のような雰囲気になってしまった。それだけに重い事実だったのだ、この船を取り巻く事象は。
異世界に来るということ。
それは小説や漫画に書き連ねられるような、軽やかで華々しい現象ではなかった。
ラノベによくある異世界転移といえば聞こえはいい。
けれど実際のそれは、地球から遥か何百、何千、あるいは何万光年も遠く離れた惑星の地表に、突如として送り込まれるということなのだ。
その方法もまるで分からず、この現象が可逆か不可逆かも知れない。
相対性理論を頭から尻まで無視したようなこの怪現象を、いったいどうして前向きにとらえられよう?
とかくこの船は、まったく未知の海洋を漂流していることが確定的となってしまったのだ。
「帰れないのか…? 俺たちは」
皆が一様に思っていることを、村田が吐露した。俺も、五十嵐も、大平も、みんな同じ気持ちだった。
俺たちは、日本とアメリカを半年かけて往復すればそれでいいはずだった。その実習期間を潜り抜けてしまえば、それで終わりのはずだった。
それが、どうして。
どうして、今俺たちは、俺たちだけがここにいるんだ。
教官も、他の仲間も居なくなってしまって、どうして俺たち当直班の24人だけが、こんな訳の分からない星の、どこかも分からない海の上に投げ出されているんだ。
どうして、どうして… そんな疑問符だけが、頭の中で浮かんでは消えていく。
みんながそうだった。
高三原のあの様子も、冷静なようで混乱、いや錯乱していたのだろう。
ブリッジの中で、誰よりも早くあの二重の月を見た。正気を保っていただけでも大したものだ。
俺だって、今すぐにでも、絶叫して海に飛び込んでしまいたいくらい……
フッと一瞬暗くなった電灯が、俺を正気に引き戻した。
機関室内の機器が自動動作したりして、電力負荷がちょっと変動したりするとこうなるのだ。
陸上みたいに大規模な配電設備を経ない船内特有の現象だ。
自動発停する機器はいくらかある。
それは補助ボイラのポンプだったり、空気圧縮機だったりする。
そういえば、今度シーチェストのポンプを整備するって、3/Eが言ってたっけ。
そうだ。俺たち機関科は、この船のあらゆる機器を管理しなきゃいけない。
俺たちは息をして、水を欲し、飯を食う。どこにいたって関係ない。
それがなければ俺たちは生きていけないから。
そのための電源も、造水装置も、蒸気系統も、すべて俺たち機関科が、きちんと整備して運用しなきゃならないんだ。
俺たちが動かなくちゃ… いや、俺たちだけじゃない。
この船の全員が団結して前を向かなくては、今を生きることすらできなくなってしまう。
誰かが、それをみんなに気づかせてやらなきゃいけない。
誰かが、みんなに目標を与えてやらなきゃいけない。
それをやる誰かになることがリーダーの役目で、今の俺が、そうなんだ。
「ここで… ただ潮に流されていたってどうしようもないじゃないか。ここがなんて星だろうが、こうしてただ漂流していたってしょうがないじゃないか」
絞りだすように声を出した。
震えるような情けない声だったが、そんなことを気にしている余裕はなかった。
「ここでこうしている間にも、発電機は燃料を食うし、タンクは有限だ。発電機も主機も同じタンクからA重油を使ってる。燃料が底をついたら、動くことだってできなくなる。こんな海のど真ん中で電源を失ったら、それこそ本当に終わりだぞ!」
スッと皆が顔を上げる。けれどその瞳は暗い。
まだだ。もっと背中を押さないと、もっとやる気付けないと。
船はチームで動かすものだ。みんなの内の誰かが欠けたら、船を動かすことは叶わない。
漂流の最中で生き延びるには、希望と団結意識を絶やしてはいけない。
けれど。
「動かすって言ったって、どこに船を進めるって言うんだ!」
突然、高三原が立ち上がって反論する。その顔は真っ青で、実習帽の下からは冷や汗が滲んでいた。
「ここがどこなのかさえ分からないのは、とっくに知っているだろう! ここが北半球なのか、南半球なのかさえ分からない。なのにお前は、どこに船を進めるつもりだ!」
叫ぶ声には怒気というよりも、恐怖の感情が強く込められているように感じた。
自船の位置を見失った漂流船がどんな末路を辿るのか。航海科の彼らには、それが手に取るように分かるのだろう。
冷静で論理的な人間が発狂するとこうなる。
その思考力の高さのために、ひとたび絶望的な状況に追い込まれれば、自らが持つ知識と理論に押しつぶされるのだ。
そしてあっという間に、感情論では誤魔化せない”手詰まり”の現実に直面する。
この場に居る誰もがそうだった。脳筋に船乗りは務まらない。
だから諦める… なんてわけにはいかない。そうだろう。
「燃料油は、太平洋の片道分残っている。電源も供給されている。ジャイロコンパスだって動いているし、壊れている機械もない」
俺は高三原の肩を掴んで揺さぶった。
「なあ高三原、お前分かるだろう。俺たちの先達は、風でしか動かないちっぽけな木造の船で、あるかも分からない大陸にたどり着いたんだ。それに比べて俺たちの、この海鵜丸はどうだ。5800トンのバカでかい鉄の船体に、1万500馬力のエンジンが付いてる。木の帆船にできたことが、俺たちにできないなんてことがあるか?」
俺は目の前の、でくの坊のように突っ立ってしまっている男の肩を再度ゆすった。
けれど何度ゆすっても彼の目が冴えないから、俺はとうとう頭にきて俺よりも高いところにある頬をピシャリと叩いてしまった。
「いてっ。何するんだ」
「しっかりしろ! 俺は根性論が嫌いだが、否定はしない。どんな状況でもあきらめず、何が何でも意地汚く生き延びてみせるのが船乗りだろうが! どこよりも昔気質の航海科が、よりにもよってそれを忘れたか!」
殴られたのが癪に障ったのか、彼のまなざしに怒りが混じる。それでいい。怒りだって転じれば生きる気力になる。
「お前副直だろう。リーダーが、指揮官がそんなんでどうするんだ。ここに居るのは俺とお前だけじゃない。24人全員を、生きながらえさせなきゃあならないんだ。分かるな」
彼はやっと、こちらをきちんと見た。そして蚊のように細い声で言う。
「お前、怖くないのかよ……」
「怖えよ。めちゃくちゃ怖い。怖いに決まってるじゃないか、どこだかも分からない海で、帰れるかも分からない。けど諦めて、死ぬのに任せたら、もっと怖いじゃないか」
高三原はうつむいて、少し押し黙ったあと、やがて小さく「チクショウ…」とつぶやくとこちらに向き直った。
「……出航まで、どれくらいかかる」
「暖機で1時間半だ。航海科はそれまでに準備できるな?」
彼は返事の代わりに帽子をとり、教壇に上がってスッと大きく息を吸い込んだ。
「本船は2時間後、船内時計0600に針路を東に取り出航する! 各自人員配置のうえ、0530に出航部署につくこと!」
高三原の命令に、教室がどよめく。その動揺を切り裂くように彼はつづけた。
「なお各部署の職責については、緊急避難として現在の各副直、つまり俺と金元を臨時の船長・機関長として作業にあたる。航海速力に達した後人員の再配置を行うので、各自放送に注意すること!」
はっきりと命令が下されれば、次第にみんなは否応なく動き始める。
指揮系統と上下関係が明確に設定された船の利点がここにある。
「では機関科はこれより暖機直にかかる。村田、五十嵐、大平と俺の4名で作業を行う。他は部署配置まで居室にて待機、休息をとれ」
異世界に来るということ。
それは小説や漫画に書き連ねられるような、軽やかで華々しい現象ではなかった。
ラノベによくある異世界転移といえば聞こえはいい。
けれど実際のそれは、地球から遥か何百、何千、あるいは何万光年も遠く離れた惑星の地表に、突如として送り込まれるということなのだ。
その方法もまるで分からず、この現象が可逆か不可逆かも知れない。
相対性理論を頭から尻まで無視したようなこの怪現象を、いったいどうして前向きにとらえられよう?
とかくこの船は、まったく未知の海洋を漂流していることが確定的となってしまったのだ。
「帰れないのか…? 俺たちは」
皆が一様に思っていることを、村田が吐露した。俺も、五十嵐も、大平も、みんな同じ気持ちだった。
俺たちは、日本とアメリカを半年かけて往復すればそれでいいはずだった。その実習期間を潜り抜けてしまえば、それで終わりのはずだった。
それが、どうして。
どうして、今俺たちは、俺たちだけがここにいるんだ。
教官も、他の仲間も居なくなってしまって、どうして俺たち当直班の24人だけが、こんな訳の分からない星の、どこかも分からない海の上に投げ出されているんだ。
どうして、どうして… そんな疑問符だけが、頭の中で浮かんでは消えていく。
みんながそうだった。
高三原のあの様子も、冷静なようで混乱、いや錯乱していたのだろう。
ブリッジの中で、誰よりも早くあの二重の月を見た。正気を保っていただけでも大したものだ。
俺だって、今すぐにでも、絶叫して海に飛び込んでしまいたいくらい……
フッと一瞬暗くなった電灯が、俺を正気に引き戻した。
機関室内の機器が自動動作したりして、電力負荷がちょっと変動したりするとこうなるのだ。
陸上みたいに大規模な配電設備を経ない船内特有の現象だ。
自動発停する機器はいくらかある。
それは補助ボイラのポンプだったり、空気圧縮機だったりする。
そういえば、今度シーチェストのポンプを整備するって、3/Eが言ってたっけ。
そうだ。俺たち機関科は、この船のあらゆる機器を管理しなきゃいけない。
俺たちは息をして、水を欲し、飯を食う。どこにいたって関係ない。
それがなければ俺たちは生きていけないから。
そのための電源も、造水装置も、蒸気系統も、すべて俺たち機関科が、きちんと整備して運用しなきゃならないんだ。
俺たちが動かなくちゃ… いや、俺たちだけじゃない。
この船の全員が団結して前を向かなくては、今を生きることすらできなくなってしまう。
誰かが、それをみんなに気づかせてやらなきゃいけない。
誰かが、みんなに目標を与えてやらなきゃいけない。
それをやる誰かになることがリーダーの役目で、今の俺が、そうなんだ。
「ここで… ただ潮に流されていたってどうしようもないじゃないか。ここがなんて星だろうが、こうしてただ漂流していたってしょうがないじゃないか」
絞りだすように声を出した。
震えるような情けない声だったが、そんなことを気にしている余裕はなかった。
「ここでこうしている間にも、発電機は燃料を食うし、タンクは有限だ。発電機も主機も同じタンクからA重油を使ってる。燃料が底をついたら、動くことだってできなくなる。こんな海のど真ん中で電源を失ったら、それこそ本当に終わりだぞ!」
スッと皆が顔を上げる。けれどその瞳は暗い。
まだだ。もっと背中を押さないと、もっとやる気付けないと。
船はチームで動かすものだ。みんなの内の誰かが欠けたら、船を動かすことは叶わない。
漂流の最中で生き延びるには、希望と団結意識を絶やしてはいけない。
けれど。
「動かすって言ったって、どこに船を進めるって言うんだ!」
突然、高三原が立ち上がって反論する。その顔は真っ青で、実習帽の下からは冷や汗が滲んでいた。
「ここがどこなのかさえ分からないのは、とっくに知っているだろう! ここが北半球なのか、南半球なのかさえ分からない。なのにお前は、どこに船を進めるつもりだ!」
叫ぶ声には怒気というよりも、恐怖の感情が強く込められているように感じた。
自船の位置を見失った漂流船がどんな末路を辿るのか。航海科の彼らには、それが手に取るように分かるのだろう。
冷静で論理的な人間が発狂するとこうなる。
その思考力の高さのために、ひとたび絶望的な状況に追い込まれれば、自らが持つ知識と理論に押しつぶされるのだ。
そしてあっという間に、感情論では誤魔化せない”手詰まり”の現実に直面する。
この場に居る誰もがそうだった。脳筋に船乗りは務まらない。
だから諦める… なんてわけにはいかない。そうだろう。
「燃料油は、太平洋の片道分残っている。電源も供給されている。ジャイロコンパスだって動いているし、壊れている機械もない」
俺は高三原の肩を掴んで揺さぶった。
「なあ高三原、お前分かるだろう。俺たちの先達は、風でしか動かないちっぽけな木造の船で、あるかも分からない大陸にたどり着いたんだ。それに比べて俺たちの、この海鵜丸はどうだ。5800トンのバカでかい鉄の船体に、1万500馬力のエンジンが付いてる。木の帆船にできたことが、俺たちにできないなんてことがあるか?」
俺は目の前の、でくの坊のように突っ立ってしまっている男の肩を再度ゆすった。
けれど何度ゆすっても彼の目が冴えないから、俺はとうとう頭にきて俺よりも高いところにある頬をピシャリと叩いてしまった。
「いてっ。何するんだ」
「しっかりしろ! 俺は根性論が嫌いだが、否定はしない。どんな状況でもあきらめず、何が何でも意地汚く生き延びてみせるのが船乗りだろうが! どこよりも昔気質の航海科が、よりにもよってそれを忘れたか!」
殴られたのが癪に障ったのか、彼のまなざしに怒りが混じる。それでいい。怒りだって転じれば生きる気力になる。
「お前副直だろう。リーダーが、指揮官がそんなんでどうするんだ。ここに居るのは俺とお前だけじゃない。24人全員を、生きながらえさせなきゃあならないんだ。分かるな」
彼はやっと、こちらをきちんと見た。そして蚊のように細い声で言う。
「お前、怖くないのかよ……」
「怖えよ。めちゃくちゃ怖い。怖いに決まってるじゃないか、どこだかも分からない海で、帰れるかも分からない。けど諦めて、死ぬのに任せたら、もっと怖いじゃないか」
高三原はうつむいて、少し押し黙ったあと、やがて小さく「チクショウ…」とつぶやくとこちらに向き直った。
「……出航まで、どれくらいかかる」
「暖機で1時間半だ。航海科はそれまでに準備できるな?」
彼は返事の代わりに帽子をとり、教壇に上がってスッと大きく息を吸い込んだ。
「本船は2時間後、船内時計0600に針路を東に取り出航する! 各自人員配置のうえ、0530に出航部署につくこと!」
高三原の命令に、教室がどよめく。その動揺を切り裂くように彼はつづけた。
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