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第1章 女神と一般高校生
十一話 借金返済は地道にコツコツと
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ブラウスの借金を肩代わりされたことで、俺たちは早急にクエストを受けることになった。
「なるべく、安全で高給のものにしろよ。ただでさえ、借金の返済期間が迫っているんだからな?」
あの後、ギルド嬢に言い渡されたのは、半年以内に100万ゴルドを返済出来なかった場合は、パーティーメンバーの誰かにペナルティが課せられることになっているそうだ。
俺は、そのペナルティが何なのかをギルド嬢に質問したが、黙り込んで、笑顔でいるだけで何も喋ってはくれなかった。
俺の予想だと、良くて地下労働。最悪の場合は…………考えたくもない。
「異世界まで来て、モンスター以外に命を狙われるなんてごめんだからな! 死に物狂いでゴルドを貯めて、絶対に借金を返すぞ!?」
「す、凄い熱量ね。久々に私も本気を出す必要があるかもしれないわ」
イルカとブラウスにクエストの選定を行ってもらっている間に、俺はじぶんの ギルドカードを見返していた。
そこには、俺のレベル5となって表示されている。
そもそものレベルが低いからだというのもあるだろうが、ゴブリンを一匹討伐しただけで、レベルが5まで上がっている。
初心者にはレベルの上げやすいモンスターということだろう。
ギルドカードにはレベルアップに伴い、ステータスも上昇していたが、それでもレベル28のブラウスには到底及ばない。
「モンスターを倒すだけでレベルが上がるのは、やっぱりゲームみたいな世界なんだろうな…………」
ギルド嬢は最初の説明で、モンスターを討伐することで得られる経験値みたいなものが、レベルアップの鍵になると言っていた。
魔王討伐には最低でもレベル60~80くらいまでは必要なんだろうなと考えると、相当長い道のりになるかもしれない。
「ゴブリン討伐で得られた収入が4000ゴルドか…………ほぼ一日かけて討伐したが、四時間の飲食店バイトとさして変わらない」
命がけの討伐とまではいかないが、これから先、難易度が上がるにつれて収入も上がっていくのだろうか。
一個のクエストで10万ゴルド越えとかの場合は、何をさせられるのか分かったもんじゃない。
今の俺たちは低難易度クエストを地道に攻略するしかないのだろう。
「見て、ハルト! 私たちが選び抜いたクエストだから、信頼度抜群よ! ここから選んでちょうだい!」
イルカとブラウスが嬉々として持ってきたクエストに目を通す。
『――未開拓地で先住民の調査。レベル30以上推奨
――雪山で暴れまわる雪男の討伐。毛皮の質によって単価が変動
――背が小さい、盗人を捕縛。※盗難された場合の補償はありません』
「ほんとにこれ、安全なやつを選んだんだろうな?」
「当り前じゃない。これ以外には『アースドラゴンの討伐』とか『森林地帯で食虫植物の実態調査』くらいしかなかったもの」
「どれも、高難易度のクエストにしか見えないんだけど…………」
「それは仕方ないんですよ。最近は雑魚モンスターが、上位パーティーの人たちに狩りつくされてしまったので、この街の周辺にはほとんどいなくなったんです」
街が平和になるのはいいことだが、俺たちにとっては迷惑極まりない。
「安全性という点を重視すると…………やっぱり、盗人の捕縛とかが一番安全そうではありますけどね」
「そうだな…………報酬もわりかし多いし、相手が人間というなら話し合えるかもしれないしな」
「なら『盗人の捕縛』を受注するということでいいわね?」
異議なしと三人で声を合わせて、クエストに臨んでいく。
…………ほんとに大丈夫なんだろうな?
「なるべく、安全で高給のものにしろよ。ただでさえ、借金の返済期間が迫っているんだからな?」
あの後、ギルド嬢に言い渡されたのは、半年以内に100万ゴルドを返済出来なかった場合は、パーティーメンバーの誰かにペナルティが課せられることになっているそうだ。
俺は、そのペナルティが何なのかをギルド嬢に質問したが、黙り込んで、笑顔でいるだけで何も喋ってはくれなかった。
俺の予想だと、良くて地下労働。最悪の場合は…………考えたくもない。
「異世界まで来て、モンスター以外に命を狙われるなんてごめんだからな! 死に物狂いでゴルドを貯めて、絶対に借金を返すぞ!?」
「す、凄い熱量ね。久々に私も本気を出す必要があるかもしれないわ」
イルカとブラウスにクエストの選定を行ってもらっている間に、俺はじぶんの ギルドカードを見返していた。
そこには、俺のレベル5となって表示されている。
そもそものレベルが低いからだというのもあるだろうが、ゴブリンを一匹討伐しただけで、レベルが5まで上がっている。
初心者にはレベルの上げやすいモンスターということだろう。
ギルドカードにはレベルアップに伴い、ステータスも上昇していたが、それでもレベル28のブラウスには到底及ばない。
「モンスターを倒すだけでレベルが上がるのは、やっぱりゲームみたいな世界なんだろうな…………」
ギルド嬢は最初の説明で、モンスターを討伐することで得られる経験値みたいなものが、レベルアップの鍵になると言っていた。
魔王討伐には最低でもレベル60~80くらいまでは必要なんだろうなと考えると、相当長い道のりになるかもしれない。
「ゴブリン討伐で得られた収入が4000ゴルドか…………ほぼ一日かけて討伐したが、四時間の飲食店バイトとさして変わらない」
命がけの討伐とまではいかないが、これから先、難易度が上がるにつれて収入も上がっていくのだろうか。
一個のクエストで10万ゴルド越えとかの場合は、何をさせられるのか分かったもんじゃない。
今の俺たちは低難易度クエストを地道に攻略するしかないのだろう。
「見て、ハルト! 私たちが選び抜いたクエストだから、信頼度抜群よ! ここから選んでちょうだい!」
イルカとブラウスが嬉々として持ってきたクエストに目を通す。
『――未開拓地で先住民の調査。レベル30以上推奨
――雪山で暴れまわる雪男の討伐。毛皮の質によって単価が変動
――背が小さい、盗人を捕縛。※盗難された場合の補償はありません』
「ほんとにこれ、安全なやつを選んだんだろうな?」
「当り前じゃない。これ以外には『アースドラゴンの討伐』とか『森林地帯で食虫植物の実態調査』くらいしかなかったもの」
「どれも、高難易度のクエストにしか見えないんだけど…………」
「それは仕方ないんですよ。最近は雑魚モンスターが、上位パーティーの人たちに狩りつくされてしまったので、この街の周辺にはほとんどいなくなったんです」
街が平和になるのはいいことだが、俺たちにとっては迷惑極まりない。
「安全性という点を重視すると…………やっぱり、盗人の捕縛とかが一番安全そうではありますけどね」
「そうだな…………報酬もわりかし多いし、相手が人間というなら話し合えるかもしれないしな」
「なら『盗人の捕縛』を受注するということでいいわね?」
異議なしと三人で声を合わせて、クエストに臨んでいく。
…………ほんとに大丈夫なんだろうな?
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