レンズに映る君の姿

夕悠

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「こんにちは~遅れました~」
「おつ~ 今回はなにして呼び出されたん」
「呼び出された=やらかしたって考えるのやめてくれない!?」
まったく失礼しちゃうな
「今回は先生に頼み事されててそれの確認だよ」
「今回ってことはやらかして呼び出されたこともあるんですね」
「そうだね。前回ってなんで呼ばれたんだっけ?」
「なんで忘れてんだよ...屋上の鍵勝手に開けて侵入したからだろ」
あ~ そうだったわ
「ところで部長選考はどうなった?」
「それがなんか小鳥遊先輩が教えてくれなくて」
「いや~ ちょっと二人共揃ってから言いたかったからな」
「そんなに勿体ぶって...まさか伊織が!?」
「なんでだよ。お前だわ」
はい?
「えっ?正気?」
「部長就任おめでとうございます」
「あっありがとう。って違う!なんで?女子がめっちゃ争ってたじゃん!」
「争いすぎて喧嘩になって全員が納得する奴を探したらお前になった。以上」
お前になった、じゃないんよ
「まぁ俺はいい判断だと思うぞ。凪なら出来るだろ?」
「うぅ...正直嫌だけどそれが仕事なら真面目にやるよ...」
はぁ
「大丈夫ですよ。俺達がいますから」
「風太は優しいな~ そんな優しい後輩にプレゼントだよ」
「チョコ?」
「そ、今日は何日だ」
「2月14...あっ」
「ハッピーバレンタイン!ビター、ミルク、ホワイトどれがいい?」
「.........」
あれ?
「もしかしてチョコ嫌いだった...?」
「違うと思うぞ。おーい、戻ってこーい」
「はっ!いえ嫌いじゃないです!貰えると思わなくてびっくりしただけで」
「あのミルク貰っていいですか?」
「ん!どうぞ」
「俺ビター貰っていいか?」
「どうぞどうぞ」
「すげぇ嬉しい。これ永久保存してぇ」
「永久保存ってwちゃんと食べてね」
にしても
「敬語じゃない風太って新鮮だね」
「あっすみません。ちょっとテンション上がって」
「別にタメ語でいいのにな。俺なんてまだ小鳥遊先輩だし」
「凪は凪さんとか呼んでるのに寂しいな~」
「えっとじゃあ伊織さん?」
むぅ
「駄目です。さん呼びは僕だけです!」
「へぇ~なんで?」
「なんでも!」
「だそうですがどうしますか風太くん」
「伊織先輩でいきましょう」
「それなら許す!」
なんかもやっとしたんだけどなんだろ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「凪さん!」
「風太、二年の教室まで来てどうしたの?」
なんか連絡あったっけ
「これを渡したくて。今日はホワイトデーなので」
「板チョコ一枚なのにありがとね」
箱の中身はなんだろな
「わぁ マカロンだ!僕食べたことなかったんだよね!」
「喜んでもらえてよかったです。じゃあ次移動なんで失礼します」
「ありがと!大切に食べるね」
人生は初マカロン!楽しみだな~
「伊織見て!お返し貰った!」
「おぉ~ 良かったな。にしてもマカロンって直球すぎるだろ」
「そんなに見ててもあげないからね!」
「わかってるよ。大事に食え~」
「うん!」
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