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魔女たちの夜③
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そして、翌朝。
ヒイラギ達は宿を引き払いコミュニティから出ると、アオモリへの道を歩いていた。
アオモリ方面への道は、途中に白神山地が有り馬車も入れない為か、ヒイラギ達三人の他には誰もいなかった。
「今日中にはアオモリに入れるよ」
リッカは、地図を広げながら道順を確認している。
「ふぁい~」
隣を歩くヒイラギは、明らかに寝不足の様子であくび混じりに返事をする。
「あんた達、昨日は二人で夜遅くまで何してたのよ」
「何してたって戦闘訓練しかないだろ」
リッカに変な勘繰りをされて、心外とばかりにユダは抗議する。同じく昨日は遅くまで訓練をしていたはずだが、疲れなど微塵も見せず颯爽としている姿は、さすがプロの軍人である。
バリ、バリ、バリ
コミニティを出て一時間くらい歩いた所で、何やら上空からプロペラ音の様な轟音が聞こえてきて周囲に響き渡った。
三人は、とっさに近くの大きな樹の下に身を隠して空を覗き見る。
樹の下に身を隠して間もなく、上空を巨大な迷彩柄の輸送ヘリが2機通過した。
「間違いない・・・セイラムの軍のものだ」
ユダは上空を飛ぶヘリを見て、驚いたように目を見開く。
あの夜に電話で、義父でもありセイラムの総長であるナガノに、造反とも取られかねない発言をしてしまった。その後にも、魔女狩りのクウカイと交戦して逃してしまっている。
このまますんなりとアオモリまで行けるのだろうかと言う、漠然とした不安を心のどこかで感じていた。ユダは上空を飛ぶヘリを見て、自分の不安が的中してしまった事を悟った。
「僕が一人で偵察に行く」
「君たちは、昨日泊まったコミュニティの宿屋で待っていてくれ」
「任せて大丈夫なのね」
リッカは真意を見極める様に、ユダの瞳をじっと見つめる。
「ああ、信じてくれ」
ユダは軽く手を振ると、素早い動きで上空を飛ぶヘリを追いかけ始める。
ヒイラギとリッカは、そのユダの後ろ姿を心配そうな面持ちで見ていた。
一時間後、ヒイラギとリッカの二人は、ユダに言われた通り昨日泊まったコミュニティの宿に戻って来ていた。
部屋に入った二人は、無言で向かい合ってベッドに腰掛けている。
「ユダさん・・・」
ヒイラギは心配そうな表情で、時折ベッドから立ち上がり、窓から外の様子を眺めて、また戻って来るというのを繰り返しており落ち着きが無い。
「大丈夫、あいつを信じて待ちましょう」
リッカは、ヒイラギを安心させるように手を握る。
そして宿屋の店主に頼んでハーブティーを淹れてもらうと、二人でゆっくりとお茶を飲んで、はやる気持ちを落ち着かせた。
そして、お昼過ぎにユダは宿屋に戻って来た。
そして部屋に入って来るなり、開口一番で厳しい現実を二人に突きつけた。
「白神山地に防衛線を敷かれている。いたる所、セイラムの軍人だらけだ」
ヒイラギとリッカは、ユダが無事に戻って来て安心したのもつかの間、新たに直面した困難に表情が引き締まる。
「アオモリに入るなら戦闘は避けられないだろう」
「まあ、やるしかないわね」
リッカは、ため息混じりにさらっと結論を出す。
すると、今まで黙っていたヒイラギも口を開く。
「ちょうど明日の夜は触なはずです」
その言葉を聞いてユダとリッカは、ハッとした様子で顔を見合わせる。
赤い月が出現する蝕は、魔女たちにとって自分の実力以上の魔力を発揮できる、特別な夜である。
「こちらから仕掛けるなら、明日の夜が絶好の機会ね」
リッカは、一筋の希望を見出して目を輝かせる。
「向こう側も、それは分かって待ち構えているはず。厳しい戦いになるのは変わりない」
ユダはあくまで現実的な姿勢を崩さない。 魔女を相手に闘うセイラムにとっても、いつ触の夜が来るかは重要な情報である。当然ながら触についても研究が進められ、かなり正確に発生周期を割り出していた。
「覚悟は出来ています」
ヒイラギは力強くうなずいて見せた。
「よく言った」
リッカはヒイラギの隣に腰を降ろすと、頭をわしゃわしゃと撫でる。
ヒイラギは頭を撫でられて、照れくさそうな表情をしている。
「そうと決まったら、今日はいつも通りのんびり過ごして決戦に備えましょう」
「そうだな、それが良い」
リッカの言った言葉にユダも同意する。
明日のセイラムとの決戦で、命を落とす事も充分考えられた。最後の三人で過ごす時間になるかもしれないから、いつも通り過ごそうと言うリッカの気遣いであった。
その日は三人は食堂で談笑しながら夜ご飯を食べて、その後にヒイラギとユダは日課になっている訓練を街の外れで行った。
誰も明日の夜の決戦の事は、努めて話題に出さないようにしていた。
翌日、ヒイラギは朝早く目が覚めてしまった。
窓の外を見るとまだ外は薄暗かったので、ヒイラギは二度寝しようと思ったが、どうにも上手く眠れない。
仕方なく、まだ眠っている他の二人を起こさないようにベッドから起きて、赤いブルゾンを羽織ると静かに外に出た。
外に出ると、大通りを目的もなくぶらぶらと歩き始めた。
まだ街は寝静まっているようで人っ子一人歩いておらず、唯一すれ違ったのが誰もいない大通りを我が物顔で闊歩する黒猫だった。
ほっそりとした黒猫はすれ違う時に、少女をちらりと一瞥すると、直ぐに無関心に戻り横を通り過ぎて行った。
ヒイラギは、しばらく当てもなく気の向くままに街の中を彷徨っていると、街の外れの小さな公園に辿り着いた。
公園と言っても、ただの原っぱにベンチがいくつか置かれているだけである。
少女は、歩き疲れたのでベンチに座りしばらく休んでいると、薄暗かった空にオレンジ色の朝日が浮かんで来た。
「わぁ」
見ているだけでホッとする様なオレンジ色の光が放射状に広がる、その光景にヒイラギは思わず感嘆の声をあげる。
ガサッ
何気なくブルゾンのポケットに手を入れると、何やら手に当たる感触がした。
ポケットの中から引っ張り出すと、それはジジの青いリボンであった。
ヒイラギはそのリボンをまじまじと見つめると、それを胸に抱えるように握り、目を閉じた。
(いよいよ今夜だ・・・見ていて、もう逃げたりしないから)
少女の強い決心を応援するかのように陽はすっかり上空に昇り、明るく地上を照らし出していた。
宿屋に戻ると、リッカとユダもすでに起きていた。
「あんた、どこに行ってたの」
リッカは、窓際のテーブルでもくもくとパンを食べている。
ユダは、部屋の隅でなにやら銃を分解して整備しているようだった。
「早く目が覚めてしまって、外を散歩していました」
ヒイラギは、リッカの向かい側の椅子に座る。
「そう、これ食べる?」
リッカがバスケットに入ったパンを薦めてくれたので、ヒイラギはありがたく頂戴してパンにかぶり付く。
「おいしい」
揚げたパンに砂糖をまぶしてあり、一口噛むと口の中にジュワっと甘さが広がった。
「大丈夫、怖くない?」
リッカが、唐突にこんな事を聞いてきた。
「怖いですよ、出来ることなら戦いたくない」
ヒイラギは、笑顔を見せているがその表情はどこか固かった。
リッカは、テーブルの上のヒイラギの手のひらにそっと自分の手のひらを重ねる。
「震えてるね」
握られた少女のか細い手は、僅かに震えていた。
「実を言うとね、私も怖いの」
リッカは、小さな子供が隠し事を打ち明けた後の様にはにかむ。
二人は視線が交錯してしばらく無言で見つめ合っていると、「ぷふっ」と、ほぼ同時に吹き出して笑い始めた。
「そりゃ怖いわよね」
「そうですよ、私たち平和主義の魔女ですもん」
ここで、笑っていたリッカは真剣な表情になる。
「だけど、これを乗り越えれば平和な世界が実現出来るかもしれない」
「生き残りましょう」
リッカはテーブルの上で握り拳をつくって差し出したので、ヒイラギもそっと拳を合わせる。
すると、横からにゅっとゴツい男の拳が出てきたので二人は驚く。
「僕も仲間だからな」
ヒイラギとリッカは手が差し出された方向に顔を向けると、ユダが照れくさそうな表情で傍に立っていた。
ユダの腕時計の針が、20:00を指していた。
「そろそろ、行こうか」
ユダの掛け声で、ヒイラギとリッカは立ち上がり宿屋を出る。
外に出ると、夜は深まり空には赤い満月が浮かんでいた。
「うっ・・・」
ヒイラギは、自分の体内に入っている石が強く反応しているのに気付いて、胸を手で抑えた。
数ヶ月に一度の赤い満月が現れる触の夜は、いつも少女を落ち着かない気分にさせた。
魔力が体内の核から溢れ出てくるので、それが暴発してしまわないように抑え込むのに必死だった。
ヒイラギ達は宿を引き払いコミュニティから出ると、アオモリへの道を歩いていた。
アオモリ方面への道は、途中に白神山地が有り馬車も入れない為か、ヒイラギ達三人の他には誰もいなかった。
「今日中にはアオモリに入れるよ」
リッカは、地図を広げながら道順を確認している。
「ふぁい~」
隣を歩くヒイラギは、明らかに寝不足の様子であくび混じりに返事をする。
「あんた達、昨日は二人で夜遅くまで何してたのよ」
「何してたって戦闘訓練しかないだろ」
リッカに変な勘繰りをされて、心外とばかりにユダは抗議する。同じく昨日は遅くまで訓練をしていたはずだが、疲れなど微塵も見せず颯爽としている姿は、さすがプロの軍人である。
バリ、バリ、バリ
コミニティを出て一時間くらい歩いた所で、何やら上空からプロペラ音の様な轟音が聞こえてきて周囲に響き渡った。
三人は、とっさに近くの大きな樹の下に身を隠して空を覗き見る。
樹の下に身を隠して間もなく、上空を巨大な迷彩柄の輸送ヘリが2機通過した。
「間違いない・・・セイラムの軍のものだ」
ユダは上空を飛ぶヘリを見て、驚いたように目を見開く。
あの夜に電話で、義父でもありセイラムの総長であるナガノに、造反とも取られかねない発言をしてしまった。その後にも、魔女狩りのクウカイと交戦して逃してしまっている。
このまますんなりとアオモリまで行けるのだろうかと言う、漠然とした不安を心のどこかで感じていた。ユダは上空を飛ぶヘリを見て、自分の不安が的中してしまった事を悟った。
「僕が一人で偵察に行く」
「君たちは、昨日泊まったコミュニティの宿屋で待っていてくれ」
「任せて大丈夫なのね」
リッカは真意を見極める様に、ユダの瞳をじっと見つめる。
「ああ、信じてくれ」
ユダは軽く手を振ると、素早い動きで上空を飛ぶヘリを追いかけ始める。
ヒイラギとリッカは、そのユダの後ろ姿を心配そうな面持ちで見ていた。
一時間後、ヒイラギとリッカの二人は、ユダに言われた通り昨日泊まったコミュニティの宿に戻って来ていた。
部屋に入った二人は、無言で向かい合ってベッドに腰掛けている。
「ユダさん・・・」
ヒイラギは心配そうな表情で、時折ベッドから立ち上がり、窓から外の様子を眺めて、また戻って来るというのを繰り返しており落ち着きが無い。
「大丈夫、あいつを信じて待ちましょう」
リッカは、ヒイラギを安心させるように手を握る。
そして宿屋の店主に頼んでハーブティーを淹れてもらうと、二人でゆっくりとお茶を飲んで、はやる気持ちを落ち着かせた。
そして、お昼過ぎにユダは宿屋に戻って来た。
そして部屋に入って来るなり、開口一番で厳しい現実を二人に突きつけた。
「白神山地に防衛線を敷かれている。いたる所、セイラムの軍人だらけだ」
ヒイラギとリッカは、ユダが無事に戻って来て安心したのもつかの間、新たに直面した困難に表情が引き締まる。
「アオモリに入るなら戦闘は避けられないだろう」
「まあ、やるしかないわね」
リッカは、ため息混じりにさらっと結論を出す。
すると、今まで黙っていたヒイラギも口を開く。
「ちょうど明日の夜は触なはずです」
その言葉を聞いてユダとリッカは、ハッとした様子で顔を見合わせる。
赤い月が出現する蝕は、魔女たちにとって自分の実力以上の魔力を発揮できる、特別な夜である。
「こちらから仕掛けるなら、明日の夜が絶好の機会ね」
リッカは、一筋の希望を見出して目を輝かせる。
「向こう側も、それは分かって待ち構えているはず。厳しい戦いになるのは変わりない」
ユダはあくまで現実的な姿勢を崩さない。 魔女を相手に闘うセイラムにとっても、いつ触の夜が来るかは重要な情報である。当然ながら触についても研究が進められ、かなり正確に発生周期を割り出していた。
「覚悟は出来ています」
ヒイラギは力強くうなずいて見せた。
「よく言った」
リッカはヒイラギの隣に腰を降ろすと、頭をわしゃわしゃと撫でる。
ヒイラギは頭を撫でられて、照れくさそうな表情をしている。
「そうと決まったら、今日はいつも通りのんびり過ごして決戦に備えましょう」
「そうだな、それが良い」
リッカの言った言葉にユダも同意する。
明日のセイラムとの決戦で、命を落とす事も充分考えられた。最後の三人で過ごす時間になるかもしれないから、いつも通り過ごそうと言うリッカの気遣いであった。
その日は三人は食堂で談笑しながら夜ご飯を食べて、その後にヒイラギとユダは日課になっている訓練を街の外れで行った。
誰も明日の夜の決戦の事は、努めて話題に出さないようにしていた。
翌日、ヒイラギは朝早く目が覚めてしまった。
窓の外を見るとまだ外は薄暗かったので、ヒイラギは二度寝しようと思ったが、どうにも上手く眠れない。
仕方なく、まだ眠っている他の二人を起こさないようにベッドから起きて、赤いブルゾンを羽織ると静かに外に出た。
外に出ると、大通りを目的もなくぶらぶらと歩き始めた。
まだ街は寝静まっているようで人っ子一人歩いておらず、唯一すれ違ったのが誰もいない大通りを我が物顔で闊歩する黒猫だった。
ほっそりとした黒猫はすれ違う時に、少女をちらりと一瞥すると、直ぐに無関心に戻り横を通り過ぎて行った。
ヒイラギは、しばらく当てもなく気の向くままに街の中を彷徨っていると、街の外れの小さな公園に辿り着いた。
公園と言っても、ただの原っぱにベンチがいくつか置かれているだけである。
少女は、歩き疲れたのでベンチに座りしばらく休んでいると、薄暗かった空にオレンジ色の朝日が浮かんで来た。
「わぁ」
見ているだけでホッとする様なオレンジ色の光が放射状に広がる、その光景にヒイラギは思わず感嘆の声をあげる。
ガサッ
何気なくブルゾンのポケットに手を入れると、何やら手に当たる感触がした。
ポケットの中から引っ張り出すと、それはジジの青いリボンであった。
ヒイラギはそのリボンをまじまじと見つめると、それを胸に抱えるように握り、目を閉じた。
(いよいよ今夜だ・・・見ていて、もう逃げたりしないから)
少女の強い決心を応援するかのように陽はすっかり上空に昇り、明るく地上を照らし出していた。
宿屋に戻ると、リッカとユダもすでに起きていた。
「あんた、どこに行ってたの」
リッカは、窓際のテーブルでもくもくとパンを食べている。
ユダは、部屋の隅でなにやら銃を分解して整備しているようだった。
「早く目が覚めてしまって、外を散歩していました」
ヒイラギは、リッカの向かい側の椅子に座る。
「そう、これ食べる?」
リッカがバスケットに入ったパンを薦めてくれたので、ヒイラギはありがたく頂戴してパンにかぶり付く。
「おいしい」
揚げたパンに砂糖をまぶしてあり、一口噛むと口の中にジュワっと甘さが広がった。
「大丈夫、怖くない?」
リッカが、唐突にこんな事を聞いてきた。
「怖いですよ、出来ることなら戦いたくない」
ヒイラギは、笑顔を見せているがその表情はどこか固かった。
リッカは、テーブルの上のヒイラギの手のひらにそっと自分の手のひらを重ねる。
「震えてるね」
握られた少女のか細い手は、僅かに震えていた。
「実を言うとね、私も怖いの」
リッカは、小さな子供が隠し事を打ち明けた後の様にはにかむ。
二人は視線が交錯してしばらく無言で見つめ合っていると、「ぷふっ」と、ほぼ同時に吹き出して笑い始めた。
「そりゃ怖いわよね」
「そうですよ、私たち平和主義の魔女ですもん」
ここで、笑っていたリッカは真剣な表情になる。
「だけど、これを乗り越えれば平和な世界が実現出来るかもしれない」
「生き残りましょう」
リッカはテーブルの上で握り拳をつくって差し出したので、ヒイラギもそっと拳を合わせる。
すると、横からにゅっとゴツい男の拳が出てきたので二人は驚く。
「僕も仲間だからな」
ヒイラギとリッカは手が差し出された方向に顔を向けると、ユダが照れくさそうな表情で傍に立っていた。
ユダの腕時計の針が、20:00を指していた。
「そろそろ、行こうか」
ユダの掛け声で、ヒイラギとリッカは立ち上がり宿屋を出る。
外に出ると、夜は深まり空には赤い満月が浮かんでいた。
「うっ・・・」
ヒイラギは、自分の体内に入っている石が強く反応しているのに気付いて、胸を手で抑えた。
数ヶ月に一度の赤い満月が現れる触の夜は、いつも少女を落ち着かない気分にさせた。
魔力が体内の核から溢れ出てくるので、それが暴発してしまわないように抑え込むのに必死だった。
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