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真理絵の決断
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旅館の跡地では、可愛らしい声が響き渡っていた。
「猫ちゃん、おいで!」
優愛の声に、仔猫はぱっと顔を上げた。ぎこちない動きで、よちよち歩き少女に近づいて行く。
「かわいい!」
嬉しそうに、仔猫を抱き上げる優愛。見ている賢一の顔も、自然とほころんでいく。真理絵もまた、にこにこしながら少女と仔猫の遊ぶ姿を見ていた。
先ほど優愛が拾って来た仔猫は、どうにか真理絵の許可を得て新しい家族となった。少女は、もう夢中である。仔猫の方も、優愛に懐いている。幼い少女と仔猫の遊ぶ姿は、見ていて微笑ましいものだった。
「なあ、名前はどうするんだ?」
賢一が声をかけると、優愛は首を傾げる。
「名前?」
「その猫の名前だよ。お前が付けてあげるんだ」
「うーん、名前かあ……」
仔猫を抱き上げ、思案する優愛。その時、賢一は腕を引っ張られた。
「ちょっと来て」
真理絵が囁いた。彼女は、真剣な目でこちらを見ている。賢一はうろたえ、思わず目を逸らした。
「な、何だよ」
「大事な話なの。あの子には聞かせたくない」
小声で囁いた直後、彼女は娘の方を向く。
「優愛、ちょっとここで待っててね。猫ちゃんと遊んでて」
そう言うと、真理絵は強引に彼の手を引いていく。賢一は戸惑いながらも、彼女に従った。二人は階段を降り、森の中を歩いた。
だが、森で聞かされた話は想定外のものだった……。
「あたし、自首することにしたよ」
真理絵の言葉に、賢一の顔が歪む。
「お、おい、何を考えてるんだ! そんなことしたら──」
「黙って聞いて。こんな生活、いつまでも続けられない。あの子には、まともに生きて欲しいの。日陰の人生を歩んで欲しくない」
「ちょっと待てよ。そうしたら、あんたはどうなるんだ?」
「あたしは、自分のしでかしたことの罰を受ける。これは仕方ないことだよ。でも、優愛にはこれ以上の迷惑をかけられない」
「それでいいのか? あんたは、刑務所に行くんだぞ」
「刑務所くらい、どうってことないよ。いろいろ調べてみたけど、十年も経てば出られるみたい。十年くらい、どうってことない。あの子が、幸せになってくれればね」
そこで、真理絵は笑った。もっとも、嬉しさから来るものでないのはわかっている。悲しみをこらえ、無理して笑っているのは明白だ。賢一はいたたまれなくなり、奥歯を噛み締める。思わず視線を逸らし、自らの手を見つめた。
この手には、ダンプカーですら一瞬でスクラップに変えてしまえる腕力があった。銃弾を受けても、たちどころに癒えてしまう不死身の肉体もある。車と同じくらいの速さで地を駆け、空を飛ぶことも出来る。この世界に、俺に勝てる者などいないだろう……その自信もある。
にもかかわらず、目の前にいる不幸な女の刑務所行きを止めることすら出来ないのだ。
賢一は改めて、自分が無力であることを知った……。
俺は、なんて弱いんだ──
「賢一、お願いがあるの」
ややあって、真理絵が口を開く。
「な、なんだ!? 俺に出来ることなら、なんでもするぞ!」
勢いこむ賢一を見て、真理絵はクスリと笑った。
「前にも言ったけど、あたしがいない間、あの子を守ってあげて欲しいの」
「えっ?」
「あんたは強いし、凄い力を持ってる。信用も出来る。優愛も、あんたには凄く懐いてる。だから、あんたにお願いしたいの」
切なげな表情で、こちらを見上げる真理絵。その途端、賢一はもう我慢できなくなった。
「ちょっと待てよ! あんたがいなくなったら、優愛はどうなるんだ!? 今のあの子には、母親が必要だろうが!」
凄まじい形相で、賢一は怒鳴り付けた。しかし、彼女は怯まない。
「だったら、このまま逃げ続けろって言うの? あの子に、ずっとここで暮らせって言うの? 学校も行かず、まともな教育も受けず友達もなしで成長しろって言うの?」
真理絵の表情は鋭い。人知を超えた力を持つはずの賢一が、完全に呑まれ、たじろいでいた。
「そ、それは……」
目を逸らす賢一に、真理絵はなおも語り続ける。
「あの子には、せめて普通の……いや、もう充分に普通じゃなくなってるけどさ、人並みに生きて欲しいの。あたしみたいな、馬鹿な真似をしでかさないようにね。そのためには、まず母親のあたしが罪を償わなくちゃならない。でないと、あの子は普通の人生を歩めない」
その言葉は、賢一の胸に突き刺さる。
自分とて、罪人なのだ。復讐のためとはいえ、何人もの人間を殺した。その中には、殺す必要のない者もいたはずだ。
なのに、自分は殺した。魔獣の本能に従い、血を流し続けてきた。
しかも、殺すことに喜びを感じている──
その殺しへの衝動を押さえ込めているのは、真理絵と優愛の存在ゆえだ。もし、この二人と出会っていなかったら……自分は、血を求める本能のままに、夜な夜な徘徊し人を殺し続ける怪物と化していたかもしれない。
少しの間を置き、賢一は頷いた。
「わかった。あんたの意思は堅いんだな。だったら、俺は止めない。あんたの頼みは聞くよ」
「ありがとう……」
真理絵は、潤んだ目で見上げた。
次の瞬間、賢一の胸に飛び込んで来る──
「好きだよ、賢一」
胸に頬をうずめ、そっと呟く。
「な、何を言ってるんだ」
頬を赤らめ、しどろもどろになる賢一。こんな状況は初めてで、どうすればいいのかわからない。心臓は高鳴り、緊張のあまり体が震えていた。
その時、こちらを見ている者の存在に気づく。
「ちょっとお、こんなとこで何してるの!?」
頬を膨らませ、抗議する優愛。さらに、彼女の抱っこしている仔猫がニャアと鳴く。賢一は、慌てて飛びのいた。
「い、いや、ママと大事な話をしてたんだ」
「あたしだけ仲間外れにして、何の話?」
鋭い目でなおも追及して来る優愛に、賢一は困り果てた表情を浮かべつつも、頭をフル回転させ考える。ここは、何と答えればいいのか……。
すると、真理絵がしゃがみ込んだ。優愛と目を合わせ、静かに語り出す。
「よく聞いて。もうちょっとしたら、ママは外国に行くの」
「がいこく? それって、どこ?」
「とっても遠いところよ。しばらく、ママとは会えなくなる。だから、いい子にして待っててね」
そう言って、真理絵は微笑んだ。しかし、優愛の反応は違っていた。
「そ、そんなの、いやだよう……」
優愛の目から、涙がこぼれる。鼻をすすり、顔を歪めた。抱かれている仔猫も、異変を察したらしい。少女の顔を見上げ、ニャアと鳴いた。
そんなひとりと一匹を、真理絵は優しく抱き寄せる。
「大丈夫。時間はかかるけど、必ず戻って来るから。そしたら、また一緒に暮らそうね……」
そこから先は、言葉にならなかった。真理絵の目からも涙がこぼれ落ちる。
体を震わせ、泣いている母娘。賢一は、黙って見ていることしか出来なかった。
彼はまたしても、己が無力である事実を痛感させられていた。
その時だった。風が、嫌な匂いを運んで来る……血の匂いだ。ヤクザやプロの犯罪者といった者たちに特有の匂いである。ただし、この匂いの元になっているのは、ヤクザなど比較にならない危険人物だ。この前の三人組に似ている。
しかも、真っすぐこちらに向かって来ているのだ。どうやって調べたのか、迷うことなく接近してきている──
賢一は、表情を一変させた。
「ヤバい連中が近づいて来てる。優愛を連れて、車の中に隠れるんだ。そこで、静かにしていてくれ。一時間経っても俺が帰らなかった時は、すぐに車で逃げるんだ」
言った直後、賢一は走った。チーター並のスピードで、廃墟から離れる。危険な匂いを発する何者かが接近しているのだ。真理絵たちに近づかせてはいけない。
ならば、先にこちらから潰すしかない。賢一は、匂いの強い方向に自ら向かって行った。
この時、賢一は心のどこかで、襲って来た敵に感謝していた。
殺し合いの最中なら、余計なことを考えずに済む。血を見れば、己の無力感を忘れられる。殺戮の衝動に、身も心も任せておけばいい。賢一の獣の本能が、戦いの予感にうち震えていた。
「猫ちゃん、おいで!」
優愛の声に、仔猫はぱっと顔を上げた。ぎこちない動きで、よちよち歩き少女に近づいて行く。
「かわいい!」
嬉しそうに、仔猫を抱き上げる優愛。見ている賢一の顔も、自然とほころんでいく。真理絵もまた、にこにこしながら少女と仔猫の遊ぶ姿を見ていた。
先ほど優愛が拾って来た仔猫は、どうにか真理絵の許可を得て新しい家族となった。少女は、もう夢中である。仔猫の方も、優愛に懐いている。幼い少女と仔猫の遊ぶ姿は、見ていて微笑ましいものだった。
「なあ、名前はどうするんだ?」
賢一が声をかけると、優愛は首を傾げる。
「名前?」
「その猫の名前だよ。お前が付けてあげるんだ」
「うーん、名前かあ……」
仔猫を抱き上げ、思案する優愛。その時、賢一は腕を引っ張られた。
「ちょっと来て」
真理絵が囁いた。彼女は、真剣な目でこちらを見ている。賢一はうろたえ、思わず目を逸らした。
「な、何だよ」
「大事な話なの。あの子には聞かせたくない」
小声で囁いた直後、彼女は娘の方を向く。
「優愛、ちょっとここで待っててね。猫ちゃんと遊んでて」
そう言うと、真理絵は強引に彼の手を引いていく。賢一は戸惑いながらも、彼女に従った。二人は階段を降り、森の中を歩いた。
だが、森で聞かされた話は想定外のものだった……。
「あたし、自首することにしたよ」
真理絵の言葉に、賢一の顔が歪む。
「お、おい、何を考えてるんだ! そんなことしたら──」
「黙って聞いて。こんな生活、いつまでも続けられない。あの子には、まともに生きて欲しいの。日陰の人生を歩んで欲しくない」
「ちょっと待てよ。そうしたら、あんたはどうなるんだ?」
「あたしは、自分のしでかしたことの罰を受ける。これは仕方ないことだよ。でも、優愛にはこれ以上の迷惑をかけられない」
「それでいいのか? あんたは、刑務所に行くんだぞ」
「刑務所くらい、どうってことないよ。いろいろ調べてみたけど、十年も経てば出られるみたい。十年くらい、どうってことない。あの子が、幸せになってくれればね」
そこで、真理絵は笑った。もっとも、嬉しさから来るものでないのはわかっている。悲しみをこらえ、無理して笑っているのは明白だ。賢一はいたたまれなくなり、奥歯を噛み締める。思わず視線を逸らし、自らの手を見つめた。
この手には、ダンプカーですら一瞬でスクラップに変えてしまえる腕力があった。銃弾を受けても、たちどころに癒えてしまう不死身の肉体もある。車と同じくらいの速さで地を駆け、空を飛ぶことも出来る。この世界に、俺に勝てる者などいないだろう……その自信もある。
にもかかわらず、目の前にいる不幸な女の刑務所行きを止めることすら出来ないのだ。
賢一は改めて、自分が無力であることを知った……。
俺は、なんて弱いんだ──
「賢一、お願いがあるの」
ややあって、真理絵が口を開く。
「な、なんだ!? 俺に出来ることなら、なんでもするぞ!」
勢いこむ賢一を見て、真理絵はクスリと笑った。
「前にも言ったけど、あたしがいない間、あの子を守ってあげて欲しいの」
「えっ?」
「あんたは強いし、凄い力を持ってる。信用も出来る。優愛も、あんたには凄く懐いてる。だから、あんたにお願いしたいの」
切なげな表情で、こちらを見上げる真理絵。その途端、賢一はもう我慢できなくなった。
「ちょっと待てよ! あんたがいなくなったら、優愛はどうなるんだ!? 今のあの子には、母親が必要だろうが!」
凄まじい形相で、賢一は怒鳴り付けた。しかし、彼女は怯まない。
「だったら、このまま逃げ続けろって言うの? あの子に、ずっとここで暮らせって言うの? 学校も行かず、まともな教育も受けず友達もなしで成長しろって言うの?」
真理絵の表情は鋭い。人知を超えた力を持つはずの賢一が、完全に呑まれ、たじろいでいた。
「そ、それは……」
目を逸らす賢一に、真理絵はなおも語り続ける。
「あの子には、せめて普通の……いや、もう充分に普通じゃなくなってるけどさ、人並みに生きて欲しいの。あたしみたいな、馬鹿な真似をしでかさないようにね。そのためには、まず母親のあたしが罪を償わなくちゃならない。でないと、あの子は普通の人生を歩めない」
その言葉は、賢一の胸に突き刺さる。
自分とて、罪人なのだ。復讐のためとはいえ、何人もの人間を殺した。その中には、殺す必要のない者もいたはずだ。
なのに、自分は殺した。魔獣の本能に従い、血を流し続けてきた。
しかも、殺すことに喜びを感じている──
その殺しへの衝動を押さえ込めているのは、真理絵と優愛の存在ゆえだ。もし、この二人と出会っていなかったら……自分は、血を求める本能のままに、夜な夜な徘徊し人を殺し続ける怪物と化していたかもしれない。
少しの間を置き、賢一は頷いた。
「わかった。あんたの意思は堅いんだな。だったら、俺は止めない。あんたの頼みは聞くよ」
「ありがとう……」
真理絵は、潤んだ目で見上げた。
次の瞬間、賢一の胸に飛び込んで来る──
「好きだよ、賢一」
胸に頬をうずめ、そっと呟く。
「な、何を言ってるんだ」
頬を赤らめ、しどろもどろになる賢一。こんな状況は初めてで、どうすればいいのかわからない。心臓は高鳴り、緊張のあまり体が震えていた。
その時、こちらを見ている者の存在に気づく。
「ちょっとお、こんなとこで何してるの!?」
頬を膨らませ、抗議する優愛。さらに、彼女の抱っこしている仔猫がニャアと鳴く。賢一は、慌てて飛びのいた。
「い、いや、ママと大事な話をしてたんだ」
「あたしだけ仲間外れにして、何の話?」
鋭い目でなおも追及して来る優愛に、賢一は困り果てた表情を浮かべつつも、頭をフル回転させ考える。ここは、何と答えればいいのか……。
すると、真理絵がしゃがみ込んだ。優愛と目を合わせ、静かに語り出す。
「よく聞いて。もうちょっとしたら、ママは外国に行くの」
「がいこく? それって、どこ?」
「とっても遠いところよ。しばらく、ママとは会えなくなる。だから、いい子にして待っててね」
そう言って、真理絵は微笑んだ。しかし、優愛の反応は違っていた。
「そ、そんなの、いやだよう……」
優愛の目から、涙がこぼれる。鼻をすすり、顔を歪めた。抱かれている仔猫も、異変を察したらしい。少女の顔を見上げ、ニャアと鳴いた。
そんなひとりと一匹を、真理絵は優しく抱き寄せる。
「大丈夫。時間はかかるけど、必ず戻って来るから。そしたら、また一緒に暮らそうね……」
そこから先は、言葉にならなかった。真理絵の目からも涙がこぼれ落ちる。
体を震わせ、泣いている母娘。賢一は、黙って見ていることしか出来なかった。
彼はまたしても、己が無力である事実を痛感させられていた。
その時だった。風が、嫌な匂いを運んで来る……血の匂いだ。ヤクザやプロの犯罪者といった者たちに特有の匂いである。ただし、この匂いの元になっているのは、ヤクザなど比較にならない危険人物だ。この前の三人組に似ている。
しかも、真っすぐこちらに向かって来ているのだ。どうやって調べたのか、迷うことなく接近してきている──
賢一は、表情を一変させた。
「ヤバい連中が近づいて来てる。優愛を連れて、車の中に隠れるんだ。そこで、静かにしていてくれ。一時間経っても俺が帰らなかった時は、すぐに車で逃げるんだ」
言った直後、賢一は走った。チーター並のスピードで、廃墟から離れる。危険な匂いを発する何者かが接近しているのだ。真理絵たちに近づかせてはいけない。
ならば、先にこちらから潰すしかない。賢一は、匂いの強い方向に自ら向かって行った。
この時、賢一は心のどこかで、襲って来た敵に感謝していた。
殺し合いの最中なら、余計なことを考えずに済む。血を見れば、己の無力感を忘れられる。殺戮の衝動に、身も心も任せておけばいい。賢一の獣の本能が、戦いの予感にうち震えていた。
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