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しおりを挟むそして、アインは案を出していった。
「今回の議題的に、問題点は冒険者の制限です。それを国がおこなえ無そうだから問題が起こっているのですよね?」
「はい…」
「でしたら、いくつか対処法があります。まず1つは、危険ですが、これまで以上に制度をきつくしていくことです。これによって、もしかすると逆らったらいけないという思想が根付くかもしれません。」
「しかしそれでは…」
「ええ、これでは十中八九冒険者に襲われるでしょう。」
「そんな……他に方法は無いのですか?」
「ありますが、これは国内の貴族、そしてあなたがたの安全を保障する代わりに、今までどおり生活ができなくなります。」
「な、何をすれば良いのでしょうか?」
「それは…僕の国の属国になるか、もしくは取り込まれてください。」
「え?…今なんと言いました?」
「だから、僕の国の属国になるか、取り込まれてください。」
「冗談ですよね?」
「いいえ。冗談じゃないです。」
「そんな!この国を渡せって言うんですか?」
「まぁ、言い方によってはそうゆう言い方もできますけど、今回はあなたたちのために言っているのです。」
「どういう…ことでしょうか?」
「今回のあなたたちの問題はきつく言ってしまえば、この国の兵の強さが原因です。冒険者たちは危機感知能力はあるので、兵たちが強ければ問題は無かったはずです。」
「た、確かに。」
「しかし、現状は兵の力不足で、冒険者にもなめられ始めています。ですので、私の国の属国または、一部になれば、この問題は解消されます。」
「た、確かに良い結果にはなるかもしれないが、私たちはどうなるのだ!?」
「安心してください。王族以外は今までとあまり変わりません。」
「具体的に、何が変わるんだ?」
「それは、この国の中に、私の国の兵が入って指導したり、各貴族の家に最低1人の監視官が付くだけです。」
「そうなのか…しかし、領地はどうするんだ?今までどおりとは行かないだろ?」
「そこも大丈夫です。この国に来るまでの間に、この国について調べてみたのですが、どうやらこの国には余っている土地があるそうですし、そこをもらえれば良いです。」
「しかし、あの土地は…」
「ああ、確かほとんど使えないのでしたっけ?」
「はい。そうなんです。」
「それも大丈夫です。私の魔力でどうにかしますから。」
「そ、それでは。」
「はい。貴族は今までどおりの土地を持ったままで良いです。」
この時点で、宰相はアインに国を売る気になっていた。
「では、最後に質問なのですが、私や王様はどうなるのですか?」
「宰相さんには、私の国から派遣する者と一緒にこの国を導いてください。そして王についてですが…」
王はこのときに平民に落とされて、普通の暮らしをさせられると思っていた。
「王には、この王城で暮らしてもらいます。」
「え?この王城に居て良いのか?」
「え?元からそのつもりだったのですけど…」
アインは最初から、王にはここに暮らしてもらう予定だったのだ。
「わ、分かった。それで、この王城の中で何をしていれば良いのだ?」
「特には無いですね。やりたいことをやってて良いですよ。」
王にはこの言葉が信じられなかった。
「本当に良いのか?」
「ええ。それに王だって料理とかできないでしょう?」
「まぁ、そうなんだが…」
「ですので、特になにもしなくて良いです。」
「わ、分かった。」
そして、王と宰相は最終相談に入った。
そして…
「アイン殿…いや、アイン王。あなたにこの国を渡します。」
こうして、アインは新たな土地を手に入れたのだった。
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