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支配国兵の支援
しおりを挟むそして、指揮官は母国に帰ってきた。
「あれ?特に何も無いじゃないか。」
王都の城に帰ってきた連合国兵たちだったが王都には、まったく異常が無かった。
「そうですね。それでは何で、物資などが来なくなってしまったのでしょうか…」
近くに居た補佐官がそんな事を言っているが、それは、この指揮官にも分からなかった。
「まぁ、こんなところでいくら話していても、埒が明かない。いったん城に戻るぞ。」
そして、集団は城の中に入っていった。
すると、中にはあわただしく動いている人たちであふれかえっていた。
「今、何が起こっているんだ?」
指揮官は走っている1人を止め、そんな事を聞いてみた。
「何ですか!私も忙しいのですが!…指揮官様!?」
「ああ、いったん帰ってきたんだ。それよりも何故、こんなにあわただしいのだ?」
「それはですね…実は、数個の街からの物資がまったく届かなくなっているのですよ…」
「数個の街?まぁ、異常だとは思うが、たった数個の街の物資が届かないだけで何でこんなにあわてているんだ?」
自分たちがいったん引き上げる原因となったことだったので、この事件の内容を細かく知りたかったのだった。
「実は…なぜか分からないのですが、連絡の取れなくなった街は、この国の中でも、結構大きく、市場を占拠しているような、重要な街だったのです。」
そう、アインは支配国兵たちに、何もランダムで街を襲わせていた訳ではなく、出来るだけ、王都に被害が行くように、生産性の高い街を攻めさせていたのだった。
「そうか…だったら、俺たちが原因究明に行こうか?」
「本当ですか!?お願いしたいです!」
「まぁ、このまま物資が無くなっていったら、こちらもあの国に攻め込めないからな。これは必要事項だと思って、ちゃんとやるよ。」
「ありがとうございます。」
こうして、今まで分国に攻め込んできたような、結構腕の立つ兵たちが支配国兵に襲い掛かろうとしていた…
そして…
「う~ん。これはまずい…」
この会話をアインは聞いていた。そして、このままでは支配国の兵たちが結構な数やられてしまうこともわかった。
なおかつ、長い戦いで疲れきっている分国兵をこれ以上、戦わせる訳には行かなかった。
「しょうがない。これは想定外だったという理由を使って、本国の兵を何人か送っておくか。」
そして、アインは、本国の兵を数人呼び出し、支配国の兵を助けるように話した。
「良いですが…また、支配国の兵たちに止めを刺させなくてはいけませんか?」
今まで、アインは分国に本国の兵を送っていた。そして、そこでは本国の兵が止めを刺すのが許可されていたが、支配国兵の支援では、本国の兵が止めを刺すのを禁止していたのだった。
「いや、今回は良い。相手も支配国ではどうにもならないくらい強いからな。」
そう、今回はトップ20の国の指揮官が率いる兵。強くない訳が無かった。
「そうですか…それでは、増援が来るまでは彼らに任せておきますね。」
「ああ、そうしておいてくれ。助かる。」
こうして、本国の兵による、支配国兵の支援が始まった。
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