俺は不調でパーティを追放されたがそれは美しい戯神様の仕業!?救いを求めて自称美少女な遊神様と大陸中を旅したら実は全て神界で配信されていた件

蒼井星空

文字の大きさ
40 / 43
第一章

第40話 冥神ざまぁ回①だよ、みんな見てね♪

しおりを挟む
「なっ、なっ、なっ、なっ、なっ……」
 怒り狂ったミルティアが俺と戯神を連れて乗り込んだ先……部屋の中央でアナトと同じように呆然としている太ったおっさん……これが冥神様らしい。


「あっ……えーと、その……」
 あきらかに狼狽している。


 ???:さすがに酷すぎるだろ~!
 ???:まさかあの人間が生まれたときから細工をしていたとは……。
 ???:ちょっとかわいそうだよな。本当はもっと多彩なスキルを駆使して強くなってたはずのやつのスキルを封じるなんてな。
 ???:そもそもちょっとよくわかなかったんだが、その多彩なスキルを覚えるための称号も冥神様が与えたのか?

「冥神さま?(怒)」
 うしろに『ゴゴゴゴゴゴ』って感じの効果音でも引き連れてそうなほど怒っているミルティアが冥神様に詰め寄る。

 ???:さすがに擁護できんよな。
 ???:そもそも人間の世界に介入しすぎでは?
 ???:冥神様、あやまれ~!!!

「ちっ、違う。たしかにスキルを制限するよう封印したが、"コレクター"を与えたのは私ではない……だから……ぎゃーーー!!!」
 ミルティアが凄まじいオレンジ色の光を冥神様にぶっ放した。

 1級神vs2級神の攻防ということになるのだろうが、ダメージ入るんだ……と、他人事のように感じてしまう俺。

 ???:慌ててるからもう何言ってるのか理解できてないんだろうけど、それだとよけい酷くないか?
 ???:だよな。スキル群はアナトのもともと持ってるもので、使えなくしてたなんて、ただの祟りとか呪いだもんな。

「はっ……いや、ちがっ……ぎゃーーーー!!!!!」
 ミルティアのオレンジ色の攻撃に加えて、おそらく戯神様の紫色の攻撃も混じった。


 えーと、どうしよう。
 こんなに怒ってもらえると、俺自身は冷静というかなんというか……。


『となると、"コレクター"を付与したのは誰なんだろうな?』
 攻撃の振動で寝ていた火竜が起きてコメントを伝えてくるが、今そこ気にするの?って感じだった。

 ???:火神様、疑問はわかるけど今はそこじゃなくね?
 ???:火竜かわゆい♡
 

 
「さぁ、冥神さま。どうしてこんなことを仕出かしたのか、全て吐いてもらうからね。20年も前にアナトに何をしたのか、なぜそんなことをしたのか(怒)」
「ぐっ……わかった……ぎゃーーーー!!!!!!」
 もう一度オレンジ色と紫色の攻撃が冥神様を襲った。なんで?

 さすがに驚いた俺がミルティアと戯神を見ると、2人ともその手で冥神様を掴んで攻撃していた。
 もしかして逃亡対策か?

 えぇと、そんなに怒ってくれてありがとう。


「で?」
「うぅ……企画を面白くしようと思ったんだ……」
 2人の女神に詰め寄られて身動き取れずにしぶしぶ冥神様が白状したそれはこんなものだった。

「どうして俺の力を制限したら面白くなるんだ?」
 
 ???:そうだよな?
 ???:神が支援するのであればだれでもよかったのでは?
 
 つい、気になって聞いてしまった。誰かわからないけど『誰でもよかった』はちょっと凹むな。
 でも、冥神様が俺の方に目を向けて……なんか期待するような目はやめてほしい……語りだした。


「今回の企画は旅企画だった。だから、旅に出てもらわないといけない。でも、ちょっと不調になったくらいでは人間は全てを捨てて旅にはでないだろ?だから、追い込むために所属していたパーティーから追放されればと思ったのだ」
 聞いてみると予想の範囲内だが、どう考えても酷い理由に唖然とする俺とミルティアと戯神様……と、配信の向こうの神様達。


「どうだ?遊神に戯神よ。私が企画した通り面白い企画になっただろう……ぐはぁ!!!!」
 手を掴んだまま、反対の手でまたオレンジ色と紫色の魔力攻撃を放つ2柱の神様。

 ???:いやいやいや。そこで『さすがです冥神様!』とはならんだろう。
 
 
「そこではなく、アナトのスキルを制限した理由を聞いてるんだけど?(怒)」
 そうだよな。
 思わず企画のためか、って思いかけた俺も思い直して冥神様の言葉を待った。

「もちろん旅をスリリングにするためだ。最初から強い、ではつまらないだろう。旅の中でスキルが解放され、強化されながら目的に向かっていく。そうして試練を乗り越えた先で戯神と会い、解放されるという感動的なストーリーのために決まって……ぐぉおおぉぉお!!!」
 手を掴んだまま、反対の手でまたオレンジ色と紫色の魔力攻撃を放つ2柱の神様。
 何回目だろ?
 
 ???:さすがにこんなので企画が成り立ってるとするとちょっと引くな。

 番組を見ている神様達ですら引き気味だ。
 

『もしかしてある程度強さになることは分かった上でそこのアナトとやらを狙ったのか?だからスキル封印という手段を選んだと?』
 そういうことか……。
 強くなるかわからないやつを連れてくるより、ある程度の強さが望める俺に目をつけてスキルを制限することで弱くし、さらに仕組んでパーティー追放させて退路を断ったうえで企画に出したと……。

 何も言えない。
 ミルティアの表情をふと見てしまったが、歯を食いしばっていた……ブチ切れ継続中だな。

 
「そうだ!だから面白い企画になったのだ!……ん?」
 これまでのようにオレンジ色と紫色の攻撃が来ることを警戒していたのか、それがなかったことに怪訝な表情をする冥神様。


 そして……
 
「覚悟はいいかな?冥神さま……(怒)」
「冥神様……さようなら……」
 なんだろう、プレッシャーがやばい。
 たくさんの強力なスキルを解放してもらった俺にしても裸足で逃げ出したいくらいの強力な魔力を感じる……。


「えっ……なっ……えっ……?」
 バシュン!

 そして姿が消えた冥神様……。


 その姿をこのあと見たものはいない……って、えっ?
 ミルティアも戯神も火竜もいなくなってる。





 なんで、俺が1人で取り残されてんの?
 
 光神 :アナトとやら。冥神がすまぬな。とんだ迷惑をかけてしまったようだ。
 
 なっなっなっ……

 光神 :冥神にはたっぷり仕置きをするので、どうか許してほしい。
 雷神 :そうだな。娘たちのことがあって感情的になってしまったが、明らかにこちらが悪い。迷惑をかけすぎだ。
 闇神 :キミのこれまでの努力は決して無駄ではないことだけは覚えておいてくれ。"コレクター"は努力がなければスキルは覚えない。ただ寝ているだけでスキルが増えるようなものではないのだ。
 風神 :すまない。今連絡を受けて知ったが、申し訳ない。君に"コレクター"を付与したのは古代神様の誰かなのではないかという予想だけ伝えておこう。そこに、冥神が気付いて漬け込むような出来事が織り込まれていたのかはわからないが、その力は君に刻まれた君のものだ。
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。

夜兎ましろ
ファンタジー
 高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。  ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。  バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります

内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品] 冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた! 物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。 職人ギルドから追放された美少女ソフィア。 逃亡中の魔法使いノエル。 騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。 彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。 カクヨムにて完結済み。 ( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

追放された最強ヒーラーは、美少女令嬢たちとハーレム生活を送る ~公爵令嬢も義妹も幼馴染も俺のことを大好きらしいので一緒の風呂に入ります~

軽井広@北欧美少女 書籍化!
ファンタジー
白魔道師のクリスは、宮廷魔導師団の副団長として、王国の戦争での勝利に貢献してきた。だが、国王の非道な行いに批判的なクリスは、反逆の疑いをかけられ宮廷を追放されてしまう。 そんなクリスに与えられた国からの新たな命令は、逃亡した美少女公爵令嬢を捕らえ、処刑することだった。彼女は敵国との内通を疑われ、王太子との婚約を破棄されていた。だが、無実を訴える公爵令嬢のことを信じ、彼女を助けることに決めるクリス。 クリスは国のためではなく、自分のため、そして自分を頼る少女のために、自らの力を使うことにした。やがて、同じような境遇の少女たちを助け、クリスは彼女たちと暮らすことになる。 一方、クリスのいなくなった王国軍は、隣国との戦争に負けはじめた……。

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

~唯一王の成り上がり~ 外れスキル「精霊王」の俺、パーティーを首になった瞬間スキルが開花、Sランク冒険者へと成り上がり、英雄となる

静内燕
ファンタジー
【カクヨムコン最終選考進出】 【複数サイトでランキング入り】 追放された主人公フライがその能力を覚醒させ、成り上がりっていく物語 主人公フライ。 仲間たちがスキルを開花させ、パーティーがSランクまで昇華していく中、彼が与えられたスキルは「精霊王」という伝説上の生き物にしか対象にできない使用用途が限られた外れスキルだった。 フライはダンジョンの案内役や、料理、周囲の加護、荷物持ちなど、あらゆる雑用を喜んでこなしていた。 外れスキルの自分でも、仲間達の役に立てるからと。 しかしその奮闘ぶりは、恵まれたスキルを持つ仲間たちからは認められず、毎日のように不当な扱いを受ける日々。 そしてとうとうダンジョンの中でパーティーからの追放を宣告されてしまう。 「お前みたいなゴミの変わりはいくらでもいる」 最後のクエストのダンジョンの主は、今までと比較にならないほど強く、歯が立たない敵だった。 仲間たちは我先に逃亡、残ったのはフライ一人だけ。 そこでダンジョンの主は告げる、あなたのスキルを待っていた。と──。 そして不遇だったスキルがようやく開花し、最強の冒険者へとのし上がっていく。 一方、裏方で支えていたフライがいなくなったパーティーたちが没落していく物語。 イラスト 卯月凪沙様より

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

スキル【収納】が実は無限チートだった件 ~追放されたけど、俺だけのダンジョンで伝説のアイテムを作りまくります~

みぃた
ファンタジー
地味なスキル**【収納】**しか持たないと馬鹿にされ、勇者パーティーを追放された主人公。しかし、その【収納】スキルは、ただのアイテム保管庫ではなかった! 無限にアイテムを保管できるだけでなく、内部の時間操作、さらには指定した素材から自動でアイテムを生成する機能まで備わった、規格外の無限チートスキルだったのだ。 追放された主人公は、このチートスキルを駆使し、収納空間の中に自分だけの理想のダンジョンを創造。そこで伝説級のアイテムを量産し、いずれ世界を驚かせる存在となる。そして、かつて自分を蔑み、追放した者たちへの爽快なざまぁが始まる。

外れギフト魔石抜き取りの奇跡!〜スライムからの黄金ルート!婚約破棄されましたのでもうお貴族様は嫌です〜

KeyBow
ファンタジー
 この世界では、数千年前に突如現れた魔物が人々の生活に脅威をもたらしている。中世を舞台にした典型的なファンタジー世界で、冒険者たちは剣と魔法を駆使してこれらの魔物と戦い、生計を立てている。  人々は15歳の誕生日に神々から加護を授かり、特別なギフトを受け取る。しかし、主人公ロイは【魔石操作】という、死んだ魔物から魔石を抜き取るという外れギフトを授かる。このギフトのために、彼は婚約者に見放され、父親に家を追放される。  運命に翻弄されながらも、ロイは冒険者ギルドの解体所部門で働き始める。そこで彼は、生きている魔物から魔石を抜き取る能力を発見し、これまでの外れギフトが実は隠された力を秘めていたことを知る。  ロイはこの新たな力を使い、自分の運命を切り開くことができるのか?外れギフトを当りギフトに変え、チートスキルを手に入れた彼の物語が始まる。

処理中です...