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第25話 ざまぁの時間①真相究明
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「帝国への訪問ご苦労だった」
「はっ……」
私は今、クリストファー王子とともに王宮の謁見の間で国王陛下に帝国訪問完了の報告を行っている。
王子が先触れで帝国騎士から襲撃を受けたこと、そしてそれを撃退して1,000名以上の帝国騎士を倒したことを報告していた。
その報によって王宮は大騒ぎになったらしい。
王子に喝さいを送ったのは宰相をはじめとするクリス王子の支援者たちで、苦虫を嚙み潰したような顔で軽挙を非難したのはアホ王太子や王宮魔術師長たちだった。
なのになぜかこの場にはそんな両陣営に所属する王族、貴族たちが集められていた。
「帝国騎士を打ち破り、クリストファー王子を守り抜いた騎士たちと、ルイン伯爵家にも褒美を与える。よくやった」
「はっ!」
「あい。ありがとうございます」
そしてなぜか私たちは宰相閣下から褒められている。
えっ?なにこの状況……。
「宰相!異議を申し立てる。帝国は王国との諍いを不幸な情報伝達の誤りによる事故と発表しております。にもかかわらず帝国騎士に打ち勝ったことを褒めるのはいかがなものでしょうか!?」
そしてアホ王太子が予想外にはっきりと非難の言葉を発した。
「そうですとも。力を増す帝国との争いは避けるべきですぞ!?」
「今はまだ間に国がありますが、いずれ国境を接するようになる可能性もあります。軽挙はつつしまれるべきでは?」
その王太子の発言をきっかけに、王太子派の貴族たちが口々に声を挙げる。
その帝国の力を少しでも削いだのだから、問題があるとは思えない。
むしろあなたたちの言う帝国の脅威を蹴散らしたのよ?
「沈まれ!」
「「「……」」」
そんな王太子と貴族たちに向かって国王が険しい表情で叫ぶ。
貴族たちは普段温和な国王が厳しい態度を取っていることに驚きつつ、口を閉じた。
「では、アレクサンダー王太子はこの度の件をどのように治めるのがいいと考えているのか?」
静まり返った謁見の間で、宰相が王太子に問うた。
「はい。この度の件は誤解のもとで起こったものだったのですから、先方の被害に対し幾ばくかの賠償を行い、話を流すのがいいでしょう」
「!?」
私は思わず声を挙げそうになったが、横にいるクリストファー王子に腕を掴まれて止められてしまった。
これを怒らずにいられますか、王子?
私たちは殺されるところだったのですよ?
それなのになぜ、相手に賠償しなければならないのでしょうか?
という思いを込めた視線を王子に送ったけど、大人しくしていろと言わんばかりに見つめ返されて終わった。
もしかしてあまり大事にするとアッシュのことがバレるとかそう言った話なのかしら?
「ふむ……それでどうする?」
今度は国王陛下が王太子に問うた。
「はい。今回のことは完全に帝国の落ち度ですが、それを許してやったことで今後の交渉を有利にできるでしょう。私としては帝国と王国の間には緩衝の役割を果たす国家を残すのが良いと思っています。その緩衝国家となる国を選び方で優位に立つために、今回の相手の失態を利用できればと考えています」
王太子は全く王太子らしくないそれっぽい意見をしたり顔で言い切った。
きっと誰かの入れ知恵でしょう。
そもそも緩衝国家など設けても帝国が力で取り払ったら意味がないのですよ???
私は王子に視線を向けますが、彼は泰然としていて特に何か声を挙げる気はないようです。
「では、そなたに与えている予算から支払う額を検討して実施せよ」
「な?」
「なぜ驚くのだ?いくら金を支払うと言っても王宮から出してしまっては立ち位置がおかしなことになるだろう。王宮としては事故とはいえ第二王子を殺されかけたのだから、甘い対応は不可能だ。それでも将来を見越して関係を築くということであれば、外務費用から出すのが当然で、それはそなたの管轄だろう」
……謁見の間の空気が変わったわね。
きっとその予算ってもう使ってしまってない、とかなんでしょうね。
これは俗に言う、ざまぁということでしょうか?
これがあるから王子は黙っていろという態度をしていたのね……。
「では、帝国との話はこれで対応は決まった」
国王陛下は焦る王太子を横目にそう宣言した。
しかし宣言はそれで終わりではなかった。
「続いて王国内部の話だ」
話しが終わったと、近しい人物に挨拶して帰ろうと考え始めていた貴族たちが一斉に国王陛下の方を向く。
どういうことだ?と。
王国内部の話とは?そんな予定は聞いていない、と。
アホ王太子は……焦ったままね。
そんなにお金がないのかしら?
また無茶な指令を出されそうで嫌だわ。
「陛下。王国内部の話とは?」
彼も話を事前に聞いていなかったのか、宰相が国王に尋ねた。
「今から話すのは壮大な企みについてだ。悪い方にな。余は国王としてこれを明るみに出し、断罪せねばならん。のう……王宮魔術師長。レゼシア公爵よ」
「なっ???」
えっ?どういうこと?
「はっ……」
私は今、クリストファー王子とともに王宮の謁見の間で国王陛下に帝国訪問完了の報告を行っている。
王子が先触れで帝国騎士から襲撃を受けたこと、そしてそれを撃退して1,000名以上の帝国騎士を倒したことを報告していた。
その報によって王宮は大騒ぎになったらしい。
王子に喝さいを送ったのは宰相をはじめとするクリス王子の支援者たちで、苦虫を嚙み潰したような顔で軽挙を非難したのはアホ王太子や王宮魔術師長たちだった。
なのになぜかこの場にはそんな両陣営に所属する王族、貴族たちが集められていた。
「帝国騎士を打ち破り、クリストファー王子を守り抜いた騎士たちと、ルイン伯爵家にも褒美を与える。よくやった」
「はっ!」
「あい。ありがとうございます」
そしてなぜか私たちは宰相閣下から褒められている。
えっ?なにこの状況……。
「宰相!異議を申し立てる。帝国は王国との諍いを不幸な情報伝達の誤りによる事故と発表しております。にもかかわらず帝国騎士に打ち勝ったことを褒めるのはいかがなものでしょうか!?」
そしてアホ王太子が予想外にはっきりと非難の言葉を発した。
「そうですとも。力を増す帝国との争いは避けるべきですぞ!?」
「今はまだ間に国がありますが、いずれ国境を接するようになる可能性もあります。軽挙はつつしまれるべきでは?」
その王太子の発言をきっかけに、王太子派の貴族たちが口々に声を挙げる。
その帝国の力を少しでも削いだのだから、問題があるとは思えない。
むしろあなたたちの言う帝国の脅威を蹴散らしたのよ?
「沈まれ!」
「「「……」」」
そんな王太子と貴族たちに向かって国王が険しい表情で叫ぶ。
貴族たちは普段温和な国王が厳しい態度を取っていることに驚きつつ、口を閉じた。
「では、アレクサンダー王太子はこの度の件をどのように治めるのがいいと考えているのか?」
静まり返った謁見の間で、宰相が王太子に問うた。
「はい。この度の件は誤解のもとで起こったものだったのですから、先方の被害に対し幾ばくかの賠償を行い、話を流すのがいいでしょう」
「!?」
私は思わず声を挙げそうになったが、横にいるクリストファー王子に腕を掴まれて止められてしまった。
これを怒らずにいられますか、王子?
私たちは殺されるところだったのですよ?
それなのになぜ、相手に賠償しなければならないのでしょうか?
という思いを込めた視線を王子に送ったけど、大人しくしていろと言わんばかりに見つめ返されて終わった。
もしかしてあまり大事にするとアッシュのことがバレるとかそう言った話なのかしら?
「ふむ……それでどうする?」
今度は国王陛下が王太子に問うた。
「はい。今回のことは完全に帝国の落ち度ですが、それを許してやったことで今後の交渉を有利にできるでしょう。私としては帝国と王国の間には緩衝の役割を果たす国家を残すのが良いと思っています。その緩衝国家となる国を選び方で優位に立つために、今回の相手の失態を利用できればと考えています」
王太子は全く王太子らしくないそれっぽい意見をしたり顔で言い切った。
きっと誰かの入れ知恵でしょう。
そもそも緩衝国家など設けても帝国が力で取り払ったら意味がないのですよ???
私は王子に視線を向けますが、彼は泰然としていて特に何か声を挙げる気はないようです。
「では、そなたに与えている予算から支払う額を検討して実施せよ」
「な?」
「なぜ驚くのだ?いくら金を支払うと言っても王宮から出してしまっては立ち位置がおかしなことになるだろう。王宮としては事故とはいえ第二王子を殺されかけたのだから、甘い対応は不可能だ。それでも将来を見越して関係を築くということであれば、外務費用から出すのが当然で、それはそなたの管轄だろう」
……謁見の間の空気が変わったわね。
きっとその予算ってもう使ってしまってない、とかなんでしょうね。
これは俗に言う、ざまぁということでしょうか?
これがあるから王子は黙っていろという態度をしていたのね……。
「では、帝国との話はこれで対応は決まった」
国王陛下は焦る王太子を横目にそう宣言した。
しかし宣言はそれで終わりではなかった。
「続いて王国内部の話だ」
話しが終わったと、近しい人物に挨拶して帰ろうと考え始めていた貴族たちが一斉に国王陛下の方を向く。
どういうことだ?と。
王国内部の話とは?そんな予定は聞いていない、と。
アホ王太子は……焦ったままね。
そんなにお金がないのかしら?
また無茶な指令を出されそうで嫌だわ。
「陛下。王国内部の話とは?」
彼も話を事前に聞いていなかったのか、宰相が国王に尋ねた。
「今から話すのは壮大な企みについてだ。悪い方にな。余は国王としてこれを明るみに出し、断罪せねばならん。のう……王宮魔術師長。レゼシア公爵よ」
「なっ???」
えっ?どういうこと?
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