ぷるぷるスッキリ、イカがでしょう

サトー

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★大好き、愛してます

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 ユズルさんは極上のおもてなしですごくすごくすごーく愛してくれた。至れり尽くせりだった。 
 
「ユズルさん……」 
 
 セックスの時に自分だけが全裸にされるなんて初めてだった。なんて、居心地が悪いんだろう。普段は「まあ、いんじゃない」程度にしか思っていなかったグッチやバレンシアガで適当に買っているTシャツが無いとここまで不安になるなんて。 
 ユズルさんが「こっちに来てもいい」と言うから、迷わず近付いて腕枕をして貰った。今まで、誰かにそうして貰いたいと思ったことは無かったような気がするのに、一度ユズルさんのしっかりした腕に頭を乗せるとすごくしっくり来た。 
 
「……寮に住んでると大変だな」 
「ひっ……!?」 
 
 ユズルさんの空いている方の手がペニスを包み込んだ。学生寮で他人と共同生活をしているから大変なんじゃなくて、ユズルさんのことが好きだから大変なのに、ユズルさんは全然わかってくれない。 
 ユズルさんはすごく真剣な顔をしていた。俺の体を凝視した後、ペニスを握る自分の手をじっと見て、それから、もう一回俺の顔や体を眺めた。
 「いくら溜まってたとしても、ああいうことを言うのはダメだ」って相変わらずぶっきらぼうで、嬉しそうにしているようには見えない。ゆっくりゆっくり動く手つきは、なんだか「本当に触ってもいいんだろうか」と躊躇しているみたいだった。それがすごくもどかしくて、焦らされているみたいで苦しい。 
  
「ううー……、ユズルさん、ユズルさん……」 
 
 本当は中国に一緒に連れて帰りたいくらい大好きです。いつか故郷に戻らないといけないことはちゃんと理解しているけど、ユズルさんと離れる日が来ることはとても悲しい……。
 日本語だと、思っていることをそのままユズルさんに伝えようとしてもなかなか上手くいかないことがある。
 俺のユズルさんへの思いは、日本に来た外国人が言う「日本大好き~! 愛してます~!」とは全然違うのに、ユズルさんはまだまだ中国語がわからないから、仕方なく「大好き、愛してます」という言葉を使うことしか出来ない。 
 
「……ユズルさん」 
「……嫌か?気持ちよくない?」 
「きもちいい……」 
 
 ユズルさんの手も自分のペニスもぬるぬるとしていて、熱い。ガサツで素っ気ない普段の様子からは考えられないくらい、ユズルさんは俺を丁寧に扱った。
ごしごしと乱暴に早く擦ることはせずに、優しく触ってくれた。女性のしなやかな手と違って、ユズルさんの手のひらは固い。けれど、親指で先端を撫で回しながら、ペニスを手前にほんの少し傾けて人差し指で裏筋を刺激されると気持ちが良かった。 
 
「あ、あっ……だめ、ユズルさん、だめです」
「なあ……イく時、なんて言うんだ?」 
「……知らないっ、知らないよ」 
 
 もちろん知らない、というのは嘘だ。だけど、俺が急にゴリゴリの中国語で「イく、もう出ちゃう、気持ちいい」なんて言ったら、ユズルさんが引いてしまうことくらいわかってる。だから、自分の口を手で必死に抑えて我慢しないといけなかった。 
 
「ユズルさん、汚れてしまうよ……」 
「いいよ、べつに」 
 
 ユズルさんは、布団も俺が着ている服も安物だから、気にするな、と手の動きは止めてくれなかった。 
 
「そういう問題じゃな……あっ、ちょっと……!」 
「暴れたら落ちるだろ」 
 
 ぐーっと肩を抱き寄せられてそのままキスをされた。手の動きが急に早くなってきたので、本能的に腰を押し付けたい衝動に駆られる。
 反復される悦びのその先に行きたくて、ユズルさんの手の動きに合わせていると、それを繊細に察知してくれた。指の腹を使い、硬く尖ったモノの裏の柔らかいプリプリした部分を包み込むように、促すように先へ先へと導いてくる。 
 自分の心臓が強く打っているのが分かった。身体中から集めたエネルギーを、下の方へ下の方へ、穿つための頑なな力に換えるため、鼓動を早めていった。
 脈動するプリプリしたそれは、ぼんやりとした快楽に期待を膨らませている。射精が近くなった時の感覚。この瞬間はいつも切なくなる。ユズルさんとの初めてにもう涙すら滲んできていた。 

 漠然とした、温みのある、痺れにも似た感覚がやがて鋭さを増し、亀頭が膨んでいく。ずっとこの瞬間が続けばいいと思うが、もう抗うことができず、声を抑えることもできず、身体のずっと奥深くから押し出されてくる荒波に欲望を委ねたくなっていた。プリプリを駆け抜ける、熱さと冷たさの両方を兼ね揃えたそれが、激しい快感と共に迸った。 
 
「ユズルさんっ……」 
 
 ユズルさんは、大丈夫だから、としか言わなかった。ユズルさんの服を汚したことも、ユズルさんの気持ちがまだよくわからないことも、何も大丈夫じゃない。好きです、愛してます、と伝えた時にユズルさんが言った「俺も」という返事をバカみたいに信じて、ますます中国に戻りたくなくなっているのも大丈夫じゃない。 
 
「……ユズルさん、服も手も、ごめんなさい」 
「べつにいいよ」 
「舐めて綺麗にします……」 
「また、そういうことを……」 
 
 ダメだってさっき言っただろ、とユズルさんはちょっとだけ怒っていた。 
 
「ユズルさんはそういうの嫌い?」 
「いいから。ずっとこうしてろ」 
 
 ユズルさんは脱いだ服で自分の手を拭ってから、俺のことを抱き締めてくれた。脚に固いものが当たっていて、それで、ユズルさんも同じように興奮していたんだって、ちょっとだけホッとした。 
 
「……ユズルさん、舐めたいです」 
 
 緊張していて、それでいつもよりずっと下手くそな日本語になってしまった。ユズルさんは、ぐう、と押し黙った後、黙って頷いた。
 初めて口に含んだユズルさんのそこは、俺のと同じように熱くて固かった。ユズルさん、大好き、愛してます、という嘘偽りのない気持ちで舐めた。別れる日が来るまでに、ちゃんと伝わるのかがわからなくて、また涙が滲む。鼻を啜りながら、目の奥がどんどん熱くなってくるのを感じながら、ペニスを頬張った。涙が逆流して来たみたいに口の中が、しょっぱい味でいっぱいになる。 

射精する前にユズルさんは一回だけ「リィ、好きだ」って言ってくれた。 

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