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★雫(3)
しおりを挟む「こんな格好で誘惑するなんて……。マナトは本当にエッチだな……」
「あっ……、ああっ……」
両方の乳首を摘まむと、壁に手をついたまま、マナトは両足を少しだけ開いて腰をひくひくと揺らした。こういった仕草の一つ一つから何も知らなかったマナトの体が少しずつ開発されているのだと感じる。
乳首だけを責められるのがもどかしくて苦しいのか、「触って」と可愛い声でマナトはよく鳴いた。
「ここかな? マナトが触って欲しいのは……」
「いやだっ、ユウイチさん、恥ずかしいです……」
座り込んで、開いたままになっていたマナトの脚の間に体を割り込ませるようにして、濡れている肌に舌を這わせた。あえて固くなったモノには触れずに、柔らかいふくらみやアナルを舐め回すと、「だめです」とマナトは首を横に振っていた。それなのに、両手は壁から決して離さずに、腰をつきだして健気に立ち続けている。
なんて可愛いんだろう、と肌に残っている雫を夢中で舐めとった。いくらマナトの浸かっていた水とはいえ、元を辿ればただの水道水だ。それなのに、マナトの肌を経由しただけで、コクのあるまろやかな味だと感じられるのはなぜだろう。マナトが身を捩るたびに滴る水滴は、新鮮でどこかうまみさえも感じさせる。
「だめ、そんなところ舐めたらだめです……」
舌がもつれて普段とは別人のようなたらたらした口調で喋るマナトの下半身をぎゅっと抱き締めた。手を伸ばしてソッと触れた性器は、濡れてとろとろになっていた。
◇◆◇
「すっごく恥ずかしかった……」
コップに注いだミネラルウォーターを飲ませた後、そそくさとマナトはベッドの中へ潜りこんでしまった。
「でも、すごく可愛かったし腰の動きだって、」
「わああっ! やめてくださいよ、そういうことを言われたら、自分が何をしたか思い出してしまって……」
顔だけを出して抗議してくるマナトの頬は真っ赤になっている。きっちりとホテルのパジャマを着て、恥ずかしそうにもう一度ベッドの中へ隠れてしまった青年が、さっきまで「ユウイチさんのおちんちん気持ちいい、好きぃ……」と涙を流していたなんて。好き好きと求められた当の本人でさえ「あれは幻か何かだったのでは?」と信じられないでいる。
バスルームから戻った後はもちろんマナトを満足させるためにたっぷりと時間を使って抱き合った。
背面騎乗位って知ってる? とダメ元で問い掛けてみたら、マナトは一瞬言葉に詰まってから、「してもらったことはあります」と消え入りそうな声で、満点の回答を返してきた。
こういう時のマナトを説得するのはそれほど難しいことではない。
「ここからはマナトの体が見えないから大丈夫。恥ずかしくないよ」と慰めて、上に跨がらせた後は、たっぷりとマナトの後ろ姿を楽しませてもらった。
「全然見えてないよ」とよく言い聞かせておいたため、薄明かりの中で、マナトは慣れない体位に戸惑いながらも時間をかけてゆっくりと乱れていく。
慎重に腰をおろし、マナトのソコがペニスを咥え込む瞬間も、深々とため息をつきながら腰をグラインドさせる姿も、全てが刺激的な光景だった。我を忘れて快感に没頭するマナトの背中はうっすらと汗が滲んでいた。
繋がっている部分が丸見えになっているとも知らずに、膝を立てて激しいピストン運動を繰り返しながらマナトは時々鼻をすすっていた。顔は見えないのに、声の震えや、体の動きで、泣くほど感じていることや、絶頂が近いのだということがよくわかる。
奥を突きながら乳首をぐりぐりと乱暴につねると、絞まりが格段によくなって、それで、上手く二人でイクことが出来た。
「すごく気持ちよかったよ」
思い出してそう呟いた言葉は、ほとんど一人言のようなものだったのに、「本当?」とマナトがひょっこりと顔を覗かせた。
「うん。マナトがよければまたしたいよ」
「そう……? えへへ、俺もまたしたいです」
嬉しそうにしてすり寄ってくるマナトに、「そうか、この子は『可愛い』よりも今は『気持ちよかった』と言われたいのか」と、ふと気がつく。ユウイチさんのためにいろいろしたい、と思ってくれていたマナトに「気持ちよかったよ、ありがとう」と正直な気持ちを伝えた。
「ユウイチさん。またこういう所で……出来る?」
「もちろん。いつでも連れていくよ」
「本当? じゃあ、その時は……」
前もって教えてくださいね。俺、エッチなパンツを持ってくるから……。
耳元で囁くような声に驚いてマナトのことを見つめると「あはは……」と気まずそうに笑って、それで誤魔化されてしまった。
誘惑した後に、恥ずかしがって逃げて、ますます相手を夢中にさせるのだから恐ろしい。どこでそういうスキルを身に付けてくるのだろう?
疲れてしまったのか早々と寝てしまったマナトの微かな寝息を聞きながら、やっぱり一生敵わないな……と感じていた。
俺はすごくすごくマナトのことが大好きで、マナトが思っているよりもずっとマナトに夢中なんだよ。……そう正直に伝えたらマナトは信じてくれるだろうか。マナトから「安心出来る、頼もしい」と思われたくて、自分を取り繕っているけど結構余裕はないし、マナトの一挙手一投足にあたふたしているんだよ、と。
家ではマナトからの可愛いメッセージを読むたびに転がり回ったり、今日のようなサプライズでマナトを驚かせてしまったり、それぐらい、舞い上がってしまっている自分が時々恥ずかしくなる。
だからなのか、「俺もまたしたいです」「エッチなパンツを持ってくる」と言ったマナトの言葉が、ソワソワといつまでも落ち着かない心にじんわりと染み渡っていくようだった。
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