14 / 111
第一章
14.不穏
しおりを挟む
「えっ?」
空耳なのかと聞き返す前にカイトが聞き返す。アドニールは見えない口元を抑える仕草をする。そして、今度はカイトをじっと見ている気がした。
「どうして、ここに……ううん、とにかく今はここを離れ」
一回大きな雷鳴が鳴り、大気が震える。大きく風が吹き出す。分厚い黒い雲に閃光が走りだす。まるで嵐の訪れみたいだ。
「来る」
アドニールはこちらに背を向け、平原の先を見る。俺はその言葉に恐怖が湧いた。遠くの方で二人の人影が見えた。その二人は騎乗して、物凄い速さでこちらへ駆け寄ってくる。よく見ると一人は銀髪の男。もう一人は薄い紫色の長い髪を束ねた女であった。二人ともファリュウスの騎士の服装とは違い、白を基調とした羽織を羽織っていた。精悍な顔立ちの銀髪の男がそばで馬を止め叫ぶ。
「アドニール様!! 勝手に一人で行かないで下さいっ!!」
「ミツカゲ! それより瘴気が来る!! すぐに戻らないと」
ミツカゲと呼ばれた男は眉間に皺を寄せ小さく頷く。こいつが眷属の一人、ミツカゲなのか。雷の使い手。鋭い薄い青い瞳が俺たちを見る。それは凍てつく瞳であった。
「ミツカゲ、この人達を安全な場所までお願い」
「なっ私は嫌ですよ! 私は貴方を守る事が役目。トワ、お前に任せるからな」
「はぁ、分かりましたよ」
トワと呼ばれた褐色の肌の女は少し呆れた様子で返事を返す。こいつがもう一人の眷属、トワ。口調と顔つきからミツカゲとは対照に物腰が柔らかそうだと感じた。トワがこちらへ来る。セラートが俺達の前に出る。
「待ってくれ! 少し話をしたい!」
「えっ、話?」
「ふざけるな。今主人にそんな時間はない」
ミツカゲの強い口調にも怯まず、セラートが頭と首に巻いていた布、そして眼鏡を外す。アドニールはセラートを眺める様にしている。俺は静かにことの成り行きを見守る事にした。
「貴方、ガンガルドの総隊長セラート」
「お初にお目にかかるアドニール殿。いかにもガンガルド王国総隊長セラート・アミンです」
「どうして……何故、貴方がここに」
「それは、貴方に聞きたいことがあるからですよ」
「私に?」
「そうです。これからここに瘴気が起こるのですか?」
「えぇ。だから早く」
「何故それを知っているのですか?」
「それは」
アドニールは少し顔を下げ言い淀む。
「何故です? 何故今回の事も何も知らせてはくれなかったのですか?」
「わっ私はちゃんと手紙をき」
何かを言おうとする途中でアドニールは俯く。小さく首を振り、セラートに顔を向ける。
「……この件はガンガルドの兵士にも通達しました」
「通達? ……おそらくその兵士達は先日、帰還途中に亡くなった」
「えっ? 亡くなった!? 何故?」
「何故? 何故、ですかね」
セラートの口調は至って静かであったが、その声色は疑念と怒気を孕んでいる様に聞こえた。
「貴様、主人をそんな目で見るな。さっきから黙って聞いていれば」
「いいの、ミツカゲ。ですが今は話しをしている時間はありません。トワ急いで」
「いえ、その必要はありません。私達も加勢しますよ」
「え゛っ!!」
隊員達の声が見事に被る。
「セラート様? 本気ですか?」
そばにいるカイトも不安気な表情でセラートを見つめている。
「あぁ。怖かったら君達はアドニール殿の言う通り、ここを離れなさい」
思わずため息が出そうになった。そんな訳にはいかない。ここで逃げたら後でどんな処罰があるか分かったもんじゃない。なにより、俺達はその為に来たのだから。幸い体の感覚は大分戻った。これなら戦えそうだ。
「ヴァン」
「行くぞ」
「うん」
カイリが力強く頷く。他の隊員達の方も見ると、皆も頷く。
「そういう訳です。構いませんよね?」
「……それは、許可できません。貴方達はすぐに離れて下さい」
「くっ、貴方に許可をもらわなくとも私は」
「いい加減にしろ! 主人に楯突くとは貴様何様の」
「ミツカゲ!」
アドニールがミツカゲを止め一歩前に出ると、俺たちに手をかざす。そこに光が集まる。咄嗟に身構える。足元が輝き出した。見ると俺たちの下に何かの魔法陣が現れていた。その魔法陣が半透明な膜を作り、俺たちの頭上を覆い出す。唖然としていると、アドニールがそばに近寄ってくる。
「大丈夫。この中に入れば安全だから。だからここにいて、お願い」
膜の向こうにいるアドニールにまた、見られている様な気がした。俺は静かに目のない面を見る。
なんだろう。
不思議な感覚。見られて不快とかそんな気持ちはなく、ただ気持ちが落ち着いた。それと同時に胸が高鳴る気がした。アドニールは何かをボソボソと口にした。ただそれは、あまりにも小さくて聞こえなかった。
一歩下がり、アドニールは小さな背を向ける。そのまま馬へと跨り駆け出し去って行く。後ろにミツカゲとトワも続くが、ミツカゲは殺気を孕んだ瞳で最後、俺たちを睨みつけていった。それを俺たちは黙って見届けることしか出来なかった。平原の先、空を覆う黒い雲が渦を巻く様な動きをしている。
「なんなんだこれ?」
カミュンはコンコンっと張られた膜を不思議そうに叩いている。
「すっごいなぁ! こんな事出来るなんてさすがだなぁ! 僕感動だよ!」
アルはこんな時でも目を輝かせてはしゃいでいる。
「もうお手上げねぇ~」
「……そうですね。これは私達ではどうにも出来なさそうです」
マリーは腰を下ろし、グレミオも手を当て探っているがお手上げの様だ。ドンっと壁を叩く大きな音がした。
「セラート様」
「屈辱だ。ここまで来て、何も成せぬなどと」
「でも、きっとまた戻ってきてくれますよ……ねっ? そうだよね、ヴァン」
「……そうだな」
仮に戻ってきたところで話し合いが出来るのだろうか?あの眷属、ミツカゲが厄介だ。先程も終始高圧的であった。最後も敵意剥き出しだったし。アドニール自体はそうでは無さそうだが。それにしても分からないことだらけだ。何故通達を受けた兵士は殺されたのか。そして、アドニールは手紙を出したと言っていた。
……誰に出した?
分からない事がさらに増えた上、こんな所で身動き取れず置き去りなんて、確かにセラートが苛立つのも分かる。
「ヴァン」
カイトが耳打ちする様に話しかけてくる。
「大丈夫?」
「あぁ、もう大丈夫だ」
「そう、よかった」
きっと瘴気は起きるんだ。なのに落ち着いていられるのは何故だろう。この中にいるからなのだろうか?これも、俺にはさっぱり分からない。
「……ねぇ、ヴァンはあの人と知り合いなの? 名前を呼んだ気がしたんだけど」
「さぁな、俺は知らない」
確かに知らない。噂で聞いたくらいで実際会うのは間違いなく今日が初めてだ。聞き間違いだったのだろうか?これも分からない。
ふと脳裏に昨夜の夢が蘇る。泥だらけのフードを被った顔を消した子供。もしかしてと一瞬考えたが、あまりにも接点のない人間だ。
光と闇なんて。
この中は穏やかであった。風も感じず、日の元にいる様。だが、次第に風に巻き上げられた葉が、光の膜に叩きつけられる様に当たりだす。雷が落ち、地を轟かせる。宙に閃光が走る。渦を巻いていた雲から竜巻が起きる。また、胸がざわめきだす。
瘴気。
それは見た事も、聞いた事もないほどに巨大であった。
空耳なのかと聞き返す前にカイトが聞き返す。アドニールは見えない口元を抑える仕草をする。そして、今度はカイトをじっと見ている気がした。
「どうして、ここに……ううん、とにかく今はここを離れ」
一回大きな雷鳴が鳴り、大気が震える。大きく風が吹き出す。分厚い黒い雲に閃光が走りだす。まるで嵐の訪れみたいだ。
「来る」
アドニールはこちらに背を向け、平原の先を見る。俺はその言葉に恐怖が湧いた。遠くの方で二人の人影が見えた。その二人は騎乗して、物凄い速さでこちらへ駆け寄ってくる。よく見ると一人は銀髪の男。もう一人は薄い紫色の長い髪を束ねた女であった。二人ともファリュウスの騎士の服装とは違い、白を基調とした羽織を羽織っていた。精悍な顔立ちの銀髪の男がそばで馬を止め叫ぶ。
「アドニール様!! 勝手に一人で行かないで下さいっ!!」
「ミツカゲ! それより瘴気が来る!! すぐに戻らないと」
ミツカゲと呼ばれた男は眉間に皺を寄せ小さく頷く。こいつが眷属の一人、ミツカゲなのか。雷の使い手。鋭い薄い青い瞳が俺たちを見る。それは凍てつく瞳であった。
「ミツカゲ、この人達を安全な場所までお願い」
「なっ私は嫌ですよ! 私は貴方を守る事が役目。トワ、お前に任せるからな」
「はぁ、分かりましたよ」
トワと呼ばれた褐色の肌の女は少し呆れた様子で返事を返す。こいつがもう一人の眷属、トワ。口調と顔つきからミツカゲとは対照に物腰が柔らかそうだと感じた。トワがこちらへ来る。セラートが俺達の前に出る。
「待ってくれ! 少し話をしたい!」
「えっ、話?」
「ふざけるな。今主人にそんな時間はない」
ミツカゲの強い口調にも怯まず、セラートが頭と首に巻いていた布、そして眼鏡を外す。アドニールはセラートを眺める様にしている。俺は静かにことの成り行きを見守る事にした。
「貴方、ガンガルドの総隊長セラート」
「お初にお目にかかるアドニール殿。いかにもガンガルド王国総隊長セラート・アミンです」
「どうして……何故、貴方がここに」
「それは、貴方に聞きたいことがあるからですよ」
「私に?」
「そうです。これからここに瘴気が起こるのですか?」
「えぇ。だから早く」
「何故それを知っているのですか?」
「それは」
アドニールは少し顔を下げ言い淀む。
「何故です? 何故今回の事も何も知らせてはくれなかったのですか?」
「わっ私はちゃんと手紙をき」
何かを言おうとする途中でアドニールは俯く。小さく首を振り、セラートに顔を向ける。
「……この件はガンガルドの兵士にも通達しました」
「通達? ……おそらくその兵士達は先日、帰還途中に亡くなった」
「えっ? 亡くなった!? 何故?」
「何故? 何故、ですかね」
セラートの口調は至って静かであったが、その声色は疑念と怒気を孕んでいる様に聞こえた。
「貴様、主人をそんな目で見るな。さっきから黙って聞いていれば」
「いいの、ミツカゲ。ですが今は話しをしている時間はありません。トワ急いで」
「いえ、その必要はありません。私達も加勢しますよ」
「え゛っ!!」
隊員達の声が見事に被る。
「セラート様? 本気ですか?」
そばにいるカイトも不安気な表情でセラートを見つめている。
「あぁ。怖かったら君達はアドニール殿の言う通り、ここを離れなさい」
思わずため息が出そうになった。そんな訳にはいかない。ここで逃げたら後でどんな処罰があるか分かったもんじゃない。なにより、俺達はその為に来たのだから。幸い体の感覚は大分戻った。これなら戦えそうだ。
「ヴァン」
「行くぞ」
「うん」
カイリが力強く頷く。他の隊員達の方も見ると、皆も頷く。
「そういう訳です。構いませんよね?」
「……それは、許可できません。貴方達はすぐに離れて下さい」
「くっ、貴方に許可をもらわなくとも私は」
「いい加減にしろ! 主人に楯突くとは貴様何様の」
「ミツカゲ!」
アドニールがミツカゲを止め一歩前に出ると、俺たちに手をかざす。そこに光が集まる。咄嗟に身構える。足元が輝き出した。見ると俺たちの下に何かの魔法陣が現れていた。その魔法陣が半透明な膜を作り、俺たちの頭上を覆い出す。唖然としていると、アドニールがそばに近寄ってくる。
「大丈夫。この中に入れば安全だから。だからここにいて、お願い」
膜の向こうにいるアドニールにまた、見られている様な気がした。俺は静かに目のない面を見る。
なんだろう。
不思議な感覚。見られて不快とかそんな気持ちはなく、ただ気持ちが落ち着いた。それと同時に胸が高鳴る気がした。アドニールは何かをボソボソと口にした。ただそれは、あまりにも小さくて聞こえなかった。
一歩下がり、アドニールは小さな背を向ける。そのまま馬へと跨り駆け出し去って行く。後ろにミツカゲとトワも続くが、ミツカゲは殺気を孕んだ瞳で最後、俺たちを睨みつけていった。それを俺たちは黙って見届けることしか出来なかった。平原の先、空を覆う黒い雲が渦を巻く様な動きをしている。
「なんなんだこれ?」
カミュンはコンコンっと張られた膜を不思議そうに叩いている。
「すっごいなぁ! こんな事出来るなんてさすがだなぁ! 僕感動だよ!」
アルはこんな時でも目を輝かせてはしゃいでいる。
「もうお手上げねぇ~」
「……そうですね。これは私達ではどうにも出来なさそうです」
マリーは腰を下ろし、グレミオも手を当て探っているがお手上げの様だ。ドンっと壁を叩く大きな音がした。
「セラート様」
「屈辱だ。ここまで来て、何も成せぬなどと」
「でも、きっとまた戻ってきてくれますよ……ねっ? そうだよね、ヴァン」
「……そうだな」
仮に戻ってきたところで話し合いが出来るのだろうか?あの眷属、ミツカゲが厄介だ。先程も終始高圧的であった。最後も敵意剥き出しだったし。アドニール自体はそうでは無さそうだが。それにしても分からないことだらけだ。何故通達を受けた兵士は殺されたのか。そして、アドニールは手紙を出したと言っていた。
……誰に出した?
分からない事がさらに増えた上、こんな所で身動き取れず置き去りなんて、確かにセラートが苛立つのも分かる。
「ヴァン」
カイトが耳打ちする様に話しかけてくる。
「大丈夫?」
「あぁ、もう大丈夫だ」
「そう、よかった」
きっと瘴気は起きるんだ。なのに落ち着いていられるのは何故だろう。この中にいるからなのだろうか?これも、俺にはさっぱり分からない。
「……ねぇ、ヴァンはあの人と知り合いなの? 名前を呼んだ気がしたんだけど」
「さぁな、俺は知らない」
確かに知らない。噂で聞いたくらいで実際会うのは間違いなく今日が初めてだ。聞き間違いだったのだろうか?これも分からない。
ふと脳裏に昨夜の夢が蘇る。泥だらけのフードを被った顔を消した子供。もしかしてと一瞬考えたが、あまりにも接点のない人間だ。
光と闇なんて。
この中は穏やかであった。風も感じず、日の元にいる様。だが、次第に風に巻き上げられた葉が、光の膜に叩きつけられる様に当たりだす。雷が落ち、地を轟かせる。宙に閃光が走る。渦を巻いていた雲から竜巻が起きる。また、胸がざわめきだす。
瘴気。
それは見た事も、聞いた事もないほどに巨大であった。
0
あなたにおすすめの小説
使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
もう散々泣いて悔やんだから、過去に戻ったら絶対に間違えない
もーりんもも
恋愛
セラフィネは一目惚れで結婚した夫に裏切られ、満足な食事も与えられず自宅に軟禁されていた。
……私が馬鹿だった。それは分かっているけど悔しい。夫と出会う前からやり直したい。 そのチャンスを手に入れたセラフィネは復讐を誓う――。
ちゃんと忠告をしましたよ?
柚木ゆず
ファンタジー
ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。
「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」
アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。
アゼット様。まだ間に合います。
今なら、引き返せますよ?
※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
公爵令嬢アナスタシアの華麗なる鉄槌
招杜羅147
ファンタジー
「婚約は破棄だ!」
毒殺容疑の冤罪で、婚約者の手によって投獄された公爵令嬢・アナスタシア。
彼女は獄中死し、それによって3年前に巻き戻る。
そして…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる