白雷のルシウス ~知識チートで最強への道を歩んでいたら、敵もチートだった~

がおがお

文字の大きさ
28 / 59
新人対抗戦編

オルデンブルク帝国vsアウグスト連邦3

しおりを挟む
「最後の剣士強いなー! ルウとどっちが強いかな?」

「さすがにルシウスが負けるわけねーだろ」

「そうですよ。私たち全員でも全く相手にならないんですよ」

「ルウ君のほうが強いと思う」

「まぁそれは間違いないわね。でも私たちだと……正直絶対勝てるとは言えないわね」

 確かに最後の梔は本当に強かった。恐らくエリーでなんとか、というところだろう。他の四人は梔に属性付きの身体強化を使われた時点でかなり厳しい。

「まぁあいつは副将だ。エリーならなんとかなるさ」

「なんたって白雷隊アルベドの副隊長だかんね!」

 さて、次が大将戦だ。本命の勇者の実力を見せてもらおうか。

「それでは大将、前へ」

鑑定アプレーザル

白銀 信也
職業=剣士
魔力=299600

 おいおい。さすがに勇者は頭抜けてるな。ほぼ30万とかあの二階堂って魔導師より高いじゃないか。勇者って魔法職じゃないよな……?

 相手の大将は腰が引けている。それも仕方ないだろう。副将戦までの戦いを見て、自分の力が通じる相手じゃないことは痛いほど理解しているだろうからな。

「大将戦----はじめ!」

無敵のインビンシブル戦士=クリーガー

 なんじゃその魔法名。無敵なんて不可能なもんイメージしにくいだろうに。よくそれで使えてるな。
 実際魔力の無駄はあまり無さそうだ。これが勇者特権とか言わないだろうな。
 しかも魔法式も結構やばいぞこれ。

魔法属性=光
形状=纏
特殊=光剣
持続魔力=125
強化=1500×1.5
魔力=160000
速度=1000×1.5

 絶対これ勇者特典だろ。なんで強化と速度両方に1.5倍の倍率がかかってんだよ。っていうか光属性? 聖属性と光属性って違うのかよ。闇の対が聖かと思ってたんだが……これはさすがに嫉妬してしまうな……
 俺がどれだけ苦労して複合属性の強化魔法を開発したと思ってるんだ。

 相手なんてもう身に纏うオーラ見て放心状態じゃないか。つーかこれに勝とうと思ったら、結構な力出さないとダメじゃん。あーあやだやだ。これだから勇者チートなんて嫌いなんだ。

「まだやるかい?」

 何が「まだやるかい?」だ。かっこつけてんじゃないぞ。くそ、絶対勝ってやる。

「こ、降参だ! 降参する!」

 賢明な判断、といいたいところだが、せっかく結界の中なんだし、少しくらい戦ってアピールすればいいのに。そしたらあいつの動きも少しは見れたんだが。

「大将戦勝者----白銀 信也!」

 観衆にはあの身体強化のレベルなんて分かってないだろうが、あの身に纏うオーラだけで感じ取るものがあったんだろう。
 あそこまではっきり具現化してれば、観衆にもはっきり見えただろうしな。

「それではここで、一旦休憩とします。半刻後の鐘にて再開いたします」



「最後のやつ……あれはやばすぎだろ」

「ねぇルウ……あれに勝てる?」

「勝てるよ。ただ力はそれなりに出さなきゃいけないな」

「ホント!? ルウさすがだなー!」

「ルウ君すごい……」

 これでも一応白雷隊アルベドの隊長なんでね。こんな学生の対抗戦で負けるわけにはいかないでしょ。あの化け物深淵を相手にしなきゃならないんだから。

「よし、んじゃ俺は自分の相手に勝つぜ!」

「ボクもー!」

 全勝は厳しいかもしれないが、試合には勝つ。ただちょっと心配なのは、結界が耐えられるのかどうか、だな。まぁあれだけすごい効果を常時維持してるくらいだから大丈夫だとは思うが……

「あ! ねぇルウ!」

「なんだ?」

深淵アビスってどんなやつー?」

「いきなりどうしたんだ?」

「だってボク達の倒す敵なんでしょ? どんなやつなのかなーって」

 あぁ、そりゃそうか。何と対峙しなければいけないのかも分かってないもんな。もちろん深淵アビス自体は聞いたことあるだろうが、会ったことなんてあるはずもない。

「俺が知ってるのは一人だけだが……あれはマジもんの化け物だよ」

「ルウとどっちが強い?」

「俺……と言いたいとこだが、正直わからん。前に戦った時は完全に負けだったな。見逃してもらわなけりゃ死んでる」

「ええ!? ルウでも勝てないの!? そんなのボク達役に立つのかな……」

 珍しくレーナが不安になっている。

「前って言っただろ。あれから俺もかなり強くなってる。今なら分からないさ」

 それは事実だ。ただあいつカズィクル=ベイはまだ本気じゃなかった。あいつカズィクル=ベイの底がどれだけ深いか、だな。

「そっか! よーっし! ボクも頑張ってルウに追いつくぞー!」

「俺だって深淵アビスかなんか知らねーが、倒せるようになってやるぜ!」

 頼もしい隊員達だ。こいつらとなら何か希望が見える気がするんだよな。
 まぁ、今のところは深淵アビスも積極的に人間に関わってはないようだし、ゆっくり訓練させてもらうとするかね。

「あ、みんな、そろそろ時間だよ」

「お、観戦しにいこーぜ!」

 俺たちはシードだから、次は決勝だ。それまでは観戦。参加国の数の兼ね合いもあるけど、一勝したら次が決勝とか楽すぎるだろ。



「うーん……どこもパッとしないねー」

 他の試合を見てレーナが呟いた。

「まぁ仕方ないだろ。うち王国や帝国と比べたら可哀想だ。帝国もあれはちょっと特殊だしな」

「そうなの? 確かに一人以外みんな見た目も珍しかったけど……」

 この世界の人間じゃないからな。まぁそれを言ったところで何も変わらないし、俺たちのやることも変わらない。

「俺たちは勝つ。それでいいだろ」

 レウスが立ち上がってそれに応じる。

「そうだぜ! 絶対に優勝してやる!」

「私も頑張るよ」

 アリスもやる気だ。

「精一杯やりますね」

 マリーはいつも頑張ってるよ。これからもよろしく頼む。

「分かってるわよ。あんな男に負けてなんかやらないんだから」

 エリーが負けず嫌いなのは、この一ヶ月ですごく理解した。きっとあの剣聖にも勝ってくれる。

「えいえいおー!」

 レーナは……うん。

 王国、帝国以外の試合は大体近いレベルのものだった。本来なこんな感じなんだろう。いくら才能があるとは言っても、入学したばかりの新入生が王級魔術を使えるほうがおかしい。

 結果も当然のように、王国と帝国が残った。そしてついに決勝戦となった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

神様、ちょっとチートがすぎませんか?

ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】 未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。 本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!  おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!  僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇  ――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。  しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。  自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。 へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/ --------------- ※カクヨムとなろうにも投稿しています

『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!

たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。 新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。 ※※※※※ 1億年の試練。 そして、神をもしのぐ力。 それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。 すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。 だが、もはや生きることに飽きていた。 『違う選択肢もあるぞ?』 創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、 その“策略”にまんまと引っかかる。 ――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。 確かに神は嘘をついていない。 けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!! そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、 神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。 記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。 それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。 だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。 くどいようだが、俺の望みはスローライフ。 ……のはずだったのに。 呪いのような“女難の相”が炸裂し、 気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。 どうしてこうなった!?

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

処理中です...