え?聖女って、女性がなるものだよね? ~期間限定異世界救済プロジェクト~

月夜野レオン

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第二部  復興編

10.発見したが

5人という少人数で水源探索を開始したが、これが結構動きやすい。 

確かに目立たないし、まとまって動けるからスムーズだ。 

そしてスザールの言う通り、涼しくて楽だ。 

年の功だなと言ったら、まだ27才だと頭を叩かれた。 

ザウスと同い年じゃん。 

移動ルートは町の外周。 

水源として探しているのは地下の川だから、町の一番外側をサーチしていけばいい。 

そこに無ければ、町に向かって流れてる川はないので、もう外の砂漠を調べるしかない訳だ。 

それは時間が掛かり過ぎてヤバい。 

祈るような気持ちでサーチをかけていく。 

3つの月に照らされているから、月明りだけと言っても結構明るい。 

その下を、ひたすら移動。 

もう半分は来たか?まだか? 

半分を過ぎたら、かなり絶望的だ。 

「大丈夫だ、絶対に見つかる」 

俺が相当絶望的な顔をしていたんだろうか? 

移動中の馬の上で、スザールが横から言ってきた。 

「根拠があるのか?」 

「いや、ない」 

おまっ! 

コケて馬から落ちそうになったぞ! 

「その根拠のない自信はどこから来るんだ!」 

「神様がお前を遣わしたからだな」 

へ?神様? 

「異世界転移はライドとリネルのやったことだが、スキルは神様がお前に与えたものだろう?」 

ええ、そうなのか? 

あ~でもそうか、都合よく必要な3つのスキルが俺に与えられているのは、確かにそうかも……? 

半信半疑ではあるけど、そう考えると少し気持ちが楽になるな。 

根拠のない自信、イイネ! 

気持ちが上向くと、体も軽くなる気がするから現金なもんだ。 

馬をストッと降りて、地面に手をつけてサーチをかける。 

「………お…?」 

おおお? 

これって、水の流れ…? 

遠いけれど、水が感知できる。 

「…あった……けど」 

「!あったのか?」 

スザールも慌てて馬を下りてくる。 

「……でも、深すぎる」 

この深さだと、多分離宮の時の倍以上深い。 

掘るのも大変だし、何よりその深さから水が上がってくるかどうかが分からない。 

うーん、でも水流はありそうだが。 

「とりあえず第一候補にして、他もあたればいいだろう」 

俺がうんうん唸ってると、スザールがあっさりと結論を出す。 

あ、そうっすね。 

兵士のひとりに目印を立てるように頼んで、またサーチに戻った。 

さすが年の功だな。 

頭叩かれるから言わないけどな。 

その後、更に探査を進めたが、収穫は無かった。 

無念だが、深夜に撤収。 

 

翌日、前日の重労働から回復していない兵士は休ませておいて、再び水源の探索に入った。 

アデル達には、今日も教会回りをして水を配ってもらう。 

馬車に積んだ樽の中に、ミニミニ雨雲を作って無限配給を可能にしたのだ。 

ちょいちょいスキルの工夫が出来てきてるぜ。 

教会一件ずつくらいなら、ガンガン給水しても不思議に思われないだろう。 

明日には聖女の奇蹟を起こして、水を行き渡らせたい。 

絶対に、今日中に残りの範囲をサーチし終えるぞ。 

今日はザウスも同行している。 

「そうか、あったけど深すぎると……」 

「そうなんだよ、何せ掘り方が掘り方なだけに、あんまり深いのはね」 

「………確かに」 

昨日見つけた水源の話をすると、ザウスも残念そうに唸っている。 

マジであっちの世界のショベルカー欲しいわ。 

 

気合を入れて回ったので、昼過ぎまでに残りの地域の探索は終えた。 

結果、無かった。 

う~ん、あの第一候補しかないのかぁ。 

気が重いわ。 

昨日の水源まで戻って、そこで昼飯を食べていると、スザールと他の兵士達もやってきた。 

もうここに施設を建てるしかないもんな。 

「やはりここしか無かったか」 

「うん、ダメだった」 

「……かなり掘らないといけないか」 

スザールは顎に手を当てて何やら考えている。 

「…アキラ、その水はどちらの方角から流れてきている?」 

「へ?方角…」 

スザールに聞かれて、俺はもう一度サーチをかけて水の流れを確認した。 

「こっちから向こうに…だな。外から来て、ガルデーンの縁を掠めてまた外に出ている」 

指でコースを示すと、スザールからちょっとこっちにと呼ばれる。 

「?……何だ?」 

「確証は無いが、ダメ元で向こうを少し調べてみないか?」 

スザールが示したのは、水の来る方向。 

はい? 
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