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オマケ
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しおりを挟む最近のお気に入りの茶葉はミッシェルがお薦めしてくれたものだ。安眠の効果があるので、眠る前に時々飲むようにしている。仕事で疲れ切ったグレンにもこれはよく効くはずだ。
そんな自信を持ってグレンの前へとティーカップを置いたところでフェリシアは固まる。
ありがとう、と微笑むグレンの隣には、座った彼と同じ高さの大きな犬のぬいぐるみがあった。中身が綿であるから、どうしても背がクタリとしてしまい、若干の差はあれど、ほぼ同じ背丈の犬、の、ぬいぐるみ。黒くてつやつやとした毛並みに、澄んだ青空と同じ色の瞳は、まあまあ乙女思考が強ければ何を差しているかは分かるだろう。
いや、それよりも、その犬が身につけている衣類が明確に答えを出している。
「これは……俺の?」
グレーのガウンはグレンの物だ。それをうまい具合に着こなし、何冊も積み上げられた本の上に鎮座まします犬の言わんとするところとは。
「――俺の代わり?」
筒抜けである。グレンは少しばかり照れくさそうに笑っているが、思考回路がバレバレのフェリシアはそれどころではない。ひああああああ、とグレンの前に膝をついたまま両手で顔を覆って丸くなる。
「フェリシア」
そんなフェリシアの体を容赦なく引き起こし、グレンは自分の膝の上にヒョイと座らせた。
「聞いてくださいグレン様」
「是非とも聞かせてほしいフェリシア」
「ちがうんですそうじゃないんですこれにはわけがあってですね」
両手で顔を覆ったままフェリシアの言い訳は始まる。
「ポリーが……ポリーが天才的閃きを発揮してくれたんです」
連日グレンの帰りが遅い事に、どうしたってフェリシアは寂しさを感じてしまう。心配だってするし、一人で眠るベッドの上を意味もなく転がる日々が続いていた。けれど、それを日中表に出す事はなかった。実際日中はポリーにマリア、カーティスほか屋敷の面々がいるので寂しくはなかったし、ミッシェルが遊びに来てくれたりもするので本当に平気だったのだ。
ところがポリーが突然一念発起する。
「こうすれば少しはさみしくなくなりますよ!」
元気な声と満面の笑みで、ずいぶんと大きな犬のぬいぐるみをフェリシアの前へと持ってきたのだ。
実はずっと前から作り始めていたというそのぬいぐるみ。
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