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「いじめていいのは、いじめられてもいい覚悟があるやつだけだ」

俺はそう高らかに宣言した。撃っていいのは撃たれる覚悟のあるやつだけだ。コードギアスは見ている。歴史的な名作だと思う。ちょっと、過激なストーリーだけどね。
花瓶に活けてあった花が散りつつあった。花びらが茶色く濁った色に変色し、葉っぱも灰色になろうとしていた。

「あ、ありがとね。…いや、私は私一人でも大丈夫だったし!全然平気なんだもんね!」

千代は手を振り振りさせながら俺にそういった。俺は一つだけ、気がかりなことがあった。なんとなくだけど、人の死期がわかる。それによるとこの娘は。

「お前、明日死ぬぞ」

「え?な、なにを言ってるの?」

「だから、お前は明日死ぬって」

「え、私は不死身だから死なないよ」

「だから、お前は名前は千代だけど普通に死ぬから。俺みたいな本当の不死身とは違うんだから」

はたから見ると頭がいかれた会話である。

「私は死なない」

「いや、お前は死ぬ」

「死なない。だって不死身だもん」
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