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いざギルドへ! その3
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俺がクエストの紙に色々と書き始めてすぐ。ミラさんがシエナに約束通り、ランクと俺のユニークスキルについて話し始めた。
「ギルドに加入している冒険者は必ずランク付けがされるの。そのランクは、下はEから上は特Sまであるわ。と言っても特S級に関しては、勇者級の活躍をしないとなれないし、今までそのランクに到達した人は誰もいないからこれは無視していいわ」
「つまり……エリック様はそのランクの頂点に位置している方、ということですか?」
物分りがいいな。シエナは結構頭がいいのかもしれない。
え? それくらい理解できて当然だって? 俺の基準は掲示板で殴り合いをしていた冒険者たちなので、たしかに普通はそれくらい分かって当然かも知れないな。うん。
「まあ、そういうことになるわね。通常、一人のギルド長が一人、A級ランクの冒険者の中でも特に強いと思う人にS級ランクを授けることが出来るの。ちなみに、エリックは私がS級ランク認定したのよ?」
ちらりと目をやると、『どう? すごいでしょ?』みたいな感じで無い胸を張っていた。
「そうなんですね……エリック様がそこまでお強い方とは……」
シエナの俺を見る目が変わる。なんというか、英雄を見るような……そんな感じのものになってしまった。
筆を動かしながら、今の話に訂正を入れることにする。
「シエナ。俺はそこまでの実力はない。A級ランクがせいぜいなんだ。それなのに、俺が知らない間にミラさんがS級ランク認定をしてしまって……」
「何よ。エリックにとってはメリットしか無いはずよ? S級ランクには色々特典だってあるんだから。シエナさん、S級ランクになるとね。クエストの報酬が美味しくなったり、私達ギルドの運営の手伝いが出来るようになったり、周りの冒険者が物凄く注目してくれて一躍有名人になったりするのよ。すごいでしょ?」
「すごい……です……」
おいおい、シエナがマジで感心しちゃってるじゃん。
筆を止め、ミラさんの言葉を正しいものに訂正していく。
「シエナ。ミラさんの言葉に騙されるんじゃない。クエストの報酬が美味しくなる? 確かに美味しくはなるさ。高難易度のクエストを受けて、モンスターを討伐したときの報酬だがな。ギルドの運営の手伝いが出来るようになる? 雑務を押し付けられるだけだ。周りの冒険者が注目してくれて、有名人になる? 俺はすでにある意味有名人だから、これ以上|敵(ファン)が増えるのは御免だ」
ほとんど愚痴になってしまったが、事実なので仕方ない。
「エリック。あんた、私がクエストをよく斡旋してあげていたのに、『雑務』とか思っていたの? ショックだわ。あーあ! ショックだわーッ!」
ミラさんはすごく不機嫌になった。
「いえ! ミラ様にはいつもお世話になっております! クエスト斡旋ありがとうございます!」
「……そう? ならいいけど」
ミラさんはものすごく上機嫌になった。
……チョロくて助かる。
「まあ、そういうことだから、あまり俺を輝く瞳で見ないでくれ。こっちが気まずくなる」
シエナにその目はやめてくれと言ったのだが……
「あ! すみません! でも……私のご主人様が皆に認めてもらえるほどの実力の持ち主だと思うと……その……嬉しくて……」
「――よし! さっきのは訂正しよう! 俺を思う存分、飽きるまでその目で見ていていいぞ!」
「……! ありがとうございます!」
「……エリック……あんた、バカね」
またしてもミラさんに呆れられたが構うものか!
彼女の笑顔が、彼女の幸せが一番! 自分の事など二の次で良いのだ!
「話を戻すわよ。ほら、エリック! シエナさんを気持ち悪い目で見ていないで早くその紙を書き上げなさい!」
怒られてしまったので、再度筆を動かしながら彼女たちの話に耳を傾けることにした。
「まあ、ランクの話はこれくらいでいいでしょう。もし、あなたが冒険者になりたいって思ったら私を訪ねてきてね。もう少しランク制度について詳しく話をするわ。エリックに聞いてもいいけどね。じゃあ、次は『女性を戦場で発情させる』というエリックのユニークスキル、まあ、これは……ユニークスキルを使用したときの副作用みたいなものだけど、それについて話をするわね」
「お願いします」
筆を握る力が強くなる。
頼む、話を聞いてもどうか俺を嫌わないでくれ、シエナ!
「シエナさん、今日、街で女性冒険者達がエリックについて何か話していることを見聞きしたりした?」
「……はい。その……『歩く公然わいせつ人物』とか……ひどい言葉を投げかけていたり……厳しい目でエリック様を見ていたところを……」
うわーん! バッチリ彼女たちが言っていたことを覚えちゃってるじゃん! 誰かシエナのその部分の記憶を消してくれぇ!
「……はあ。そうなのね。全く……どいつもこいつも……」
「ミラ様……?」
いきなりミラさんが悪態をつき始めたのでシエナが驚く。
「いえ、なんでもないわ。それで、女性冒険者がエリックのことを悪く言ったり厳しい目を向ける理由、それを説明するには少し、ユニークスキルについて説明しないといけないわ」
「さっきも出てきましたが、それは何なのですか?」
「順を追って説明するわね。冒険者がギルドで冒険者登録を行う際には、必ず鑑定師という人にその人の秘められた力や能力を鑑定してもらうの。で、その鑑定結果によって各々に合った『お守り』と呼ばれるものがギルドから冒険者へと配布されるのよ」
「『お守り』……?」
「まあ、単語だけ聞いても分からないわよね。エリック、あなたのものを見せてちょうだい」
……俺に書類を書けって言ったり、お守りを見せろと言ったり……まあ、いいけどさ。
胸ポケットに入れてある『お守り』を二人に見せる。
『お守り』は、白い布を袋状に縫ってある。中には、何かの宝石が入っている……らしい。
というのも、俺は中身を見たことがないのだ。鑑定師以外の人が『お守り』の中を覗くと、その『お守り』の効果が無くなると聞いたから……
え? 嘘だって? 本当だったら困るから、俺は中身を見ないと決めている。
「ギルドに加入している冒険者は必ずランク付けがされるの。そのランクは、下はEから上は特Sまであるわ。と言っても特S級に関しては、勇者級の活躍をしないとなれないし、今までそのランクに到達した人は誰もいないからこれは無視していいわ」
「つまり……エリック様はそのランクの頂点に位置している方、ということですか?」
物分りがいいな。シエナは結構頭がいいのかもしれない。
え? それくらい理解できて当然だって? 俺の基準は掲示板で殴り合いをしていた冒険者たちなので、たしかに普通はそれくらい分かって当然かも知れないな。うん。
「まあ、そういうことになるわね。通常、一人のギルド長が一人、A級ランクの冒険者の中でも特に強いと思う人にS級ランクを授けることが出来るの。ちなみに、エリックは私がS級ランク認定したのよ?」
ちらりと目をやると、『どう? すごいでしょ?』みたいな感じで無い胸を張っていた。
「そうなんですね……エリック様がそこまでお強い方とは……」
シエナの俺を見る目が変わる。なんというか、英雄を見るような……そんな感じのものになってしまった。
筆を動かしながら、今の話に訂正を入れることにする。
「シエナ。俺はそこまでの実力はない。A級ランクがせいぜいなんだ。それなのに、俺が知らない間にミラさんがS級ランク認定をしてしまって……」
「何よ。エリックにとってはメリットしか無いはずよ? S級ランクには色々特典だってあるんだから。シエナさん、S級ランクになるとね。クエストの報酬が美味しくなったり、私達ギルドの運営の手伝いが出来るようになったり、周りの冒険者が物凄く注目してくれて一躍有名人になったりするのよ。すごいでしょ?」
「すごい……です……」
おいおい、シエナがマジで感心しちゃってるじゃん。
筆を止め、ミラさんの言葉を正しいものに訂正していく。
「シエナ。ミラさんの言葉に騙されるんじゃない。クエストの報酬が美味しくなる? 確かに美味しくはなるさ。高難易度のクエストを受けて、モンスターを討伐したときの報酬だがな。ギルドの運営の手伝いが出来るようになる? 雑務を押し付けられるだけだ。周りの冒険者が注目してくれて、有名人になる? 俺はすでにある意味有名人だから、これ以上|敵(ファン)が増えるのは御免だ」
ほとんど愚痴になってしまったが、事実なので仕方ない。
「エリック。あんた、私がクエストをよく斡旋してあげていたのに、『雑務』とか思っていたの? ショックだわ。あーあ! ショックだわーッ!」
ミラさんはすごく不機嫌になった。
「いえ! ミラ様にはいつもお世話になっております! クエスト斡旋ありがとうございます!」
「……そう? ならいいけど」
ミラさんはものすごく上機嫌になった。
……チョロくて助かる。
「まあ、そういうことだから、あまり俺を輝く瞳で見ないでくれ。こっちが気まずくなる」
シエナにその目はやめてくれと言ったのだが……
「あ! すみません! でも……私のご主人様が皆に認めてもらえるほどの実力の持ち主だと思うと……その……嬉しくて……」
「――よし! さっきのは訂正しよう! 俺を思う存分、飽きるまでその目で見ていていいぞ!」
「……! ありがとうございます!」
「……エリック……あんた、バカね」
またしてもミラさんに呆れられたが構うものか!
彼女の笑顔が、彼女の幸せが一番! 自分の事など二の次で良いのだ!
「話を戻すわよ。ほら、エリック! シエナさんを気持ち悪い目で見ていないで早くその紙を書き上げなさい!」
怒られてしまったので、再度筆を動かしながら彼女たちの話に耳を傾けることにした。
「まあ、ランクの話はこれくらいでいいでしょう。もし、あなたが冒険者になりたいって思ったら私を訪ねてきてね。もう少しランク制度について詳しく話をするわ。エリックに聞いてもいいけどね。じゃあ、次は『女性を戦場で発情させる』というエリックのユニークスキル、まあ、これは……ユニークスキルを使用したときの副作用みたいなものだけど、それについて話をするわね」
「お願いします」
筆を握る力が強くなる。
頼む、話を聞いてもどうか俺を嫌わないでくれ、シエナ!
「シエナさん、今日、街で女性冒険者達がエリックについて何か話していることを見聞きしたりした?」
「……はい。その……『歩く公然わいせつ人物』とか……ひどい言葉を投げかけていたり……厳しい目でエリック様を見ていたところを……」
うわーん! バッチリ彼女たちが言っていたことを覚えちゃってるじゃん! 誰かシエナのその部分の記憶を消してくれぇ!
「……はあ。そうなのね。全く……どいつもこいつも……」
「ミラ様……?」
いきなりミラさんが悪態をつき始めたのでシエナが驚く。
「いえ、なんでもないわ。それで、女性冒険者がエリックのことを悪く言ったり厳しい目を向ける理由、それを説明するには少し、ユニークスキルについて説明しないといけないわ」
「さっきも出てきましたが、それは何なのですか?」
「順を追って説明するわね。冒険者がギルドで冒険者登録を行う際には、必ず鑑定師という人にその人の秘められた力や能力を鑑定してもらうの。で、その鑑定結果によって各々に合った『お守り』と呼ばれるものがギルドから冒険者へと配布されるのよ」
「『お守り』……?」
「まあ、単語だけ聞いても分からないわよね。エリック、あなたのものを見せてちょうだい」
……俺に書類を書けって言ったり、お守りを見せろと言ったり……まあ、いいけどさ。
胸ポケットに入れてある『お守り』を二人に見せる。
『お守り』は、白い布を袋状に縫ってある。中には、何かの宝石が入っている……らしい。
というのも、俺は中身を見たことがないのだ。鑑定師以外の人が『お守り』の中を覗くと、その『お守り』の効果が無くなると聞いたから……
え? 嘘だって? 本当だったら困るから、俺は中身を見ないと決めている。
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