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12、イケない扉
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貪るように、唇を求められた。
柔らかくて熱い。
ーー後ろにいるから、キス出来ないって言ったのに!嘘つき!
心の中で抗議していると、口の中に得体のしれない物体が急に入ってきた。
それがカシスの舌だと気づく頃には、クレモンティーヌはもう考えることさえ出来なくなっていた。
クレモンティーヌの舌が逃げても逃げても、カシスが追いかけてくる。
諦めて委ねると、一層激しく口内を犯された。
舌と舌が触れ合っているだけなのに。
どうしてこんなにも欲情を煽るのか。
クレモンティーヌが逃げられないように、大きな掌が後頭部を押さえつける。
無意識に、カシスの腕を強く捕まえてしまっていた。
一度、唇が離れた時にカシスがこう言った。
「……嫌なら逃げろ」
こんな風に押さえつけられていたら、逃げることなんて無理だ。
クレモンティーヌが逃げられないことを分かっていてそう言うのだ。
なんて、ズルい男。
そんな熱い瞳で見つめられたら、きっとこの国にいる独身女性は誰一人として彼から逃げることはできないだろう。
抵抗しないことを確認したからか、カシスのもう片方の手が服の上から、クレモンティーヌの膨らみを捕らえる。
「…い、いやッ!」
胸の上にある大きな手を振り払おうとするが、案の定ビクともしない。
「大丈夫、直接は触らない」
何が大丈夫だというのか……。
「今日は最後まではしないから」
クレモンティーヌの心の声が聞こえたのか、カシスがそう付け加えた。
『今日は』ということは、いずれはするつもりだということなのか。
聞き捨てならないが、今はその言葉を信じるしかない。
大きな手のひらがやわやわと、微妙な力加減で胸を揉む。
気持良い訳ではないが変な感じだ。
「……こんな柔らかいものを隠していたなんて」
「もう、やだぁ…」
しばらくすると満足したのか、カシスの大きな手が胸から離れた。
クレモンティーヌはホッとして、すっかり油断してしまった。
今度は、スカートの中に無骨な指が入って来たのだ。
ショーツの薄い布の上から、優しく割れ目に沿って撫で上げる。
「…んッ!」
「大丈夫、直接は触らない」
その言葉を聞くのは2回目だ。
大きく開かせられた自分の足の間に、逞しい腕が吸い込まれている。
なんて卑猥な光景だろう。
触れるか触れないかの優しい力加減なのに、何度も何度も指の腹で撫でられてくすぐったい。
むずむずして、触れられている部分が敏感になる。
どんどん、変な気分になってくる。
漏れそうになる甘い声をなんとか、喉の奥に飲み込んだ。
しかし、敏感な花芽を指の先端でカリカリと、刺激された時。
もう我慢できずに甘い声が漏れてしまった。
「…あっ!」
「可愛い声をもっと聞きたいが、隣に聞こえるとまずいな」
そう言いながらも、カシスは指の動きを止めない。
その代わり、またクレモンティーヌの唇をキスで塞いでしまった。
「…んっ、ん」
他のメイド達も、内緒でボーイフレンドを連れ込んでいるようだが、みんなこんなことをしていたのか。
布ごしに触れられるのがもどかしくて、恥ずかしいのにもっと強い快感を欲してしまう。
でも、素直にそんなこと言えるはずもない。
「……はぁ、俺も限界だ」
そのまま、ベッドに押し倒されカシスの下に組み敷かれてしまった。
最後まではしないと言ったのに!
クレモンティーヌの心配をよそに、カシスはズボンの前を早急に緩めた。
なんだか見てはいけないような気がして、目を逸らす。
「ごめん、少しだけ」
そう言って、はち切れそうに硬くなったカシス自身をクレモンティーヌのショーツに擦り付けた。
何をしているのか?
クレモンティーヌには分からなかった。
しかし、擦り付けられた硬いものが自分の敏感な部分をこれでもかと刺激してくる。
「…や…ぁッ!」
漏れ出した甘い声を隠すように、カシスがまたクレモンティーヌの唇を奪う。
無意識のうちに、カシスの首に腕を回し縋りついていた。
無我夢中でどれくらいの時間が経ったのか。
長いようにも感じたし、一瞬だったようにも感じた。
カシスの腰の動きと合わせるように、クレモンティーヌの吐息が漏れる。
「ん…ッ、ふう」
「ダメだ、も…う!ぁッ!」
小さなうめき声をあげ、カシスがクレモンティーヌの上に倒れ込んできた。
ビクビクと痙攣している体。
それが落ち着くと、カシスが大きなため息を吐いた。
「はぁ~、早くお前の中に入りたい」
「もう!バカ!」
「ごめん……。汚しちまったな」
自分のモノなのかカシスのモノなのか。
もう、よく分からない。
クレモンティーヌの下着がぐちゃぐちゃになってしまっていた。
なんだかいけない扉を開けてしまったようで、クレモンティーヌの胸はドキドキと波打っていた。
柔らかくて熱い。
ーー後ろにいるから、キス出来ないって言ったのに!嘘つき!
心の中で抗議していると、口の中に得体のしれない物体が急に入ってきた。
それがカシスの舌だと気づく頃には、クレモンティーヌはもう考えることさえ出来なくなっていた。
クレモンティーヌの舌が逃げても逃げても、カシスが追いかけてくる。
諦めて委ねると、一層激しく口内を犯された。
舌と舌が触れ合っているだけなのに。
どうしてこんなにも欲情を煽るのか。
クレモンティーヌが逃げられないように、大きな掌が後頭部を押さえつける。
無意識に、カシスの腕を強く捕まえてしまっていた。
一度、唇が離れた時にカシスがこう言った。
「……嫌なら逃げろ」
こんな風に押さえつけられていたら、逃げることなんて無理だ。
クレモンティーヌが逃げられないことを分かっていてそう言うのだ。
なんて、ズルい男。
そんな熱い瞳で見つめられたら、きっとこの国にいる独身女性は誰一人として彼から逃げることはできないだろう。
抵抗しないことを確認したからか、カシスのもう片方の手が服の上から、クレモンティーヌの膨らみを捕らえる。
「…い、いやッ!」
胸の上にある大きな手を振り払おうとするが、案の定ビクともしない。
「大丈夫、直接は触らない」
何が大丈夫だというのか……。
「今日は最後まではしないから」
クレモンティーヌの心の声が聞こえたのか、カシスがそう付け加えた。
『今日は』ということは、いずれはするつもりだということなのか。
聞き捨てならないが、今はその言葉を信じるしかない。
大きな手のひらがやわやわと、微妙な力加減で胸を揉む。
気持良い訳ではないが変な感じだ。
「……こんな柔らかいものを隠していたなんて」
「もう、やだぁ…」
しばらくすると満足したのか、カシスの大きな手が胸から離れた。
クレモンティーヌはホッとして、すっかり油断してしまった。
今度は、スカートの中に無骨な指が入って来たのだ。
ショーツの薄い布の上から、優しく割れ目に沿って撫で上げる。
「…んッ!」
「大丈夫、直接は触らない」
その言葉を聞くのは2回目だ。
大きく開かせられた自分の足の間に、逞しい腕が吸い込まれている。
なんて卑猥な光景だろう。
触れるか触れないかの優しい力加減なのに、何度も何度も指の腹で撫でられてくすぐったい。
むずむずして、触れられている部分が敏感になる。
どんどん、変な気分になってくる。
漏れそうになる甘い声をなんとか、喉の奥に飲み込んだ。
しかし、敏感な花芽を指の先端でカリカリと、刺激された時。
もう我慢できずに甘い声が漏れてしまった。
「…あっ!」
「可愛い声をもっと聞きたいが、隣に聞こえるとまずいな」
そう言いながらも、カシスは指の動きを止めない。
その代わり、またクレモンティーヌの唇をキスで塞いでしまった。
「…んっ、ん」
他のメイド達も、内緒でボーイフレンドを連れ込んでいるようだが、みんなこんなことをしていたのか。
布ごしに触れられるのがもどかしくて、恥ずかしいのにもっと強い快感を欲してしまう。
でも、素直にそんなこと言えるはずもない。
「……はぁ、俺も限界だ」
そのまま、ベッドに押し倒されカシスの下に組み敷かれてしまった。
最後まではしないと言ったのに!
クレモンティーヌの心配をよそに、カシスはズボンの前を早急に緩めた。
なんだか見てはいけないような気がして、目を逸らす。
「ごめん、少しだけ」
そう言って、はち切れそうに硬くなったカシス自身をクレモンティーヌのショーツに擦り付けた。
何をしているのか?
クレモンティーヌには分からなかった。
しかし、擦り付けられた硬いものが自分の敏感な部分をこれでもかと刺激してくる。
「…や…ぁッ!」
漏れ出した甘い声を隠すように、カシスがまたクレモンティーヌの唇を奪う。
無意識のうちに、カシスの首に腕を回し縋りついていた。
無我夢中でどれくらいの時間が経ったのか。
長いようにも感じたし、一瞬だったようにも感じた。
カシスの腰の動きと合わせるように、クレモンティーヌの吐息が漏れる。
「ん…ッ、ふう」
「ダメだ、も…う!ぁッ!」
小さなうめき声をあげ、カシスがクレモンティーヌの上に倒れ込んできた。
ビクビクと痙攣している体。
それが落ち着くと、カシスが大きなため息を吐いた。
「はぁ~、早くお前の中に入りたい」
「もう!バカ!」
「ごめん……。汚しちまったな」
自分のモノなのかカシスのモノなのか。
もう、よく分からない。
クレモンティーヌの下着がぐちゃぐちゃになってしまっていた。
なんだかいけない扉を開けてしまったようで、クレモンティーヌの胸はドキドキと波打っていた。
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