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精霊に守られ世界最強の転生者になりました
六、毒殺の犯人は?②〜洞穴の魔獣〜
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私達は随分歩き、身も心もへとへとになった。
ぐぅ~とお腹の音がなる。
私だってまだ四歳。まだ子供だ。空腹には耐えられるわけがない。
「何か食べようか?ほら、あそこにお店がある。宿を探すのはその後にしよう。」
ついてきてもらった女性、美杏(メイアン)は最初に飲食店に行こうと言った。
だが、
「いやいや、今宿を探さないと探す時間がなくなり、泊まれなくなるぞ。食事はその後だ。」
ついてきてもらった男性、浩宇(ハオユー)はそう主張した。
お腹も空いたけど宿も大切。
どうすればいいかな…
「はぁ?晩飯が先よ。食べなきゃ元気出ないでしょ?」
「少しくらい我慢して探せない?じゃないと俺達野宿だぞ?」
あ~もう喧嘩?
「ストーーーップ!!」
「「は、はい!」」
「喧嘩なんてしないで。わたしはもう少し我慢出来るから宿を探そうよ。」
「……そうね。喧嘩してごめんね。」
「…うん。ごめん。」
私達は宿を探しに街をうろうろした。
しかし、どこの宿も満員で、泊まれる部屋はなかった。
そこで、私達はもう一つ向こうの街に行くことにした。その街にはおよそ四里の道のりがある。急ぎ足で向かった。
山道を止まることなく歩いていると、雨が降ってきた。その雨はどんどん勢いを増していき、私達は急いで森に入った。
山道のど真ん中では後ろにも退けないし、雨だから前にも進めない。
仕方ない、どこか洞窟を探そう。
「洞窟を探して、今日はそこで寝よう。」
「「わかった。」」
二人はすぐに同意してくれた。まあ、後ろにも前にも行けないからね。
私達は森の奥の方にまた歩き出した。雨は少し勢いが弱まった。
なんだか森がやけに騒がしい。
なぜ?雨だから?
いや、違う。何かの声…
動物って感じもしない。
「ねぇ、なんか、声しない?動物に似た感じの。」
「え、えぇ確かに…」
彼女は少し恐がっている。
それもそうだ。鳴き声はまだ聞こえるけど私はどんどん進むから彼女達はついてくるしかない。
「ね、ねぇあなたも聞こえるよね浩宇……」
…………………
「浩宇?えっ!雪蘭ちゃん、どうしよう!浩宇がいない!」
「えっ?…………なんで?はぐれた?」
どうしよう…来た道戻る?まず呼んでみるか。
私達は大きな声を出して必死に叫んだ。
けど、浩宇は見つからない。
疲労と雨による寒気がマックスに達し、私達二人は仕方なく、洞窟を探した。
奥の方に崖が見えた。
「あ、あったよ!」
彼女は洞窟を見つけた。視力が良いみたい。私はまだ見えない。
「よし、そこに急いで向おう。」
洞窟にたどり着いた。
鳴き声は聞こえなくなったが、なんだか嫌な予感がする。
いた、洞窟に。
あの鳴き声の正体が。
大きいなぁ…
「ちょ、ちょっと、感心している場合じゃないでしょ!?雪蘭ちゃん?」
あ、そうだ。あぶないあぶない…
「雪蘭ちゃん、これ、どうする?」
手をかけたくないけど、そしたら今夜は野宿だけじゃなく徹夜だ。私はとても眠い。
あの声なら助けてくれるかも。
声さん、声さん、来てください。
『………………なんだ?』
あ、来てくれた。
私は心の中で精霊にこの動物らしきものを動かせないか尋ねた。
『出来る。少し離れてな。』
ありがとう!心の中で、言った。
私達は外に出て、近くの岩陰に隠れた。
『では……………』
ピカッ!と洞窟が眩しいくらいに輝いた。
ぐぅ~とお腹の音がなる。
私だってまだ四歳。まだ子供だ。空腹には耐えられるわけがない。
「何か食べようか?ほら、あそこにお店がある。宿を探すのはその後にしよう。」
ついてきてもらった女性、美杏(メイアン)は最初に飲食店に行こうと言った。
だが、
「いやいや、今宿を探さないと探す時間がなくなり、泊まれなくなるぞ。食事はその後だ。」
ついてきてもらった男性、浩宇(ハオユー)はそう主張した。
お腹も空いたけど宿も大切。
どうすればいいかな…
「はぁ?晩飯が先よ。食べなきゃ元気出ないでしょ?」
「少しくらい我慢して探せない?じゃないと俺達野宿だぞ?」
あ~もう喧嘩?
「ストーーーップ!!」
「「は、はい!」」
「喧嘩なんてしないで。わたしはもう少し我慢出来るから宿を探そうよ。」
「……そうね。喧嘩してごめんね。」
「…うん。ごめん。」
私達は宿を探しに街をうろうろした。
しかし、どこの宿も満員で、泊まれる部屋はなかった。
そこで、私達はもう一つ向こうの街に行くことにした。その街にはおよそ四里の道のりがある。急ぎ足で向かった。
山道を止まることなく歩いていると、雨が降ってきた。その雨はどんどん勢いを増していき、私達は急いで森に入った。
山道のど真ん中では後ろにも退けないし、雨だから前にも進めない。
仕方ない、どこか洞窟を探そう。
「洞窟を探して、今日はそこで寝よう。」
「「わかった。」」
二人はすぐに同意してくれた。まあ、後ろにも前にも行けないからね。
私達は森の奥の方にまた歩き出した。雨は少し勢いが弱まった。
なんだか森がやけに騒がしい。
なぜ?雨だから?
いや、違う。何かの声…
動物って感じもしない。
「ねぇ、なんか、声しない?動物に似た感じの。」
「え、えぇ確かに…」
彼女は少し恐がっている。
それもそうだ。鳴き声はまだ聞こえるけど私はどんどん進むから彼女達はついてくるしかない。
「ね、ねぇあなたも聞こえるよね浩宇……」
…………………
「浩宇?えっ!雪蘭ちゃん、どうしよう!浩宇がいない!」
「えっ?…………なんで?はぐれた?」
どうしよう…来た道戻る?まず呼んでみるか。
私達は大きな声を出して必死に叫んだ。
けど、浩宇は見つからない。
疲労と雨による寒気がマックスに達し、私達二人は仕方なく、洞窟を探した。
奥の方に崖が見えた。
「あ、あったよ!」
彼女は洞窟を見つけた。視力が良いみたい。私はまだ見えない。
「よし、そこに急いで向おう。」
洞窟にたどり着いた。
鳴き声は聞こえなくなったが、なんだか嫌な予感がする。
いた、洞窟に。
あの鳴き声の正体が。
大きいなぁ…
「ちょ、ちょっと、感心している場合じゃないでしょ!?雪蘭ちゃん?」
あ、そうだ。あぶないあぶない…
「雪蘭ちゃん、これ、どうする?」
手をかけたくないけど、そしたら今夜は野宿だけじゃなく徹夜だ。私はとても眠い。
あの声なら助けてくれるかも。
声さん、声さん、来てください。
『………………なんだ?』
あ、来てくれた。
私は心の中で精霊にこの動物らしきものを動かせないか尋ねた。
『出来る。少し離れてな。』
ありがとう!心の中で、言った。
私達は外に出て、近くの岩陰に隠れた。
『では……………』
ピカッ!と洞窟が眩しいくらいに輝いた。
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