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ナーオ・ロウ国編Ⅰ
もう一人の私と、その私に出会う人々
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ここは大きなテーブルのある部屋。皆で、王様と王妃様へ謁見した後、休憩する為に用意された部屋だと祥さんからの説明がありました。
お茶を淹れているのは、この王城のメイドだろうか。さん付けで呼べない怖くて固い雰囲気がある。でも、お茶を淹れて皆の前の置いていっている。
ん?何だろ、淹れてもらったお茶から黒い靄みたいなモノが滲み出てる。祥さんに聞いてみよう。メイドはまだお茶を淹れている最中だし、いいよね。
「(小声で。)祥さん、お茶から黒い靄みたいなモノが滲んで出て見えるんだけど。どうしよう。」
「!。陽!そのメイドを捕えろ!」
陽さんがメイドを捕縛した。皆、動いていない。
「皆はその茶を飲むな!何か入っている!」
何だそれ!どうして!城に着いたばかりなのに!何で!!私の中から何かが少しずつ漏れて出て来ていた。
「私の祥さんや大事な人達に何かしたわ、ね…。」
まただ、生温い、ねっとりした魔力が一気に大量に出て来た。メイドが何故か悲鳴を上げた。
「ご、ごめんなさいーー!その女を、白星様の側妃にす、るのに、王太子、が、邪魔だっ、た!…。」
陽さんがメイドだった女スパイを縛り上げているうちに、一郎さんもとい、イッチェンさんはお茶を早速調べていたみたいで、「ショウ、ユーイのだけが媚薬だ。後は全部、毒薬入りだったよ。」と告げていました。
「ブロイ、父上に至急、この事を知らせてくれ。まだ仲間や手引きをした者がいるかもしれんからな。」
「至急、この件を伝えてきます。」ブロイさんが駆けて出ていった。
ここは証拠品をキチンと残しておかなきゃと、状態維持魔法をかけた。蒸発して違う薬効を発揮でもされたら大変だし。だんだん、自分の意識が魔力に呑まれてきた。
体内で、ねっとりした魔力が大きな渦を巻いている。まだ、何かをし足りないのかな。目を瞑って、もう一人の私に問いかける。そうしたら、自分の口から、勝手に言葉が出てきた。
「(棒読みの感じで喋っている。)…メイドを手引きしたのは王弟自身。王の舅として君臨するつもりが出来なかった腹いせに、王太子を殺そうとしたの。その混乱している間に、私を側妃にしたいと言う白星の要望を叶えて、私を献上するつもりだったのね。
王の舅がダメなら、皇帝の舅として君臨するつもりで、白星のご機嫌取りがしたかったのが動機ね。
ああ、「白い獅子と黒い大猫を掛け合わせたら、どんな子供が出来るのか、楽しそうだから。」って言う理由で白星も私を側妃にしたかっただけなのね。最低な男。
そのメイドも白星のお手付きよ。他に番が居たのに、寵妃でもなく愛人になって、白星が飽きたからって使い捨てにした女なの。白星の役に立って、また寵愛を受けたいと、顔を整形して髪も染めてまで王城に入り込んだのにね。
あなた、白星の魔法と愛人だからか、獅子臭くて反吐が出るわ。今も魔道具で悪趣味にこの部屋を覗いている白星。皇太子って暇なのね、ああ、悪趣味で最低な男だわ。」
「な、何で知っているのよぉーーーー!白星様!助けて!役に立ったでしょー!」
「ワザワザ手の内を明かして楽しんでいるのは、白星が退屈だからでしょ。
番の白花は皇太子の言いなりだし、皇太子は馬鹿だから、他の人が迷惑だって思っているのが分からない。
出来損ないの、見た目だけしかない、親の庇護にいる子猫の様な、ワガママで欠落している者。友人もいない、閨も下手くそで、男らしさもない、どこにも救いがないアホなのね。あら?図星だったみたい。怒って、喚き散らしているわ。
…白花も言いなりにしているのは、煩くてワガママだからと知っているからなのね。番でなくても、他の人を探したいって思っているのね。でも、祥さんはダメよ。あなたを殺してでも渡さないわ。ええ、そう、諦めてくれるならいいわ。私もあなたには何もしないわ。
私?祥さん以外に何かされるぐらいなら、自害する覚悟も出来ているわ。」
「ユーイお嬢はん!どなたと話してるんでっか!」
「白星と白花よ。そして、色々な過去を視たの。」
「私の方が歪んでなかったわね。今、話している私は、この世界で切り離された魔法で出来た私。世界をずっと見守っていたんですもの。日本から魔法のないユーイが戻るのを待っていたの。戻ったから、分かれていた私も戻ったのよ。
そうね、白星。女神さまの元でずっと修行していたから、私一人で、獅子国を滅ぼせるわよ。
洗脳も出来ないし、魔法で操ろうとしても無理よ。白星の欲しいモノは、あなたが飽きないでいるオモチャでしょ。だったら、皇帝と遊べばいいじゃない。そうしたら、飽きる事が無いのにね。馬鹿だから気付いていなかったでしょ。皇妃もセットだし、長ーく遊べるわよ。あなたの寿命が尽きるまで。
白花を番にしても、白い獅子は生まれないわ。そうね、あなたの愛人の中に今、子供を身籠っている女が3人いるでしょ、その中の1人が白い子を産むわ。城の皇太子宮で一刻も早く保護しないと、皇帝に秘密裏に処理されちゃうわよ。チャンスは一度しかないのよ。」
「いつもの、私のユーイは一緒にいるのか?」
「一緒に居るわ。私の話した事も感じた事も理解しているわ。
どっちも自分だと認識しているって言っている。
白花、聞いて?白花には、ジャコウネコの番がいるの。もう一人の番候補として女神さまが用意されていたの。白星がダメな場合を予想されていた女神さまが用意していたから、大丈夫よ。安心して。
白星がこの国やワーオランドーラへ手を出さなきゃ、私は何もしないわ。手を出したらねぇ、国ごと皇家を潰すわよ。私の命と引き換えにしても、ナーオ・ロウを守るから。
そうよ、キチンと書類で寄越してね。いつもの馬鹿にした書簡で寄越したら、国を半分機能しない様に止めてあげるわよ。いいわね。そう、3人とも皇太子宮で保護したのね。
皇太子即位の儀には、この国からは誰も行かないわ。皇帝がこの国から行った者を人質にしようと、今、術式を練っているし。白星も気を付けてね。
即位の最中に、皇帝の術式で呪いをかけられそうだわ。白星に子供が出来ないようにして、自分を皇帝でいられる期間を長くするみたい。
白星の弟に跡を継がせる気でいるけど、皇帝と皇妃の間にも、側妃との間にも、もう白い獅子は生まれないのにね。広間に白星を不能にする術式がもう出来て用意されているから探してみたら?それだけは教えてあげるわ。こちらを信用する為にね。出来たら、あなたとは、もう二度と会いたくないから。………。」
バタタン!!
それまで、饒舌に話していたユーイが崩れ落ちた。専属護衛のロートが床に激突する寸前に、ユーイを受け止めたが、皆誰一人、今起きた出来事に唖然として動けないでいた。
「今のが、王妃たる資格の魔法だ。一人で国を守れる魔力に、魔法を持っている。ただし、自身の命と引き換えの一度だけしか使えないがな。」
そう言いながら、父たる王が部屋に入って来た。
「父上。今のがそうなんですね。」
「だから、獅子国がこちらに手を出せないし、皇帝の側妃にも出来ない。白星皇太子の魔道具から、皇帝も今の話を聞き、盗み見をしているだろう。
妻が、部屋で「馬鹿皇帝め!いい気味だわ!」と大笑いしていたからな。「昔から、覗きが好きな変態皇帝だと思っていたわ。義娘を狙っていても、王太子と婚約が決まっていた時点で義娘の将来は決まっていたのに。親子で大馬鹿だわね。」と言っておった。」
「ショウ王太子様、ユーイ様を。」
ロートが私にユーイを渡してきた。しっかりと抱きしめて、「ありがとう。」と呟いた。
「ユーイを介抱してきます。」
「そうだな、ショウの自室で生活すればいいだろう。」
「そうします。」
「イッチェン、さっきのユーイ殿の発言を残してあるか?」
「はい、陛下。ここにあります。」
「宰相や大臣達と聞かなければならない大事な内容だからな。報告書と一緒に、出来るだけ早く出してくれ。そこのメイドも証人だ。生かしておけ。」
「はい、陛下。」陽が答えた。
「承りました。報告書に、すぐにまとめます。」一兄が答えた。
「では、私は下がります。」陛下である父に告げると、サッサと行けと、手を振って追い払う様な仕草をした。
これなら、私が居なくてもどうにかなりそうだな。私はユーイを抱いたまま、自室へ連れて行った。
お茶を淹れているのは、この王城のメイドだろうか。さん付けで呼べない怖くて固い雰囲気がある。でも、お茶を淹れて皆の前の置いていっている。
ん?何だろ、淹れてもらったお茶から黒い靄みたいなモノが滲み出てる。祥さんに聞いてみよう。メイドはまだお茶を淹れている最中だし、いいよね。
「(小声で。)祥さん、お茶から黒い靄みたいなモノが滲んで出て見えるんだけど。どうしよう。」
「!。陽!そのメイドを捕えろ!」
陽さんがメイドを捕縛した。皆、動いていない。
「皆はその茶を飲むな!何か入っている!」
何だそれ!どうして!城に着いたばかりなのに!何で!!私の中から何かが少しずつ漏れて出て来ていた。
「私の祥さんや大事な人達に何かしたわ、ね…。」
まただ、生温い、ねっとりした魔力が一気に大量に出て来た。メイドが何故か悲鳴を上げた。
「ご、ごめんなさいーー!その女を、白星様の側妃にす、るのに、王太子、が、邪魔だっ、た!…。」
陽さんがメイドだった女スパイを縛り上げているうちに、一郎さんもとい、イッチェンさんはお茶を早速調べていたみたいで、「ショウ、ユーイのだけが媚薬だ。後は全部、毒薬入りだったよ。」と告げていました。
「ブロイ、父上に至急、この事を知らせてくれ。まだ仲間や手引きをした者がいるかもしれんからな。」
「至急、この件を伝えてきます。」ブロイさんが駆けて出ていった。
ここは証拠品をキチンと残しておかなきゃと、状態維持魔法をかけた。蒸発して違う薬効を発揮でもされたら大変だし。だんだん、自分の意識が魔力に呑まれてきた。
体内で、ねっとりした魔力が大きな渦を巻いている。まだ、何かをし足りないのかな。目を瞑って、もう一人の私に問いかける。そうしたら、自分の口から、勝手に言葉が出てきた。
「(棒読みの感じで喋っている。)…メイドを手引きしたのは王弟自身。王の舅として君臨するつもりが出来なかった腹いせに、王太子を殺そうとしたの。その混乱している間に、私を側妃にしたいと言う白星の要望を叶えて、私を献上するつもりだったのね。
王の舅がダメなら、皇帝の舅として君臨するつもりで、白星のご機嫌取りがしたかったのが動機ね。
ああ、「白い獅子と黒い大猫を掛け合わせたら、どんな子供が出来るのか、楽しそうだから。」って言う理由で白星も私を側妃にしたかっただけなのね。最低な男。
そのメイドも白星のお手付きよ。他に番が居たのに、寵妃でもなく愛人になって、白星が飽きたからって使い捨てにした女なの。白星の役に立って、また寵愛を受けたいと、顔を整形して髪も染めてまで王城に入り込んだのにね。
あなた、白星の魔法と愛人だからか、獅子臭くて反吐が出るわ。今も魔道具で悪趣味にこの部屋を覗いている白星。皇太子って暇なのね、ああ、悪趣味で最低な男だわ。」
「な、何で知っているのよぉーーーー!白星様!助けて!役に立ったでしょー!」
「ワザワザ手の内を明かして楽しんでいるのは、白星が退屈だからでしょ。
番の白花は皇太子の言いなりだし、皇太子は馬鹿だから、他の人が迷惑だって思っているのが分からない。
出来損ないの、見た目だけしかない、親の庇護にいる子猫の様な、ワガママで欠落している者。友人もいない、閨も下手くそで、男らしさもない、どこにも救いがないアホなのね。あら?図星だったみたい。怒って、喚き散らしているわ。
…白花も言いなりにしているのは、煩くてワガママだからと知っているからなのね。番でなくても、他の人を探したいって思っているのね。でも、祥さんはダメよ。あなたを殺してでも渡さないわ。ええ、そう、諦めてくれるならいいわ。私もあなたには何もしないわ。
私?祥さん以外に何かされるぐらいなら、自害する覚悟も出来ているわ。」
「ユーイお嬢はん!どなたと話してるんでっか!」
「白星と白花よ。そして、色々な過去を視たの。」
「私の方が歪んでなかったわね。今、話している私は、この世界で切り離された魔法で出来た私。世界をずっと見守っていたんですもの。日本から魔法のないユーイが戻るのを待っていたの。戻ったから、分かれていた私も戻ったのよ。
そうね、白星。女神さまの元でずっと修行していたから、私一人で、獅子国を滅ぼせるわよ。
洗脳も出来ないし、魔法で操ろうとしても無理よ。白星の欲しいモノは、あなたが飽きないでいるオモチャでしょ。だったら、皇帝と遊べばいいじゃない。そうしたら、飽きる事が無いのにね。馬鹿だから気付いていなかったでしょ。皇妃もセットだし、長ーく遊べるわよ。あなたの寿命が尽きるまで。
白花を番にしても、白い獅子は生まれないわ。そうね、あなたの愛人の中に今、子供を身籠っている女が3人いるでしょ、その中の1人が白い子を産むわ。城の皇太子宮で一刻も早く保護しないと、皇帝に秘密裏に処理されちゃうわよ。チャンスは一度しかないのよ。」
「いつもの、私のユーイは一緒にいるのか?」
「一緒に居るわ。私の話した事も感じた事も理解しているわ。
どっちも自分だと認識しているって言っている。
白花、聞いて?白花には、ジャコウネコの番がいるの。もう一人の番候補として女神さまが用意されていたの。白星がダメな場合を予想されていた女神さまが用意していたから、大丈夫よ。安心して。
白星がこの国やワーオランドーラへ手を出さなきゃ、私は何もしないわ。手を出したらねぇ、国ごと皇家を潰すわよ。私の命と引き換えにしても、ナーオ・ロウを守るから。
そうよ、キチンと書類で寄越してね。いつもの馬鹿にした書簡で寄越したら、国を半分機能しない様に止めてあげるわよ。いいわね。そう、3人とも皇太子宮で保護したのね。
皇太子即位の儀には、この国からは誰も行かないわ。皇帝がこの国から行った者を人質にしようと、今、術式を練っているし。白星も気を付けてね。
即位の最中に、皇帝の術式で呪いをかけられそうだわ。白星に子供が出来ないようにして、自分を皇帝でいられる期間を長くするみたい。
白星の弟に跡を継がせる気でいるけど、皇帝と皇妃の間にも、側妃との間にも、もう白い獅子は生まれないのにね。広間に白星を不能にする術式がもう出来て用意されているから探してみたら?それだけは教えてあげるわ。こちらを信用する為にね。出来たら、あなたとは、もう二度と会いたくないから。………。」
バタタン!!
それまで、饒舌に話していたユーイが崩れ落ちた。専属護衛のロートが床に激突する寸前に、ユーイを受け止めたが、皆誰一人、今起きた出来事に唖然として動けないでいた。
「今のが、王妃たる資格の魔法だ。一人で国を守れる魔力に、魔法を持っている。ただし、自身の命と引き換えの一度だけしか使えないがな。」
そう言いながら、父たる王が部屋に入って来た。
「父上。今のがそうなんですね。」
「だから、獅子国がこちらに手を出せないし、皇帝の側妃にも出来ない。白星皇太子の魔道具から、皇帝も今の話を聞き、盗み見をしているだろう。
妻が、部屋で「馬鹿皇帝め!いい気味だわ!」と大笑いしていたからな。「昔から、覗きが好きな変態皇帝だと思っていたわ。義娘を狙っていても、王太子と婚約が決まっていた時点で義娘の将来は決まっていたのに。親子で大馬鹿だわね。」と言っておった。」
「ショウ王太子様、ユーイ様を。」
ロートが私にユーイを渡してきた。しっかりと抱きしめて、「ありがとう。」と呟いた。
「ユーイを介抱してきます。」
「そうだな、ショウの自室で生活すればいいだろう。」
「そうします。」
「イッチェン、さっきのユーイ殿の発言を残してあるか?」
「はい、陛下。ここにあります。」
「宰相や大臣達と聞かなければならない大事な内容だからな。報告書と一緒に、出来るだけ早く出してくれ。そこのメイドも証人だ。生かしておけ。」
「はい、陛下。」陽が答えた。
「承りました。報告書に、すぐにまとめます。」一兄が答えた。
「では、私は下がります。」陛下である父に告げると、サッサと行けと、手を振って追い払う様な仕草をした。
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