ある日、私の頭に耳が生えました

巻乃

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ナーオ・ロウ国編Ⅰ

お土産を渡しに家族へ会いに行くまで

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 私の発情期で、臨時休暇を使わせてしまった事をショウさんに謝ると、謝罪代わりにと朝からイタシテしまいました…。

 今日から仕事だって言うのにショウさんは朝から色々と元気です。目の下のクマが目立つのにって言うと、ニッコリと笑って、「これは私の男としての自慢の証なんだよ。気にしないでいい。」って、上機嫌で仕事へ出掛けて行きましたけど。

 ショウさんの出がけに1回シタからか、夜、湯浴みを済ませるまでは理性が持ちました。

 私がベッドに行くまではショウさんに仮眠をしてもらっています。今夜も2人でシナイと、発情期でまだ私の身体がキツイからです。ショウさんは喜んで付き合ってくれますが、日本で発情期なんてなかったので、戸惑っています。

 身体が落ち着くまでは仕方ないと、番と一緒に楽しむようにした方がいいと女神さまからの助言もありました。

 だから、気にしない様にしていましたけど、ショウさんが嬉しそうな理由が分かりません。たしかに、ショウさんとスルのはイヤじゃないし嬉しいけれど、それとは違う気がするんですよね。リヨウさんやロートに聞いても、苦笑いをして答えてくれませんでした。

 そうして、その夜もショウさんと気持ちイイ事をシテから寝ました。朝も起きて、すぐに寝起きの1回をしてから、湯浴みをして朝食でした。

 ショウさんの指示で、メイド達が私の支度をしている間に、専属警護のロートも王太子専属警護のリヨウさんも外へ出る支度をしていました。男の人って、女性に比べて支度が短いので羨ましいです。

 私とショウさんの2人で馬車に乗って、警護の2人に近衛騎士4人が加わった警備をされながら出かけました。

「今日は王太后様の指示で、父上の見合いがあるんだ。そこに若い私がいると、見合い相手が勘違いすると困るから、出掛けろって言われていて。
 行先も、ユーイの生家へ婚約した事と結婚する事についての挨拶へ行けって指定して言われたんだよ。」

「王太后様が…。」

「王太后様の指示は、女神と話して決めている事もあるって聞いているから、王家の中では、その通りに行動すると良い事があるって言われているんだよ。あ、これは内緒だから、ユーイ、他では言わないで。」

「はい、言いません。」

「そこで、まずは1つ目、家族に渡す筈だったお土産を私が預かるようにと王太后様から言われているんだ。

 2つ目は、ポケットに入れておいたから、あ、あった。指輪をはめて欲しいって事。用意した指輪は、本来の姿を見せられる指輪になっているんだ。
 ほら、私達は番だからと、日本で年齢を固定する注射を打っているだろう。今の姿は本当の姿ではないからさ、ご家族には本来の姿を見せないといけないだろうし。」

「ショウさんの言う通りにしますけど、何でお土産を預けるのか不明なんですよね。」

「私も、そこは教えてもらえなかったなぁ。その通りにすると色々解決するって言われただけだし。まだ、3つ目と4つ目があるんだけど、いいかな。」

「忘れないうちに、先にお土産を渡しておきます。指輪はどの指にすればいいんですか?」
「左手薬指で。私がユーイに指輪を着けるから。」と、ウインク一つで納得させられました。

 ショウさんがカッコイイ。王子様にウインクされて、それも好きな人にされて、大丈夫な女性が居るでしょうか。ドキドキしてしまいますよっ!

 ドキドキを誤魔化すように、ショウさん立ち会いで、収納兼荷物入れの個人用のブレスレットからお土産を出しました。
 両親用にはボルダーオパールを使った銀色のブレスレット。
 兄様には、ホワイトオパールのゴールドで囲んであるカフスボタン。
 姉には、ファイヤーオパールで赤みの強いモノとゴールドで出来ているイヤリング。を選んだ事を話して、ケースに入った物をショウさんへ渡しました。

 予備で買っておいた物のケースも何故か、一緒に出しておきました。

 ショウさんと私は、ブラックオパールで黒から濃い灰色に見える遊色効果のある宝石がメインの、それに幾つかのクリスタルオパールをあしらった金色のブレスレットをお揃いでしています。 

 それに合わせたのでしょうか、ショウさんの見せてくれた指輪はゴールドで、指輪を一回りする様に黒い宝石が埋め込まれて並んでいます。揃いの指輪も身に着けられました。私の指には2本の指輪がはまっています。

 日本で買った指輪と、今、はめてもらった本来の姿を見せる指輪です。

 ジワジワとショウさんの輪郭がぼやけていって、15、6才の若い男の子になりました。ショウさんだけど、ちょっと見慣れないって言うか、実際の年齢のショウさんとアレコレしているって思い出して、ボンッ!と顔が赤くなりました。ショウさんを見ると、ショウさんも顔が赤かったです。今朝シタばっかりですから、ね。

「…コホン!3つ目は日本の話は聞かれた事だけしか話さない事。ユーイのご家族も色々と調べていたんだろうと思う。だからこそ、日本での辛い話や苦労した話を聞くのはツラいだろうと思う。余計な事まで話さないように、聞かれた事だけ話せばいいから。」

「そうします。私もショウさんに出会えなかったら、今、こんなに幸せでいられなかったもの。」

「ありがとう。私も幸せだよ。それから4つ目は、獅子国や他国にユーイが攫われない様にする為、ご家族が家にいて欲しいと言っても、私と離れたくないと泣いてでも王城にいるのを主張して断る事って言われているんだ。」

「一貴族が娘を要求されたら、他国の王族には逆らえないのは理解出来ますし、王城と比べたら、一貴族の家じゃ警備の面でも劣るって分かります。
 それに、何よりもショウさんと離れたくないですし、家族が何を言っても断る事にします。

 でも、強引な手を使われたら、ショウさんが手助けして下さい。小娘より貴族の当主、当主よりも王族が強いって図式は理解していますから。」

「まぁ、ありえそうだな。4つ目までの理由は王城へ帰ってきたら理解出来るって言われたけど、説明もするって言われている。」

「じゃあ、王城のショウさんと私の部屋へ帰らないと、ですね。」

「そうだな。」

 馬車の外から、「もうすぐチタント公爵家へ着きます。」と声が掛かった。馬車はまだ動いています。
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