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ナーオ・ロウ国編Ⅰ
ショウ王太子の婚約者とお茶会
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予知の巫女の話と、女神の加護の話を聞く為に、お土産を渡した3日後、王妃様と私と、王太后様の参加するお茶会が、皇太后様のお部屋で行われることになりました。
その話の中で、ミュン王妃様が魔力枯渇ギリギリだったせいで12、3才の見た目になっているとの説明がありました。
え?!魔力枯渇で年齢が変わるの?何それ、面白い。って思った事が顔に出ていたんでしょう、ロートに諫められました。
「ユーイ様、魔力枯渇をすると普通は死にます。王妃様はその瀬戸際ギリギリだったのですよ。その反動で、小さくなられただけなのです。
傷も深く、致命傷だったのを無理矢理生きる為にと無意識に、魔法を封じられた所で王妃様が魔力を使用なされたので、傷は浅くなったけれども、今度は魔力枯渇ギリギリになり、5日も目覚めなかったとお聞きしています。」
「知らない事とは言え、不謹慎で非常識でした…。」
また、やってしまった…。
「だから、今、勉強をされているのです。」
ロートがすかさずフォローをしてくれたけど、常識の違いを感じています。こんなんで王太子妃を出来るんだろうか。
「…はい。」
「ユーイ様、お支度も済みましたので、私共は下がっております。」
メイドさん達にも気まずい空気を読まれました。
「お嬢はんは、気にし過ぎや。誰かて失敗はあるもんや。日本で暮らしとったんやろ、ここのやり方を勉強するしかないでしょうに。」
「そうだよね。知らないから、勉強しているんだよね。」
「その意気でっしゃろ。切り替えんのが早いんのも、お嬢はんのええとこやろ。」
「ロートありがとう。」
そうして挑んだお茶会では、私は予知の巫女ではないとミュン王妃様と王太后様に大いに笑われてしまった。イッチェン様の馬鹿。
お茶会で、女神さまの加護の話の説明は、王太后様からされました。
「この話は、この国のあちこちにある口伝で伝えられている話なの。
昔々、国が争いを繰り返していた頃、この世界を作った女神さまがその現状を嘆いていたら、勇気ある娘が女神さまの前で言ったの。
「私の命で争いが止められるなら、どうぞお使いください。」と。女神さまはその娘の心意気に感心して、娘の願いを叶える事にしたそうなの。だけど、その娘はとある国の王妃で、その上、子を身籠っていたので、子供を産むまではと、女神はその時を待っていたそうよ。
その話を聞いた他国の王妃達が、王達の争いを止める為に我先にと、女神さまに願い出たの。私達の命で王の目を覚まし、民を守れるなら、私達の命をお使いくださいと、ね。
娘の出産を待っている間、王妃達の心意気に触れた女神さまは世界の隅々まで、最初の娘の話と王妃達の話をして、王達の目を覚まさせ、争いを止めたと伝えられているの。
その最初の娘がいた国がナーオ・ロウ国で、その国では女神の恩恵を受けた娘が王妃になるので、決して、攻め入ってはならないと、その戒めとして獅子国には伝わっているのよ。
だから、皇帝がナーオ・ロウ国へ何かしらを起こそうとした時は、ある一族が口伝で伝わっている女神の話をして、命を懸けて皇帝を諫める様になっている筈なんだけど、当主であった者が白炎皇帝に切り殺されてしまったのよ。
白炎皇帝や皇妃の背後には白獅子様と呼ばれる化け物がいてね、獅子国はそいつに操られているの。白星はまだ化け物と接触をしていないし、お付きがマトモだから、聞く耳は持っているけれど。
その化け物はしつこいって女神たちに嫌われているし、女神たちの中でも、出会っても無視するのが当たり前だと聞いています。」
「ストーカーですか?」
「ナーオ・ロウ国の黒大猫様を狙って、ストーカーを何百年もしていると女神達の間でも評判が悪いのだそうよ。」
「その白獅子と黒大猫様って何ですか?」
「国の守護ね。国の1つに1匹、守護となる女神が遣わしたと言われている聖動物様達がいるの。
ウサギの耳のラーン・ビットって言う国には白銀大兎様、
熊耳のガオン・ロードって言う国には黒銀熊様、
ワーオランドーラには黒大狼様がいるわ。
我が国はそれが黒大猫様、
獅子国では白獅子様なのよ。
で、その他の国にもいるけれど、小さい国々をまとめている聖動物様もいるの。」
聖動物様か、大きい動物の、もふもふ天国かも…。どの国でも大きい動物なんだ。
「で、その影響を受けて、どの時代の皇帝もナーオ・ロウの王妃を欲しがるの。諫めて納まる皇帝もいれば、ダメな者もいると聞いています。」
「それで、赤雪皇妃まで影響を受ける程、今回の皇帝は色狂いの馬鹿なのよ。だから、姉であるリュン王妃を殺された仇を私がとりたかったのよ。」
「ミュン様の獅子国に対するお気持は分かりましたが、女神の加護とは何ですか?」
「その皇帝から国を守る力、膨大な魔力や特殊な魔法を特別に授かった者。」王太后様が言った。
「そして、女神さまからの助言を受けられる者。」王妃様も言った。
「「そして、その両方を受け継ぎ、国を継ぐに相応しい者である次代の王を産む事を課せられて、それが出来る者。」」
「私は、次代の王を産む必要がなかったので、今日、この後に王城を出るのよ。短い間だったけれど、ありがとう。意地悪を言ってしまって、ごめんなさいね。本心ではなかったけど、嫌だったでしょ。」
「ユーイ様が王城へ来たから、ミュンが王妃を辞められるの。王とは王命での冷えた結婚だったから、やっとミュンを解放してあげられるわ。ミュンも今度こそ好きな方と再婚するつもりなんですって。」
「ば、ばらさないで下さいませ!王太后様。」焦って答えるミュン様が可愛いです。
「ミュン様は再婚するってお聞きしましたが、もう独身に戻られているのですか?」
「臣下の賛成多数で、王が審議に出られない間に皇太子を代理にして離婚が可決されたの。私の推薦もあったからですけど。ふふふ。」王太后様が策士でしたか。
「王太后様のおかげで、とっくに独身に戻っているわ。」ニッカリと笑っているミュン様は、元気な少女にしか見えない。
「ミュン様、お元気で。」
「ええ、元気に生きていくわ。もう貴族でも無いもの。」
あ、ミュン様の生家は、貴族家を取り潰されたんでしたね。
「そうだ、勘違いされるのも嫌だから言っておくわ。リンクス王とは真っ新なままで、何にもなかったのよ。再婚って言っても初婚と変わらないの。だから今度こそ、自分の子供を産みたいわ。」
そう言うと、ミュン様はウインクを一つしてから、メイドに手伝ってもらって着ていたドレスを着替えて、平民の着ている服装になり、王太后様の部屋から出ていったのでした。
「驚いたでしょう。でも、ミュンには長く我慢をさせたから、幸せになって欲しいの。もちろん、あなたもね。」
「王太后様に年齢を聞いてもいいでしょうか?」
「そうね、リンクス王よりは年上ね。でも、年齢は内緒よ。
そうだわ、白星が次代の不可侵条約をするという書類を送ってきたそうよ。白花も獅子国で見合いをして、白星とは別の番を探しているそうだから大丈夫そうなの。
白炎がいる限り、白星まで手を出せないから。白獅子は王である皇家の血筋を守らないとならないから、皇帝を殺す事は出来ないの。ユーイさんも覚えていてね。」
「はい。」
お茶会の中でも新たに知った事が幾つもあったので、部屋に戻ったら、ノートに書いておかなくてはならないと思ったのでした。
その話の中で、ミュン王妃様が魔力枯渇ギリギリだったせいで12、3才の見た目になっているとの説明がありました。
え?!魔力枯渇で年齢が変わるの?何それ、面白い。って思った事が顔に出ていたんでしょう、ロートに諫められました。
「ユーイ様、魔力枯渇をすると普通は死にます。王妃様はその瀬戸際ギリギリだったのですよ。その反動で、小さくなられただけなのです。
傷も深く、致命傷だったのを無理矢理生きる為にと無意識に、魔法を封じられた所で王妃様が魔力を使用なされたので、傷は浅くなったけれども、今度は魔力枯渇ギリギリになり、5日も目覚めなかったとお聞きしています。」
「知らない事とは言え、不謹慎で非常識でした…。」
また、やってしまった…。
「だから、今、勉強をされているのです。」
ロートがすかさずフォローをしてくれたけど、常識の違いを感じています。こんなんで王太子妃を出来るんだろうか。
「…はい。」
「ユーイ様、お支度も済みましたので、私共は下がっております。」
メイドさん達にも気まずい空気を読まれました。
「お嬢はんは、気にし過ぎや。誰かて失敗はあるもんや。日本で暮らしとったんやろ、ここのやり方を勉強するしかないでしょうに。」
「そうだよね。知らないから、勉強しているんだよね。」
「その意気でっしゃろ。切り替えんのが早いんのも、お嬢はんのええとこやろ。」
「ロートありがとう。」
そうして挑んだお茶会では、私は予知の巫女ではないとミュン王妃様と王太后様に大いに笑われてしまった。イッチェン様の馬鹿。
お茶会で、女神さまの加護の話の説明は、王太后様からされました。
「この話は、この国のあちこちにある口伝で伝えられている話なの。
昔々、国が争いを繰り返していた頃、この世界を作った女神さまがその現状を嘆いていたら、勇気ある娘が女神さまの前で言ったの。
「私の命で争いが止められるなら、どうぞお使いください。」と。女神さまはその娘の心意気に感心して、娘の願いを叶える事にしたそうなの。だけど、その娘はとある国の王妃で、その上、子を身籠っていたので、子供を産むまではと、女神はその時を待っていたそうよ。
その話を聞いた他国の王妃達が、王達の争いを止める為に我先にと、女神さまに願い出たの。私達の命で王の目を覚まし、民を守れるなら、私達の命をお使いくださいと、ね。
娘の出産を待っている間、王妃達の心意気に触れた女神さまは世界の隅々まで、最初の娘の話と王妃達の話をして、王達の目を覚まさせ、争いを止めたと伝えられているの。
その最初の娘がいた国がナーオ・ロウ国で、その国では女神の恩恵を受けた娘が王妃になるので、決して、攻め入ってはならないと、その戒めとして獅子国には伝わっているのよ。
だから、皇帝がナーオ・ロウ国へ何かしらを起こそうとした時は、ある一族が口伝で伝わっている女神の話をして、命を懸けて皇帝を諫める様になっている筈なんだけど、当主であった者が白炎皇帝に切り殺されてしまったのよ。
白炎皇帝や皇妃の背後には白獅子様と呼ばれる化け物がいてね、獅子国はそいつに操られているの。白星はまだ化け物と接触をしていないし、お付きがマトモだから、聞く耳は持っているけれど。
その化け物はしつこいって女神たちに嫌われているし、女神たちの中でも、出会っても無視するのが当たり前だと聞いています。」
「ストーカーですか?」
「ナーオ・ロウ国の黒大猫様を狙って、ストーカーを何百年もしていると女神達の間でも評判が悪いのだそうよ。」
「その白獅子と黒大猫様って何ですか?」
「国の守護ね。国の1つに1匹、守護となる女神が遣わしたと言われている聖動物様達がいるの。
ウサギの耳のラーン・ビットって言う国には白銀大兎様、
熊耳のガオン・ロードって言う国には黒銀熊様、
ワーオランドーラには黒大狼様がいるわ。
我が国はそれが黒大猫様、
獅子国では白獅子様なのよ。
で、その他の国にもいるけれど、小さい国々をまとめている聖動物様もいるの。」
聖動物様か、大きい動物の、もふもふ天国かも…。どの国でも大きい動物なんだ。
「で、その影響を受けて、どの時代の皇帝もナーオ・ロウの王妃を欲しがるの。諫めて納まる皇帝もいれば、ダメな者もいると聞いています。」
「それで、赤雪皇妃まで影響を受ける程、今回の皇帝は色狂いの馬鹿なのよ。だから、姉であるリュン王妃を殺された仇を私がとりたかったのよ。」
「ミュン様の獅子国に対するお気持は分かりましたが、女神の加護とは何ですか?」
「その皇帝から国を守る力、膨大な魔力や特殊な魔法を特別に授かった者。」王太后様が言った。
「そして、女神さまからの助言を受けられる者。」王妃様も言った。
「「そして、その両方を受け継ぎ、国を継ぐに相応しい者である次代の王を産む事を課せられて、それが出来る者。」」
「私は、次代の王を産む必要がなかったので、今日、この後に王城を出るのよ。短い間だったけれど、ありがとう。意地悪を言ってしまって、ごめんなさいね。本心ではなかったけど、嫌だったでしょ。」
「ユーイ様が王城へ来たから、ミュンが王妃を辞められるの。王とは王命での冷えた結婚だったから、やっとミュンを解放してあげられるわ。ミュンも今度こそ好きな方と再婚するつもりなんですって。」
「ば、ばらさないで下さいませ!王太后様。」焦って答えるミュン様が可愛いです。
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「王太后様のおかげで、とっくに独身に戻っているわ。」ニッカリと笑っているミュン様は、元気な少女にしか見えない。
「ミュン様、お元気で。」
「ええ、元気に生きていくわ。もう貴族でも無いもの。」
あ、ミュン様の生家は、貴族家を取り潰されたんでしたね。
「そうだ、勘違いされるのも嫌だから言っておくわ。リンクス王とは真っ新なままで、何にもなかったのよ。再婚って言っても初婚と変わらないの。だから今度こそ、自分の子供を産みたいわ。」
そう言うと、ミュン様はウインクを一つしてから、メイドに手伝ってもらって着ていたドレスを着替えて、平民の着ている服装になり、王太后様の部屋から出ていったのでした。
「驚いたでしょう。でも、ミュンには長く我慢をさせたから、幸せになって欲しいの。もちろん、あなたもね。」
「王太后様に年齢を聞いてもいいでしょうか?」
「そうね、リンクス王よりは年上ね。でも、年齢は内緒よ。
そうだわ、白星が次代の不可侵条約をするという書類を送ってきたそうよ。白花も獅子国で見合いをして、白星とは別の番を探しているそうだから大丈夫そうなの。
白炎がいる限り、白星まで手を出せないから。白獅子は王である皇家の血筋を守らないとならないから、皇帝を殺す事は出来ないの。ユーイさんも覚えていてね。」
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