ある日、私の頭に耳が生えました

巻乃

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獅子国編

白虹の留学5

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 決戦当日、青水仙は朝早く目が覚めたのだが、本人は悩んでいた。

「私は、早起きをする程、こんなにも堪え性が無かったのか…?!…外出前の子供の様ではないか…。」

 ベッドに突っ伏して、しばらくはジタバタと白虹の夜着姿を想像して、想像に悶えていたのだが、朝だという事と、想像した通りの姿の白虹が見れるかもしれない今夜に思いがんで、右手が自身の膨張した場所へ伸びていた。

 膨張していた場所がキツク怒張していくのには時間が掛からなかった。怒張した場所に手を添えて軽く握り、上下にしごくと、想像もあいまって、気持ち良さがいつもよりも増したように感じて、すぐに白濁を吐き出した。

 1回では納まらず、2回、3回と白濁を吐き出すと、少しは冷静な自分が戻ってきたのだった。

「私は、今夜、理性で欲望を抑えて、冷静に白虹との話し合いが出来るのだろうか…。こんなに出しても、落ち着かないなんて…。」

 そう呟くと、また、ベッドの上でゴロゴロと転がって一頻ひとしきり悶えてから、起きあがって、着替えたのであった。

 一方、白虹はと言うと、告白する覚悟が決まったし、悩んでいた時に寝不足をしていた反動が出たのか、昨夜はすぐに寝付いて、今もぐっすりと眠っていたのである。

 青水仙は、午前中は買い物や用事を済ませて、午後は、昨夜頼んでいた物を受け取りながら、作り置きの出来る料理を作り、冷蔵庫や冷凍庫へ詰めていっていた。

 番の男性が、初夜を迎えた後の番の女性の世話をするのは当たり前の事なので、青水仙はもしかしてと浮かれて、その準備をしていた。

 青水仙は期待して色々と準備をしていたので、鼻歌を歌っていたが、国で一緒に仕事をしていた者がその姿を見たら、腰を抜かすほど驚いたであろう、その珍しい姿を白虹は見れていなかったが。

 何故なら、白虹は自分の部屋で課題や提出するレポートをこなして片付けていたのである。こちらも、番休暇になった時に備えて、自分のやるべき事をやっていたのであった。

 例え、青水仙にとって一夜限りの恋人にされても構わないと、ある意味では勘違いの悲壮な覚悟をしていたが。

 ただ、時折、青水仙にどうやって迫ったらいいのかと悩んで、白虹の手が止まってしまうのだ。それを自身で叱咤激励しながら、課題を仕上げていたので、いつもより、時間が掛かってしまっていたのだ。

 どうしようか悩んでも、前に進むって決めたじゃない!あなたは獅子国の王女よ!ヘタレていたら、殺されてしまう場所で今まで生きて来たのでしょう?前進あるのみよ!分かっているの?白虹!頑張るのよ!と。

 白虹が休暇中の課題を仕上げ終わった頃には、夕方になっていた。

「気付かないうちに、夕方になっていたのね。…だから、お腹も空いたし、何か食べたいわ。」

 部屋から出て、のろのろとダイニングキッチンへ入ると、青水仙が色々な料理を並べていた所であった。

「凄いわ!どうしたの?青水仙さん。」

「えーと、私ものんびりしたいと思ってですね、作り置きを作っていたのですよ。」

 残念、番の白虹わたしの為じゃなかったわ…。

「そうですか。何も食べずに課題を片付けていたので、お腹が空いたのですわ。どれなら食べても構わないでしょうか?」

 白虹の為に作っていたとはまだ言える立場でないからな、番とのんびりしたいと思ったのは本当だし。白虹は、あんまり元気がない様だ。私が昼からキッチンを占領していたせいで、朝も昼も食べていないからか?

「ええと、ちょっと待ってもらえれば、夕飯も出来る所です。シチューなんだけれど。」

 シチューも、もうすぐ出来上がる。食べる分だけ皿によそったら、鍋ごと冷蔵庫へ入れる予定だ。そうすれば、電子レンジで、食べる分だけを温めれば済むし。白虹に専念出来る。

「それじゃあ、テーブルについて待っていますわ。青水仙さんも忙しいでしょうが、お願いします。」

 青水仙が他の女性を見つける前だからこそ、私は告白するのよ!頑張るって、決めたじゃないの!普通にしなくちゃ、青水仙に気付かれてしまうわ。

「ええ、テーブルで待って頂けるようにお願いします。あとは冷蔵と冷凍する物を分けて入れるだけですから、すぐ片付けますよ。」

 白虹に、私の内心からの焦りが伝わらなければいいのだが、誤魔化せたか?畜生!肝心のモノが夕方でないと届かないとは!

 片付けながら、一番肝心なモノが届くのを待っていると、インターフォンが鳴った。いそいそと宅配業者かどうかを確認して、待っていたモノが届いた事を知って、安心したのだ。

 このコンドームの薄さは日本の製品だからこそだ。どこの国の獣人も、日本製を愛用している。ここは日本でないが、インターネットで買い物をすれば、日本製が手に入るのだ。その荷物が一番肝心なのだと分かっているので、届くのが夕方になろうとも手に入れたかったのだ。

 白虹は変なテンションでシチューを食べていたが、青水仙もある意味、変なテンションであった。

 私も荷物を部屋に運んで、中身を確認したら、今夜だと意識してしまい、ぎくしゃくしながらシチューを食べたのだが。

 あー、届いた箱を見て赤くなった顔から赤みは引いただろうが、心臓がドキドキし過ぎて、堪らないな。

「ご馳走様でした。食休みをしたら、風呂に入りますわ。」

 わ、私ったら、風呂に入るって宣言してしまいましたわ!?!どうしましょ?!

「…私も片付けたら、いつも通りにもう一つある風呂に入ります。話し合いは、主寝室のある部屋でお酒を飲みながらでいいですか?」

「いいえ、酒は要りませんわ。真剣な話し合いですもの。」

「分かりました。では、今がまだ18時ですから、20時にお願いします。」

「ええ。分かりましたわ。」

 白虹がダイニングキッチンから自室へ戻っていった。

 その姿を見てから、急いで洗い物を食器洗い機に入れ、スイッチを押す。

 使っていなかった主寝室になる大きなベッドのある部屋へ、閨用品と届いたばかりのモノを運び入れ、目立たぬように、カゴに入れて布をかけて見えないようにしたり、ベッドの頭側のすぐ側にある棚の中へ入れたり、シーツの下に防水シーツを敷いたり、タオルや飲み物、軽食を用意したワゴンを運んで、隅の方に置いたりとしていたら、19時を過ぎてしまっていた。

 慌てて風呂に入り、出て来て、パジャマじゃマズいだろうから、Tシャツとジーパンで主寝室へ戻ったのだが、白虹はまだ来ていなかった。

 時刻は、19時50分を過ぎている。
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