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ナーオ・ロウ国編Ⅱ
似た者同士?2
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夜の食事の場で、祖父であるお爺様にお会いして、ユーイ様と私の2人して驚いたのだけれど、ショウもグレイル様も驚いてはいなかったの。何だか悔しいわ。
でも、増々、グレイル様の事が気になってしまうし、好きになったのかもしれないと、ベッドの上で、バタバタとしていたら、淑女らしくないと私付きの専属メイドの水鳥に怒られてしまいましたの。だから、仕方なく、そのまま就寝したのですわ。
水鳥は、私の20才程年上の貴族の子女で、獅子国へ行く私の専属として付けられてからの付き合いになるの。私が結婚しても、私から離れないと言ってくれているし、私の嫁ぎ先で結婚相手を見つけて結婚するからと、私に言って聞かせてくれるの。
だからこそ、グレイル様の事を相談するんだけど、「私は恋をした事がないので、分かりません。」と、取り付く島もないの。
それでも毎日、グレイル様に会えるのが嬉しくて、会って毎日を過ごしていたのですが、気付けば、明日、返事をしなくてはならない日だと思い出したのです。
その日もお茶会をしようと4人で集まっていましたが、グレイル様に返事をする前の日だしと、思い切って、ユーイ様とだけのお茶会がしたいと、女性だけで話がしたいとわがままを言ったら、ショウもグレイル様も呆気ない程、それを了承して下さり、2人で違う部屋でお茶会をすると部屋から出て行って下さいました。
「白花様、迷っていらっしゃいますか?」
「ええ。男性を好きになった事が無かったので、迷っているの。」
「私も、ショウ様と出会う前は、白花様と同じでした。」
「まぁ!同じでしたの?」
「ええ。でも、離れて暮らすのとか、会えなくなるって考えたら、どうしたいのかが解りましたの。白花様はグレイル様と離れたり、会えなくなるって考えたら、どう思いますか?」
「…そんなのはイヤ…。離れたくないわ。毎日、会いたいわ。」
「ほら、答えが出たでしょう?」
「本当に。簡単な事でしたのね。」
こんなに単純に出る、答えの出し方でしたのね。
「他に聞きたい事はございませんか?」
聞きたいけど、どうしましょう。この際、聞いてみる?
「…初めてはどうでした?」
声が小さくなったけど、何とか言い出せましたわ。
「…えーと、好きになった相手を疑わずに、好きな男性を信頼して自分を任せましたわ。」
お答えして下さったユーイ様の声も小さめです。
「答え辛い事を教えて下さって、ありがとうございます。」
そこからは、グレイル様との未来を見据えて、ユーイ様と色々、話したのでした。
その頃のショウとグレイル王太子は、と言うと…。
王太子としての公務で、従兄弟であり、義兄弟でもある白花の見合い相手の虎の国の王太子をもてなさなければならないと、白花の見合いが決まった頃から言われていたショウだったのだが。
この王太子としての公務でユーイといる一緒の時間を削る事になるのが悲しくて、うーん、正直に言うとツラくて気が進まなかったのだ。だが、白花の見合い相手が番だと言うならば、白花とその相手を巻き込んで、4人での茶会を毎日行う事にすればいいと気付いたのだった。
それも、3、4日おきに4人での茶会を開き、あとは、二人の交流をユーイと離れた場所で見守っていた事にして、2人きりにしてあげれば、白花も番だと言う虎の国の王太子と早くまとまりそうだし、なと、ユーイと過ごす時間を増やす事が目的であった。
そこで早速、虎の国の王太子であるグレイル殿へこれからの話をしようと面会を申し込んだのが、グレイルとの出会いで最初の面会であった。
面会中は、それぞれが番と一緒に過ごす為に力を籠めるのが一番だと意気投合し、同じ様な立場で居る事もあって、私の提案に乗ってくれたので、私としても良い交流が持てたのだ。
そこから、同じネコ科だからだろうか、話も合うし、白花と結婚すれば、グレイル殿が義兄弟になるのだしと、何回か面会した後には、お互い良き友人になり、私達の話がまとまったのだったが、今はもう慣れ過ぎてしまい、今日のお茶会を遠慮されたグレイルが暴走をしているのだ。
「どうしよう、話し合いって明日の事だよな…。」
「相談するぐらいだから、大丈夫でしょう。」
「その本位は?」
「ええとですね、白花の事情は知っていらっしゃいますよね。」
「ええ。十分に。」
「白花は番と言われていた白星皇太子様の事に興味を持ったり、白星皇太子を好きになった事がないのですよ。
そもそも、白星皇太子は女好きと言われていましたし、白花も女の敵として皇太子に警戒していましたから。
だからでしょうね、番なのに好きになれないと白花も悩んで、専属メイドに話していたそうです。
グレイル様が気になるから、ユーイに相談したのでしょう。」
「という事は?」
「私とグレイル様が、いえ、グレイルが私と義理の兄弟になる事が決まったのでしょうね。」
「!」
「それとですね、白花に専属で就いているメイドの水鳥ですが、虎の国へ付いて行きますので、虎の国で結婚相手を見つけて白花の側から離れずに仕えると言っています。その見合い相手をお願いしますよ。」
「それから?」
「お恥ずかしい話ですが、私、番であるユーイが初めてでしてね、初めて同士でユーイに負担をかけてしまったのですよ。ですから、その手のハウツー本を何冊か新しく日本から取り寄せましたので、グレイルにお渡ししましょう。」
「ね、閨教育は?」
「私にはその教育がありましたが、番である女性を初めてにしたかったので、実践はなくて、座学だけでした。
白花には興味本位で試しをされると困るので、最初は痛いのだという事と、男性に任せる事だけを伝えてあります。」
「りゅ、留学先では?」
「私にも機会はありましたが、出来ませんでした。こちらで言う娼館みたいな所でしたが、無理でした。
勿論、白花は危険から遠ざけるためにも、その機会さえ与えていません。」
「…私も日本へ留学していました。機会がありましたが、逃げてしまいました。日本では、オタク文化があって、耳の付いた女の子をおかずに出来たので、不便では無かったです。」
「そうそう。アレは助かりましたね。
それでですね、先程のハウツー本は私が役に立ったと思った本を新しく取り寄せたものですから、ご安心下さい。この茶会の終わりにお渡し致します。」
「あの、あの、城内で、ショウ王太子は男の夢を叶えたと言われていたのですが、その内容を聞いてもいいでしょうか?」
ああ、あれか。そんな噂がまだ出回っている程だったか。ニヤリ。
「獣人男性が憧れる、初めての発情期に翻弄される番を抱くと言う、獣人男性が涎を垂らす程の経験をしたのです。」
「な、なんて羨ましい…。」
ここでグレイルにも爆弾を仕掛けるか、ニヤリ。
「グレイル、白花はもうすぐ成人なのだが、専属メイドが白花の発情期を皇太子から身を守る為に薬で抑えていたので、発情期を経験したことがないのだ。分かるか?」
ゴクリ。真顔のグレイルが唾を飲んだ。
「それは、獣人男性が夢見るが経験出来ないと想像するだけだったシチュエーションだと思われていた、あの!!」
「そうだ、グレイル。白花の成人してから初めて迎える発情期を発散出来るのは、グレイルだけだ。」
グレイルの顔が赤みが差していた顔から、段々と真っ赤に染まっていった。言葉の内容に頭での理解が追い付いたようだな。
「あああああああ~!!」
真っ赤になったグレイルがおたけびを叫びながら床をゴロゴロと転がっている。
これはグレイルが歓喜を感じているからなのか、羞恥を感じているからなのか、どっちなのかが理解が出来ないが、部屋の中の床をあちこち転がりだしたので、大声で笑ってしまった。
暫く転がっていたグレイルも落着きを取り戻したようで、小さい声で「済まない。」と詫びて来た。
「頑張れよ。それまでに、初夜を迎えておかないと、相手が可哀相だぞ。用意周到で、迎えて欲しいな。」
「す、すぐに、国元での用意をしなくては!!!」
これは、張り切っているんだろうな。この心理は理解が出来る。
「日本製の避妊具は?」
「は!用意しないと!」
「私から、箱でプレゼントするよ。今出すから、受け取って欲しい。」
「ありがとう!ショウだと、私と似たような事を経験しているし、似たような立場だし、考え方も似ているからか話し易いよ。友人になってくれて良かった。こんな事を相談出来るのが嬉しい。」
ブレスレットから、箱単位で避妊具を出して、グレイルに渡した。それから、ハウツー本も渡した。グレイルも、嬉しそうに自分のブレスレットに受け取ったモノを入れて、ホクホクしている。
「それで、白花とグレイルの番の印のブレスレットとかの用意は?」
「指輪を用意してあるので、それを渡すよ。国へ帰ってから、ブレスレットは時間を掛けて用意するつもりなんだ。明日、白花姫の返事をもらってから、その辺りを説明する予定だよ。」
「ユーイも白花と似たような所があるからか、仲が良くなってきているから、通信し易い様にしてくれると嬉しいかな?」
「ショウの言う事も解る。私も最近、そう思っていた所だよ。」
「連れ帰る?」
「そのつもりで、先王陛下と王太后様に根回しはした。衣装や小物は出来上がっているそうだ。」
「根回し済みか。陛下は鈍いから、それが正解だと思う。」
「聖獣様にも話をしたし、うちの国の聖獣様にも話をしてもらうように、手配をしておいたから、連れ帰っても大丈夫。」
「抜け目ないな、グレイル。」
「お互いにな、ショウ。」
茶会は滞りなくそれで終わったのだった。
翌日、白花から良い返事をもらったので、指輪を渡したと嬉しそうに教えてくれたグレイルだが、帰国まで我慢が出来なかったらしい。
その夜にグレイルに用意された部屋で、虎の国の女性の証人付きで初夜を迎えたそうだ。詳細は不明だが、グレイルからは「生きていて最高に良かった。白花、最高。」と呟くように遠回しの報告をされたが、私自身は「ユーイ最高、私の番が最高だ!」と言いたかったのだが、グレイルの顔を立てて、我慢した。
その後、10日程で、白花を連れ帰る用意と嫁入りする用意が調えられ、白花を連れたグレイルが、虎の国へ帰って行った。
挙式は1年後だが、番だし、ほぼ王太子妃として扱われていると、白花からユーイと祖母である王太后様宛に手紙が届いたので、安心したのだ。
ナーオ・ロウ国内には、白花姫が獅子国での人質の期間を終え、帰国したら、番である虎の国の王太子と出会い、離れたくないのだと一緒に帰国していった。結婚式は一年後だが、籍は入れたので、夫婦になったと、公式に発表されたのだった。
私だって結婚したいのだが、王命が邪魔をしている今は、ユーイが成人しないと入籍も結婚式も無理なのだ。
私の目下の悩みは、父上の出した王命をどうやって撤回するのかだ。早くユーイと結婚したい。
でも、増々、グレイル様の事が気になってしまうし、好きになったのかもしれないと、ベッドの上で、バタバタとしていたら、淑女らしくないと私付きの専属メイドの水鳥に怒られてしまいましたの。だから、仕方なく、そのまま就寝したのですわ。
水鳥は、私の20才程年上の貴族の子女で、獅子国へ行く私の専属として付けられてからの付き合いになるの。私が結婚しても、私から離れないと言ってくれているし、私の嫁ぎ先で結婚相手を見つけて結婚するからと、私に言って聞かせてくれるの。
だからこそ、グレイル様の事を相談するんだけど、「私は恋をした事がないので、分かりません。」と、取り付く島もないの。
それでも毎日、グレイル様に会えるのが嬉しくて、会って毎日を過ごしていたのですが、気付けば、明日、返事をしなくてはならない日だと思い出したのです。
その日もお茶会をしようと4人で集まっていましたが、グレイル様に返事をする前の日だしと、思い切って、ユーイ様とだけのお茶会がしたいと、女性だけで話がしたいとわがままを言ったら、ショウもグレイル様も呆気ない程、それを了承して下さり、2人で違う部屋でお茶会をすると部屋から出て行って下さいました。
「白花様、迷っていらっしゃいますか?」
「ええ。男性を好きになった事が無かったので、迷っているの。」
「私も、ショウ様と出会う前は、白花様と同じでした。」
「まぁ!同じでしたの?」
「ええ。でも、離れて暮らすのとか、会えなくなるって考えたら、どうしたいのかが解りましたの。白花様はグレイル様と離れたり、会えなくなるって考えたら、どう思いますか?」
「…そんなのはイヤ…。離れたくないわ。毎日、会いたいわ。」
「ほら、答えが出たでしょう?」
「本当に。簡単な事でしたのね。」
こんなに単純に出る、答えの出し方でしたのね。
「他に聞きたい事はございませんか?」
聞きたいけど、どうしましょう。この際、聞いてみる?
「…初めてはどうでした?」
声が小さくなったけど、何とか言い出せましたわ。
「…えーと、好きになった相手を疑わずに、好きな男性を信頼して自分を任せましたわ。」
お答えして下さったユーイ様の声も小さめです。
「答え辛い事を教えて下さって、ありがとうございます。」
そこからは、グレイル様との未来を見据えて、ユーイ様と色々、話したのでした。
その頃のショウとグレイル王太子は、と言うと…。
王太子としての公務で、従兄弟であり、義兄弟でもある白花の見合い相手の虎の国の王太子をもてなさなければならないと、白花の見合いが決まった頃から言われていたショウだったのだが。
この王太子としての公務でユーイといる一緒の時間を削る事になるのが悲しくて、うーん、正直に言うとツラくて気が進まなかったのだ。だが、白花の見合い相手が番だと言うならば、白花とその相手を巻き込んで、4人での茶会を毎日行う事にすればいいと気付いたのだった。
それも、3、4日おきに4人での茶会を開き、あとは、二人の交流をユーイと離れた場所で見守っていた事にして、2人きりにしてあげれば、白花も番だと言う虎の国の王太子と早くまとまりそうだし、なと、ユーイと過ごす時間を増やす事が目的であった。
そこで早速、虎の国の王太子であるグレイル殿へこれからの話をしようと面会を申し込んだのが、グレイルとの出会いで最初の面会であった。
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「どうしよう、話し合いって明日の事だよな…。」
「相談するぐらいだから、大丈夫でしょう。」
「その本位は?」
「ええとですね、白花の事情は知っていらっしゃいますよね。」
「ええ。十分に。」
「白花は番と言われていた白星皇太子様の事に興味を持ったり、白星皇太子を好きになった事がないのですよ。
そもそも、白星皇太子は女好きと言われていましたし、白花も女の敵として皇太子に警戒していましたから。
だからでしょうね、番なのに好きになれないと白花も悩んで、専属メイドに話していたそうです。
グレイル様が気になるから、ユーイに相談したのでしょう。」
「という事は?」
「私とグレイル様が、いえ、グレイルが私と義理の兄弟になる事が決まったのでしょうね。」
「!」
「それとですね、白花に専属で就いているメイドの水鳥ですが、虎の国へ付いて行きますので、虎の国で結婚相手を見つけて白花の側から離れずに仕えると言っています。その見合い相手をお願いしますよ。」
「それから?」
「お恥ずかしい話ですが、私、番であるユーイが初めてでしてね、初めて同士でユーイに負担をかけてしまったのですよ。ですから、その手のハウツー本を何冊か新しく日本から取り寄せましたので、グレイルにお渡ししましょう。」
「ね、閨教育は?」
「私にはその教育がありましたが、番である女性を初めてにしたかったので、実践はなくて、座学だけでした。
白花には興味本位で試しをされると困るので、最初は痛いのだという事と、男性に任せる事だけを伝えてあります。」
「りゅ、留学先では?」
「私にも機会はありましたが、出来ませんでした。こちらで言う娼館みたいな所でしたが、無理でした。
勿論、白花は危険から遠ざけるためにも、その機会さえ与えていません。」
「…私も日本へ留学していました。機会がありましたが、逃げてしまいました。日本では、オタク文化があって、耳の付いた女の子をおかずに出来たので、不便では無かったです。」
「そうそう。アレは助かりましたね。
それでですね、先程のハウツー本は私が役に立ったと思った本を新しく取り寄せたものですから、ご安心下さい。この茶会の終わりにお渡し致します。」
「あの、あの、城内で、ショウ王太子は男の夢を叶えたと言われていたのですが、その内容を聞いてもいいでしょうか?」
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「な、なんて羨ましい…。」
ここでグレイルにも爆弾を仕掛けるか、ニヤリ。
「グレイル、白花はもうすぐ成人なのだが、専属メイドが白花の発情期を皇太子から身を守る為に薬で抑えていたので、発情期を経験したことがないのだ。分かるか?」
ゴクリ。真顔のグレイルが唾を飲んだ。
「それは、獣人男性が夢見るが経験出来ないと想像するだけだったシチュエーションだと思われていた、あの!!」
「そうだ、グレイル。白花の成人してから初めて迎える発情期を発散出来るのは、グレイルだけだ。」
グレイルの顔が赤みが差していた顔から、段々と真っ赤に染まっていった。言葉の内容に頭での理解が追い付いたようだな。
「あああああああ~!!」
真っ赤になったグレイルがおたけびを叫びながら床をゴロゴロと転がっている。
これはグレイルが歓喜を感じているからなのか、羞恥を感じているからなのか、どっちなのかが理解が出来ないが、部屋の中の床をあちこち転がりだしたので、大声で笑ってしまった。
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「頑張れよ。それまでに、初夜を迎えておかないと、相手が可哀相だぞ。用意周到で、迎えて欲しいな。」
「す、すぐに、国元での用意をしなくては!!!」
これは、張り切っているんだろうな。この心理は理解が出来る。
「日本製の避妊具は?」
「は!用意しないと!」
「私から、箱でプレゼントするよ。今出すから、受け取って欲しい。」
「ありがとう!ショウだと、私と似たような事を経験しているし、似たような立場だし、考え方も似ているからか話し易いよ。友人になってくれて良かった。こんな事を相談出来るのが嬉しい。」
ブレスレットから、箱単位で避妊具を出して、グレイルに渡した。それから、ハウツー本も渡した。グレイルも、嬉しそうに自分のブレスレットに受け取ったモノを入れて、ホクホクしている。
「それで、白花とグレイルの番の印のブレスレットとかの用意は?」
「指輪を用意してあるので、それを渡すよ。国へ帰ってから、ブレスレットは時間を掛けて用意するつもりなんだ。明日、白花姫の返事をもらってから、その辺りを説明する予定だよ。」
「ユーイも白花と似たような所があるからか、仲が良くなってきているから、通信し易い様にしてくれると嬉しいかな?」
「ショウの言う事も解る。私も最近、そう思っていた所だよ。」
「連れ帰る?」
「そのつもりで、先王陛下と王太后様に根回しはした。衣装や小物は出来上がっているそうだ。」
「根回し済みか。陛下は鈍いから、それが正解だと思う。」
「聖獣様にも話をしたし、うちの国の聖獣様にも話をしてもらうように、手配をしておいたから、連れ帰っても大丈夫。」
「抜け目ないな、グレイル。」
「お互いにな、ショウ。」
茶会は滞りなくそれで終わったのだった。
翌日、白花から良い返事をもらったので、指輪を渡したと嬉しそうに教えてくれたグレイルだが、帰国まで我慢が出来なかったらしい。
その夜にグレイルに用意された部屋で、虎の国の女性の証人付きで初夜を迎えたそうだ。詳細は不明だが、グレイルからは「生きていて最高に良かった。白花、最高。」と呟くように遠回しの報告をされたが、私自身は「ユーイ最高、私の番が最高だ!」と言いたかったのだが、グレイルの顔を立てて、我慢した。
その後、10日程で、白花を連れ帰る用意と嫁入りする用意が調えられ、白花を連れたグレイルが、虎の国へ帰って行った。
挙式は1年後だが、番だし、ほぼ王太子妃として扱われていると、白花からユーイと祖母である王太后様宛に手紙が届いたので、安心したのだ。
ナーオ・ロウ国内には、白花姫が獅子国での人質の期間を終え、帰国したら、番である虎の国の王太子と出会い、離れたくないのだと一緒に帰国していった。結婚式は一年後だが、籍は入れたので、夫婦になったと、公式に発表されたのだった。
私だって結婚したいのだが、王命が邪魔をしている今は、ユーイが成人しないと入籍も結婚式も無理なのだ。
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