ある日、私の頭に耳が生えました

巻乃

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ラーン・ビット国編

王太后とユーイとラーン・ビット国の人々3

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 それにしても、1番、頭にくる怒りなのは、「私がそんなに尻軽な女に見えるのかっ!!!」って事なのですよ!!

 凄ーく!!凄ーく!!腹が立ちますっ!!

 あのセクハラストーカーの第3王子の事を今夜中にっ!クーちゃんが経由する聖獣だけしか出来ない通話でっ!!ショウ様に必ずっ!!話しておこうっ!!

 あの第3王子ならっ!絶ー対っ!何か行動に移しそうだからっ!!

「あらあら!まあまあ!若いわねぇ~。自分だけしか、ユーイの寝室へ通れないようにしたわねぇ~!そう。

 他者を入れないようにと、ユーイの使う客室の寝室へ魔法をかけたのね…。」

 王太后様の明るく、でも、どこかにゾクッとする様な、若干だけ、はしゃいだ声が聞こえました。

 私的には、ショウ様以外の男性に言い寄られるのは不快!!ですし、どうでもいいのです!!けれども。

 こんな気持ちになるのは、私が番のショウ様に向ける愛情のなせるわざなのでしょうか?

「湯を浴びてから出直して来るみたいのようね。魔法をかけて満足したからか、帰って行ったようだわ。」

 あの、そんな細かい推測を入れた解説をしなくてもいいです、王太后様。そんな内容は聞きたくないです。

『んーにゃにゃにゃにゃおーん。にぃにぃにぃん。(面白そうだから、ショウにも今すぐ、教えたよ。向こうでも第3王子の鑑賞会をするって、さ。)』

 クーちゃんも悪乗りが好きなようです…。はぁ。

 ショウ様の私へのお仕置きは無くなりそうだけれど、ショウ様がヤキモチで、ベルナール王子をボコボコにしそうで心配だわ。国家間で問題にさえ、ならなければ、ショウ様の気が済む様にしてもらってもいいんだけれど。

 はぁ~、王太后様は徹夜でライブ中継を見るんだって張り切っていたので、そのままに。盛り上がる皆を放っておいて、私は一人、シャワーを浴びて、サッサと王太后様の客室にあった2つあるうちの1つのベッドを使い、早々に寝ました。

 第3王子のまとわり付くような気持ち悪い、あの視線を見たくないので、早々に眠ったのでした。


 ユーイが眠ってしまった後で、聖獣のクー様によるナーオ・ロウ国の王族を守る防御を王太后わたしとユーイの今いるこの部屋とユーイの身代わり人形のいる部屋の2つの部屋に、それぞれ色々と施して頂いてから、クー様がユーイの護衛のロートをナーオ・ロウで開かれる鑑賞会会場へ転移させました。

 ロートにも娯楽が必要だとクー様が言い張るので、ロートも聖獣様の守りならユーイ様も安全であると渋々、納得して転移させられましたが。

 その日の真夜中に、鑑賞会の主役である第3王子のベルナール王子が、ユーイの身がわり人形のいる寝室へ侵入してきました。

「若いわねぇ。はぁーあ、それでもアリバイ作りにいつも通りに仕事をして来たので、こんな時間に来たのでしょうね。
 本当に来るなんて、本当に馬鹿な子なんだわね。うちのユーイを他の国の王族には絶対あげないのに、ねぇ、クー様。」

『にゃっ!(もちろん!)』

「ショウも怒り心頭でしょう。ユーイの前では余裕がある振りをして、内心は怒り心頭だったのでしょうけどね。」

『んにゃにゃにゃんなーお、なんなんなーんなんな。(ショウもユーイのブローチ(映像音声送信魔道具の)から送られてきた第3王子のねちっこい視線に怒っていたし、証拠として色々と記録して、持って来るって言っていた。)』

「そうね、部屋の全体の映像と音声を記録してあるわよね?」

 私が問いかけると、古参の私付きのメイドが「視点を変えて記録出来るようにと、4ヶ所程、設置してあります故、王太后様のご心配には及びません。」

「ふふふっ、さすがね。私の意図を汲んで動けるのはあなたが一番だわ。」

「お褒め頂き、ありがとうございます。ですが、身がわり人形のいる部屋で何か動きがあったようです。」

「あらっ、目を離してしまったわ。…あらあら、まあまあ。」

 何とも残念な光景が繰り広げられている映像とその音声を聞きながら、古参のメイドと話す。

「若いって、恥ずかしいわね。あの男には女に見せる余裕が無い様だわねぇ。」

 私が再度、古参のメイドに問うと、「まったくです。最低限の敬意もないとは、残念過ぎます。」と、目を輝かせて答えました。

「まぁ、他国の王太子妃の女性へ催淫剤を飲ませようとして実行し、その女性の部屋へあの王子自身以外が入れない様に魔法をかけているし、他国の王太子妃の女性の寝室へ忍び込んで襲おうとしている時点で、もう最低だわね。

 まぁ、良くて一生幽閉か、妥当な所で、処刑で晒し者になるしかないでしょうね。

 ショウなら、もっと残酷な事をしそうね、番であるユーイを寝取ろうとされたのだから。うふふっ。」

「ええ。王太子様なら、簡単に処分せず、あの者を沢山後悔する様に懲らしめて下さいます。きっと。」

「…クー様?そんなにこの様子が面白いですか?」

『ん、にゃっ!(面白い。うん!)』

「そうですか。ショウとユーイの閨は観ないで欲しいとユーイにお願いされていますから、初めて観るのでしたかしら?」

『にゃあにゃあにぃ。(そうそう、初めて。)』

「先代様には、「クーにはまだ早い。」と閨を観るのは今代になられるまでは閨を観るのを禁止されていたのでしたわね。」

『にゃうにゃ。(そうなの。)』

「私達の閨も私がお願いしていたからか、観られていないし、息子は亡き王妃に操を立てて、我慢しているからかクー様が観る機会が無い様だし、ユーイの所はユーイのお願いで観れないから、仕方がないのかもしれませんね。

 クー様、アレは閨ではございませんのよ。王子からの一方的な性欲発散だけの行為ですわ。

 神聖なものもなく、愛情も全くない、ただの欲だけの行為ですわ。何の意味もありませんのよ。」

『にゃかにゃん、にぅにぅにぃん。(分かっている、流れを視ているだけ。)』

「理解されているなら、私からは何もありません。観察するなら、流れ的には間違ってないですから。」

『んにゃ。(うん。)』

「さて、明日朝からはどう動こうかしら?面白い手土産もショウの方で用意出来たようだし、ショウと話して相談しなくては、ね。朝にはユーイとも打ち合わせと言う名の話をしなければ、ね。」

「今日、到着したばかりですし、明日は夕方まで公式な予定はないですので、ゆっくりと朝寝されてはいかがでしょうか?

 王太后様もユーイ様も一切の予定を入れておりませんので。」

 クー様は物珍しそうに映像を観ているけれど、私は飽きたので、寝る事にしたわ。

「私はもう寝ます。何か目新しい動きがあったら、書きつけにでも書いておいてちょうだい。

 明日朝から、挨拶やらご機嫌伺いの訪問などは、一切、受け付けないでね。私からの命令だと言って、全部、断って構わないわ。

 勿論、ここの王族からのものも、ね。全てよ。」

「御意。ロートの帰還も昼過ぎでしょう。向こうでショウ様との打ち合わせをされると思います。」

「任せるわ。」

 古参のメイドと、ユーイ付きのメイドが1人ずつ映像を監視しながらチェックして、残りのメイド達が交代で睡眠をとる事になったのであった。

 聖獣のクー様は一晩眠らなくても、飼い猫の体でユーイの膝の上で昼間に眠れるので、何にも問題が無かったので、メイド達も聖獣のクー様を見守るだけであった。
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