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公爵家に着いて先に馬車から降りた伯父様が手を差し伸べてそのまま私を抱き抱えた。
⋯⋯どうも伯父様は抱っこするのが好きみたいで、王宮での話し合いが終わり応接間から出た瞬間も抱き上げられたのだ。
ついでにクロイツ殿下も私を抱っこしたいと伯父様に訴えていた。
そんな伯父様とクロイツ殿下のやり取りが可笑しくて、つい笑ってしまった。こんな穏やかな気持ちは前回を入れて何時ぶりだろうか。
「お帰りなさいませリリーシアお嬢様。ご無沙汰しておりますルベール様」
笑顔で迎えてくれたマリーの言葉に伯父様とマリーが顔見知りだったことに気づいた。
「マリー。リリーシアの準備は出来ているかい?」
「はい、滞りなく」
い、いつの間に連絡を取り合っていたの?
それよりも!
「ま、まっちぇ!おかあたまの!いっちょに!もっていきゃないと!」
『ぷっ』
ま、また笑われた⋯⋯殿下め!
それにしてもこの舌っ足らず⋯⋯おかしくない? 4歳ならもう少し話せるよね? それともこんなものなの?
まあ今はいいや。
それよりも、折角だからお母様の形見は1つ残らず持って行くつもりで纏めよう。
不思議そうな顔をする伯父様とマリーだけど、クロイツ殿下は違った。
「それがいいね。全部持ってきなよ」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
こうしてミラドール公爵家を出て、今はマシェリア王国に向かっている。
ちなみに馬車は三台。
私と伯父様、クロイツ殿下とお母様の遺品の高価な宝石類を乗せた一台。これは義母とべティーに奪われないためだったけれど、前回は元平民だからか、物の価値が分からなかったからなのか、ジャラジャラと宝石を重ねて着けて、石が傷だらけになっていたのが悲しかったのよね。持ち出せて本当によかった。
そしてマリーと私に良くしてくれていたメイドの二人で一台。
もう一台はほぼ私の荷物だったりする。
周りには馬に乗って並走する騎士、騎士、騎士⋯⋯王太子の護衛ともなるとこれだけ居ても不思議ではないけれど些か物々しい。
それでも優しい伯父様と、ちょっとよく分からないクロイツ殿下との旅は楽しくて、あっという間にマシェリア王国に到着した。
王都に入ってから王宮か、それとも公爵家のどちらを先に寄るかで伯父様とクロイツ殿下の間で一悶着あった。
結局、まだ4歳の私の体力を考慮して王宮には明日登城することに決まった。
マシェリア王国の王族は前国王⋯⋯お婆様のお兄様はご健在で、現国王のクロイツ殿下のお父様も首を長くして私と会うのを楽しみに待っていると言われると⋯⋯ちょっと、いえかなり嬉しかったりする。
まずは、これからお世話になるお母様の実家であるガルシア公爵家に向かった。
⋯⋯どうも伯父様は抱っこするのが好きみたいで、王宮での話し合いが終わり応接間から出た瞬間も抱き上げられたのだ。
ついでにクロイツ殿下も私を抱っこしたいと伯父様に訴えていた。
そんな伯父様とクロイツ殿下のやり取りが可笑しくて、つい笑ってしまった。こんな穏やかな気持ちは前回を入れて何時ぶりだろうか。
「お帰りなさいませリリーシアお嬢様。ご無沙汰しておりますルベール様」
笑顔で迎えてくれたマリーの言葉に伯父様とマリーが顔見知りだったことに気づいた。
「マリー。リリーシアの準備は出来ているかい?」
「はい、滞りなく」
い、いつの間に連絡を取り合っていたの?
それよりも!
「ま、まっちぇ!おかあたまの!いっちょに!もっていきゃないと!」
『ぷっ』
ま、また笑われた⋯⋯殿下め!
それにしてもこの舌っ足らず⋯⋯おかしくない? 4歳ならもう少し話せるよね? それともこんなものなの?
まあ今はいいや。
それよりも、折角だからお母様の形見は1つ残らず持って行くつもりで纏めよう。
不思議そうな顔をする伯父様とマリーだけど、クロイツ殿下は違った。
「それがいいね。全部持ってきなよ」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
こうしてミラドール公爵家を出て、今はマシェリア王国に向かっている。
ちなみに馬車は三台。
私と伯父様、クロイツ殿下とお母様の遺品の高価な宝石類を乗せた一台。これは義母とべティーに奪われないためだったけれど、前回は元平民だからか、物の価値が分からなかったからなのか、ジャラジャラと宝石を重ねて着けて、石が傷だらけになっていたのが悲しかったのよね。持ち出せて本当によかった。
そしてマリーと私に良くしてくれていたメイドの二人で一台。
もう一台はほぼ私の荷物だったりする。
周りには馬に乗って並走する騎士、騎士、騎士⋯⋯王太子の護衛ともなるとこれだけ居ても不思議ではないけれど些か物々しい。
それでも優しい伯父様と、ちょっとよく分からないクロイツ殿下との旅は楽しくて、あっという間にマシェリア王国に到着した。
王都に入ってから王宮か、それとも公爵家のどちらを先に寄るかで伯父様とクロイツ殿下の間で一悶着あった。
結局、まだ4歳の私の体力を考慮して王宮には明日登城することに決まった。
マシェリア王国の王族は前国王⋯⋯お婆様のお兄様はご健在で、現国王のクロイツ殿下のお父様も首を長くして私と会うのを楽しみに待っていると言われると⋯⋯ちょっと、いえかなり嬉しかったりする。
まずは、これからお世話になるお母様の実家であるガルシア公爵家に向かった。
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